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マッチ棒体型から10年かけて美しいボディラインを作る! 「1日1種目しかできないときは苦手な種目を」

1日30分だけ、1日1種目だけ。世の中には隙間時間でトレーニングに励む女性も多いだろう。それでも続けることに意味があり、“最短・最速”でとはいかなくても必ず変化が現れるのがボディメイクだ。

佐賀県に住む鬼木絵理子(おにき・えりこ/38)さんも、隙間時間で身体作りを行っている選手の一人。今年の春から小学1年生と6年生になる子どもを育てながら、パーソナルジム&エステサロンを経営している。

【写真】10年少しずつ育ててきた鬼木絵理子選手の美しいボディライン

マッチ棒体型からメリハリボディを目指して

「元々はマッチ棒みたいな身体でした」と笑うほど、華奢で線が細かったという鬼木選手。通りすがりによく二度見をされていたという話からも、かなり細かったことが想像できる。しかし当時はそれほどコンプレックスではなかったそうで、「細い=きれいだと勘違いしていました」と話してくれた。

その価値観が変化したのは大会に出始めてからだった。しっかり身体を作っている人と自分を比べ、ガリガリだったことに気づいたという。海外選手のようなメリハリのある身体に憧れ、少しずつトレーニングに励んでいくように。

子どもを育てながらのボディメイクのため、鬼木選手が重視しているのはトレーニング時間ではなく “何をするか” だ。そして「絶対」というルールを設けず、柔軟にトレーニングをしているのだという。

例えば、ある程度の分割は決めておくがその日のスケジュールによって厳選した種目だけをやる、という具合に。

「日によっては1日1種目だけ、というときもあります。時間がないときこそ自分の苦手な種目を選ぶようにしていて。苦手だからといって避けていたら上手にならないし、その種目の質を高めていきたいんです」

『美は一日にして成らず』の言葉を胸に

こういった頑張りすぎない戦略は自身のメンタルも安定させてくれて、その上トレーニングの継続にもつながっているという。事実、鬼木選手も10年にわたってコツコツと励み2024年度の『オールジャパンフィットモデルチャンピオンシップス』では6位入賞を果たすほどの身体を手に入れた。

「バカの一つ覚えのようにこれしか知らないんですが」と笑いながら教えてくれた、鬼木選手の座右の銘は『美は一日にして成らず』。大きな事業や目標を成し遂げるには不断の努力が必要であるという意味の『ローマは一日にして成らず』ということわざがあるように、“美”も1日では得られない。

なぜ、これを座右の銘にしているのか。そう問うと、この言葉に凝縮された鬼木選手ならではの背景を話してくれた。

鬼木絵理子選手

「私は特別にトレーニングや他の人の真似が上手なわけではありません。それでも少しずつでも身体が変わったのは、単純に“継続の力”だと思うんです。例えば身体の使い方がいくら上手でも、継続しないと思うような変化は得られない。『美は一日にして成らず』。これは継続の大切さを教えてくれる言葉であり、私の信念でもあります」

【JBBFアンチドーピング活動】JBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)はJADA(公益財団法人日本アンチ・ドーピング機構)と連携してドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト団体で、JBBFに選手登録をする人はアンチドーピンク講習会を受講する義務があり、指名された場合にドーピング検査を受けなければならない。また、2023年からは、より多くの選手を検査するため連盟主導で簡易ドーピング検査を実施している。

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取材・文:小笠拡子 撮影:中島康介

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