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Krush史上初の同時王者が誕生!K-1王者、武尊に挑むレオナ・ぺタス率いるTEAM TOP ZEROSの挑戦

1月23日(土)東京・後楽園ホールで開催された『Krush.121』の[ウェルター級(67.5kg)タイトルマッチ]で、王者・山際和希(谷山ジム)を下し、新王者に輝いた加藤虎於奈(TEAM TOP ZEROS)。兄・レオナ・ペタス(TEAM TOP ZEROS)とKrush史上初の同時王者が誕生した。レオナは延期となってしまった1月24日の『K’FESTA.4』で武尊(K-1GYM SAGAMI-ONO KREST)に挑戦することが決まっている(代替日程は未定)。今回は、Fight&Life Vol.82(2020年12月23日発売)より史上初の兄弟で2日連続戴冠を目論んでいたTEAM TOP ZEROSの面々のインタビューを振り返り、来たる『K’FESTA.4』へとバトンを繋ぐ。

試合延期や負傷欠場といった一見マイナスな出来事が、最高のシチュエーションを呼び寄せることとなった。紆余曲折の末、2021年1月23日に弟・加藤虎於奈がKrush王座に挑戦。翌24日には兄・レオナ・ペタスが武尊の持つK-1王座に挑戦。若くしてチームに加わった松山勇汰は去る12月13日のK-1両国大会でプロデビューし、1RKO勝利で兄弟の露払いを務めた。「運命の2日間」を、TEAM TOP ZEROSの面々はどう迎えようとしているのか。
取材・文_高崎計三 撮影_中原義史

──11月3日の予定だったレオナ選手の武尊戦が、武尊選手の負傷で1月24日にスライド。そして8月のKrush王座決定トーナメントを負傷欠場した虎於奈選手は11月に勝って、1月23日の後楽園大会で新王者の山際和希選手に挑戦。結局2日連続でタイトルマッチって、こんなできすぎな流れを仕組んだのは一体誰なんですか(笑)。
レオナ 武尊選手の骨折から始まったので、彼が仕組んでくれたのかもしれません(笑)。
──まあそれは冗談としても、普通こんなことないですよね。しかも12月のK‒1両国大会では松山勇汰選手がプロデビュー戦を秒殺KOで飾って。「つないだぞ!」と?
松山 まあ、そうですね。
虎於奈 俺の11月の試合から始まってるからね(笑)。
──「もしかしたらこれは、2日連続いけるかも?」みたいなことは思ってたんですか?
虎於奈 俺はちょっと思ってましたね。
レオナ 自分も、流れた試合が24日に決まったときに、「もし虎於奈が勝ったら23日にできるかも?」というのは思いました。虎於奈次第だなと(笑)。
──ちなみに松山選手の両国デビューはいつごろ決まってたんですか?
松山 11月ぐらいですかね。でも相手がなかなか決まらなくて。
レオナ そうなんですよ。プロデビュー戦なのにオファーを受けてくれる選手がすぐにはいなかったみたいで。K‒1甲子園での戦いぶりを見てたからですかね?
松山 僕は初めてで、どういう風に試合が組まれるかとかも分からなかったんで、これぐらいが普通なのかなと思ってました。
レオナ 普通はそんなことないんだよ(笑)。デビュー戦だったら普通はパッパッと決まるのに。
松山 試合は楽しかったですけどね。ずっとプロデビューしたかったので、やっとできたといううれしさはありました。
──落ち着いた感想ですね(笑)。
レオナ 控室でもメチャクチャ落ち着いてるんですよ!「コイツ、大丈夫かな? 何でこんなに肝が据わってんだろう」ってこっちが不安になるぐらい(笑)。でもアップのときに、普段ないぐらい滑ってずっこけて、それでちょっと落ち着いたらしくて。
松山 入場前はちょっと緊張もしたんですけど、最後に動きの確認とかやってたら、床がツルツルしたところで裸足だったので、滑っちゃって。
レオナ 頭打ってダメージあったらどうしよう?って、こっちが心配しましたよ(笑)。
──しかし試合はいい勝ち方で、また流れを作ってくれましたよね。
レオナ まあ、虎於奈も含めて2人とも勝ってくれないと困る試合だったので(笑)。当たり前のように勝ってもらわないと。
──虎於奈選手の松岡戦は、8月のトーナメントの欠場者同士だったわけですが、そのトーナメント自体はどう見てました?
虎於奈 順当に行って近藤魁成選手が勝つかなと思ってたんですよ。みんなそうだったと思うんですけど、俺は運も実力のうちだと思ってるんで。そこで山際選手が優勝できたというのはすごいなと思うし、それ以上の運を持っていかないと勝てないですね。俺は運でしか生きてないんで(笑)。
──でも新王者の山際選手は11月にBigbangでKO負けしました。これは?
虎於奈 ラッキーと思いました(笑)。俺も松岡戦で倒れたんですけど、倒れたら絶対ダメージ残ってると思うんで、効いたままでいてくれよと(笑)。ただ、あんな倒れ方だったので、1月の試合が流れるかと思ったんですよ。でも山際選手はやるということだったので、じゃあ2日連続でやってやろうということで。まあ今思うと、俺の欠場とかも結果的には全部つながってたのかなと。
──レオナ選手は、武尊戦が3ヵ月弱延びました。その影響は何かありますか?
レオナ メチャクチャ強くなりました、マジで。自分で分かるぐらい強くなってるんで。でも心配なのは、8月ぐらいには武尊戦オファーの声があったので、8月から次の1月まで、ずっと追い込みをしてることになるじゃないですか。体がもたなくて。今、疲労がすごいんですよ。だからコロナの影響でまた試合が延びたりしたら、僕は死ぬなと(笑)。
──ちょっと待ってください。この間、ずっと追い込みレベルでやってるんですか?
レオナ そうですね、ずっと抜かないでやってます。僕はちょっとおかしいんで(笑)。虎於奈は抜けるんですけど、僕は抜けないんですよね。でもそのおかげで、バカみたいに強くなりましたから。
虎於奈 すごいっすよ、練習量は。でもバカみたいにただやってるわけじゃなくて、考えながらやってるので、そこが一番すごいなと思います。考えながら戦ってるし、考えながら動いてるんで。俺は、休んだら体が回復して、次の日は100%以上の力が出せると思ってるんですけど、オニイは休むとマイナスになっちゃうと思ってるらしくて。休むとこは休んだほうがいいんじゃないのかなって思うぐらい追い込んでますよ。
レオナ 毎週、コイツらだけじゃなくて、柔道の向翔一郎とか、RISEに出てるSEIDOとか4~5人を相手に、2Rずつチェンジで僕一人がずーっと8Rとか9Rとかスパーしてて。コイツらは元気だから倒しにくるんですよ。そこで普通に負けないようにやってて。
──松山選手は、そんな練習に参加していてどうですか?
松山 学校に行ってるときにLINEが来るんですよ。昼メシ食べてたら通知が来て、見たら「今日はスパーリング」って。そのときは試合以上に緊張しますね。
レオナ 勇汰と僕の勝負は、鼻血が出るか出ないかですから(笑)。効かせるのは当たり前で、その上で鼻血が出るかが勝負で。
──いろいろおかしいですよ(笑)。
レオナ でも、ライオンは我が子を崖から落とすって言うじゃないですか。僕は崖から落として、コイツは勝手に強くなってますね。
──そうですか。松山選手から見て、チームの先輩たちはどんな存在ですか?
松山 尊敬してますね。
虎於奈 どっちを?(笑)
松山 レオナさんは練習量とか練習への取り組み方がすごいですし、ミットとかも近くで見れてるんで、学ぶことが多いです。虎於奈さんは技が多くてすごいなと思います。フェイントとかもいろいろあって。
──新星が加わって、チームとしてはどうですか?
レオナ こないだのデビュー戦も含めて、「まあ当たり前でしょ」という感じです。「誰と練習してると思ってるんだ」と。僕の行けるところまでは少なくとも行けると思ってるんで、それ以上に行ってほしいですね。それだけのものは持ってますし、取り組み方を見てても意識は高いので。僕を超えてほしいです。
──松山選手がアマチュアの時点からこのチームに加入したのはどういういきさつなんですか?
レオナ もともと僕らはバンゲリングベイ江古田でやっていて、僕が独立して「THE SPIRIT GYM/TEAM TOP ZEROS」という形になったんですけど、勇汰は江古田のときから一緒にやっていて、合流したいということで。
松山 江古田で自分と弟が入ってから、レオナさんは負けてなかったので、このままついていこうと思いました。
レオナ 僕は今9連勝中なんですけど、今のチームになってからも8連勝なんで。負けをつけたのは虎於奈だけなんで(笑)。コイツの2敗以外は全部勝ってるんで。
虎於奈 チームの初っ端の負けは俺なので、ヤバいっす。勇汰、負けても大丈夫だぞ(笑)。
レオナ でもホントに、2020年はK‒1甲子園含めて全勝で、タイトルもK‒1甲子園と僕のKrushスーパー・フェザー級と2つ獲ってるんで、3人しかいないわりには上出来じゃないかなと。年が明けたらKrushウェルター級とK‒1スーパー・フェザー級も加わって、みんなベルトを持つことになるので完璧じゃないですか。少数精鋭で。
──先ほどの話に戻りますが、この延期期間で強くなったというのは、具体的には?
レオナ 精神的にものすごく強くなりました。チャンピオンとしての器を育てないとチャンピオンになれないというのはKrushのときによく分かったので(笑)、しっかりと精神的に強くなりました。あとは僕たち、母ちゃんが4月に亡くなってそこも背負ってるんで、さらに精神的に強くなってます。技術的にはちょっとなんですけど、その「ちょっと」が時間がかかるので。
──対策をより深められたということはありますか?
レオナ 対策はもうやり過ぎてるんで。基本的には11月に向けて作り上げたので、今は自分を強くすることに集中しました。武尊選手は強いですけど、僕はその先もあると思ってるので、じゃあもっと強くなったほうがいいなと。
──虎於奈選手は負傷もあって、タイトルマッチの機会が5ヵ月延びることになりました。
虎於奈 8月の欠場のときには、このポジティブ人間の俺でもマジで死にたくなるぐらい落ち込んだんですけど、それもオニイが「俺がタイトル獲ったのは27歳ぐらいだから」って電話くれて、それで救われました。そしたら松岡選手とやれる機会ができたんですけど、松岡選手は山際選手に勝ってるから、これに勝ったらタイトルマッチできるだろうと思って、これはやるしかないと。だからよかったんだと思います。
──気持ちが切れなくてよかった。
虎於奈 絶対すぐ試合するだろうと思ってたので、足首を治して、やれることをやって松岡戦に臨みました。次はこのまま山際戦に向けてやるだけなので、このまま集中を切らさずにやれば勝てると思ってます。
──松山選手から見て、2人がタイトルを獲れる確率は何%ですか?
虎於奈 超ガチで言ってほしいよね(笑)。
レオナ 僕はホントにガチで言うと、五分五分か6:4だと思ってます。
松山 自分も……ホントにガチで言うと、ちょうど5:5ぐらい。自分はレオナさんとしかやってないので、レオナさんの強さは分かるんですけど、武尊選手もずっと勝ってるわけじゃないですか。だから本当に、やってみなきゃ分からないかなと。虎於奈さんは8:2ですかね。
虎於奈 いい数字だ(笑)。
レオナ ホントにそう思いますね。五分五分だから、SNSでも「どっちが勝つか」でバチバチしてるわけじゃないですか。最初から分かってる勝負だからやる必要ないんで、五分五分上等です。
虎於奈 僕も8割は間違ってないなと思います。この前、松岡選手とご飯を食べに行ったんですけど、そこで自分では気づいてなかった弱点を教えてくれたんです。ということは、山際選手もそこを狙ってくるなと。それをもらわないようにすれば、もう絶対負けることはないだろうなと思います。逆に1月までに修正しないと、もらったら倒れるんで。
レオナ 虎於奈から聞いたんですけど、僕はそこはもう修正済みなんですよ。やっぱり同じトレーナーに育ててもらってるんで、偏りが出ちゃうんですよね。僕はそこをもう通ったんですけど、コイツらはこれから通ることになるので。
──松山選手は今高校2年生ということですが、これからプロとしてどうしていきたいですか?
松山 やっぱりベルトは獲りたいです。早いうちにガンガンいければいいですけど、急ぎすぎてもと思うので、一つ一つ時間をかけてしっかりとやっていきたいなと思ってます。
レオナ 僕としては、Krushのフェザー級は層が薄いので、スーパー・フェザー級に上げて僕の次のチャンピオンになってほしいなと思ってますね。
──チームとしてこれだけ好調だと、もっともっとと思うんじゃないですか。もっと先へ、と。
レオナ 僕たちが行こうと思うというか、時代が僕たちを上に行かせようとしてるとしか思ってないんですよね。なので、僕たちがその流れに乗れるように。流れをどこまで掴めるかが勝負で、流れに乗れるように頑張らないといけないなと思います。
虎於奈 僕もタイトルマッチに向けて、ナメてはいないですけど、やったら勝てるので。最近、誰になら負けるかって考えてたんですけど、野杁選手ぐらいしかいないんですよね。しかも安保瑠輝也選手も階級を上げてきて、いろいろいますけど、負ける気はしないんで。まず山際選手に勝ってチャンピオンになったら次の舞台が見えてくるし、来年K‒1で世界トーナメントが開かれてそこに選ばれたら、K‒1のベルトも獲れるので、まずここは落とせないですね。4月の母の命日までに、オニイの英雄伝説、Krush、K‒1、そして俺のKrushと4本のベルトを並べてあげたいなというのがあるので、負けられないですね。オニイにつなげたいですし。
松山 自分も来年は勝ち続けられるようにしっかり練習して。高校を卒業してからが勝負だなと思ってるんで、そこで一気にいけるように、しっかりやっていきたいです。
レオナ 僕が道を切り開くので、2人にはしっかりついてきてほしいですね。道を開くのは僕しかできないと思ってるんで。そしてこの2日間は、母に捧げたいです。
虎於奈 最後の遺言で、オニイはK‒1チャンピオンで、俺はサポートって言われたんで、俺はちょっとその上を行きたいです(笑)。

Kona Kato
1996年3月21日、埼玉県出身
身長180cm
第18回K-1アマチュア チャレンジAクラス-70kg優勝
8戦6勝(3KO)2敗

Leona Pettas
1992年4月29日、埼玉県出身
身長175cm
2016年英雄伝説アジア-60kg級トーナメント優勝
30戦24勝(10KO)5敗1分

Yuta Matsuyama
2003年11月11日、東京都出身
身長176cm
K-1甲子園2020 -60kg優勝
1戦1勝(1KO)

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