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トップボディビルダーも実践する「ジャーマン・ボリューム・トレーニング (GVT)」

GVTは、ストレングスコーチとして世界的に有名だったチャールス・ポリクィンによって確立されたトレーニング法である。もともとは10セット法と呼ばれていたものだが、ポリクィンによると、このトレーニング法はドイツ語圏のアスリートたちがオフシーズン中の筋量アップを目的として行っていたため「ジャーマン・ボリューム・トレーニング」と呼ぶようになったのだそうだ。GVTでは、選択した種目で10セット×10レップを行う。しかも、1セット目から最後の10セット目まで用いる重量は変更しない。ということは、最初から10レップが限界の高重量は使えないので、通常は20レップで限界が来る程度の重量を選択する。

文:C.S. SLOAN 翻訳:ゴンズプロダクション

特徴

①各部位あたり1種目まで
②できるところまで挑戦する
③使用する重量は変えない
④20レップで限界の重量設定

全身のワークアウトプラン

●1日目:大胸筋、背中
●2日目:脚、腹筋
●3日目:オフ
●4日目:腕、肩
●5日目:オフ

以下にGVTを使った初級者向けのワークアウトを紹介するので参考にしてほしい。

初級者向けGVT

下記のプログラムを4週間続けたら、次の1週間はダウンウィークにする。このダウンウィークは、4週間のプログラムで蓄積した疲労を回復させるため期間である。ワークアウトの内容は同じにするが、用いる重量は4週目で用いた重量の半分にする。
●1日目:大胸筋、背中
①インクライン・バーベルプレス 10レップ×10セット
※セット間の休憩は90秒。
②チンアップ(またはプルダウン) 10レップ×10セット
※セット間の休憩は90秒。

●2日目:脚、腹筋
①オリンピックスタイル・スクワット 10レップ×10セット
※オリンピックスタイルは、バーを背中の高い位置に担ぎ、両足のスタンスを狭くして行うスクワットのこと。
※セット間の休憩は120秒。
②ライイングレッグカール 10レップ×10セット
※セット間の休憩は90秒。
③インクラインシットアップ(ウエイトを抱えて行う) 10レップ×10セット
※セット間の休憩は90秒。
●3日目:オフ
●4日目:腕、肩
①バーベルカール 10レップ×10セット
※セット間の休憩は90秒。
②スカルクラッシャー 10レップ×10セット
※セット間の休憩は90秒。
③シーテッド・サイドレイズ 10レップ×10セット
※セット間の休憩は90秒。
●5日目:オフ

上級者向けGVT

GVTは上級者にも勧めたいトレーニング法だが、上級者が行うなら、種目によっては「5%法」を活用することでさらに効果を引き出せるはずだ。この5%法について、チャールス・ポリクィンは次のように定めていた。1回目のワークアウトを終えたら、2回目と3回目のワークアウトでは各種目の使用重量をそれぞれ5%ずつ増やして行う。また、重量を増やすので、セットごとに行うレップ数は1レップ減らす。4回目のワークアウトでは使用重量を5%減らし、レップ数は1回目のワークアウトと同じ数に戻す。これを1サイクルとして繰り返していく。例えば、スクワットで100kg×10レップできる人の場合、5%法を使ったスクワットは以下のようになる。
●1回目:重量100kg 5レップ×10セット
●2回目:重量105kg 4レップ×10セット
●3回目:重量110kg 3レップ×10セット
●4回目:重量105kg 5レップ×10セット
●5回目:重量110kg 4レップ×10セット
●6回目:重量115kg 3レップ×10セット

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