トレーニング mens

「7つのポーズの中に勝つための技術があります」筋肉界の新鋭が語るボディビル必勝法

デビュー6年以内のトップ選手たちが、大会に初めて出場したときのことを振り返る。大会までに準備したほうがいいこと、知っておいたほうがいいことは?さらに、初めて大会に出る人に向けたアドバイスをしてもらった。今回は昨年の日本クラス別選手権65㎏以下級の覇者で日本ボディビル選手権ファイナリスト・吉岡賢輝選手だ。

取材・文:IM編集部 撮影:中島康介 写真提供:吉岡賢輝

「ビルパンをⅤの字でしっかり履かず、普通のパンツ感覚(Tの字)で履いてしまった」

ベンチプレスが強くなりたいとい思い市営ジムに通っていました。そして大会出場のきっかけが訪れます。兄が通っていた横浜マリントレーニングジムに初めて遊びに行ったとき、ジムの会長に大会出場を勧められました。さらに兄に「出てみて欲しい」と背中を押され、嫌々ながら出場しました。
初めて出たのが神奈川県ジュニアボディビル選手権でしたが、当時は参加選手が少なく、初出場でも表彰台には立てるとジムの会長に言われました。他の大会に出なかった理由としては、大会の種類など、他に何があるのかを知らなかったからです。言われるがままのカテゴリーに出場しました。
私がボディビルに出ると決めてから出場までは2カ月でした。ただ、ボディビルに出ると決める前から、夏に向けて少し体重を落としていたので、減量期間で言うと4カ月になります。
ポージング練習は、横浜マリントレーニングジムで毎週行われているレッスンで行い、そこに参加されていた先輩ビルダーの方にアドバイスを貰いながら練習しました。減量幅は8㎏くらいを4カ月で落とします。ただ、当時は減量の方法も何も知らなかったので、先輩ビルダーの方にいろいろと聞き、全てを試しながら体重を落としていきました。また、先輩ビルダーに身体を見てもらい、あと何㎏落とした方がいいかなどを相談して取り組んでいました。
タンニングは、実家に屋上があるので大会2カ月ほど前から週3回くらいで焼いていきました。ビルパン(ボディビル競技用パンツ)に関しては、横浜マリントレーニングジムの会長に相談し、手配していただきました。
初めての大会において失敗したことは、審査中にフロントリラックスポーズで待機している時間が長かったとき、審査されているのかよく分からなかったので、力を抜いて普通に立ってしまいました。また、もう一つの失敗としては、ビルパンをⅤの字でしっかり履かず、普通のパンツ感覚(Tの字)で履いてしまったことです。 
逆に、やっていて良かった点としては、フリーポーズの練習をしっかり人に見てもらいながらやったことです。フリーポーズの練習も規定7ポーズ同様、人に見てもらうことが初心者のうちは重要だと思います。なんとなくポーズを取ることはできますが、ポーズから次のポーズまでのつなぎの動き、目線の位置、指先の意識などは初心者一人では経験がないので、上手くやるのは難しいと思います。
私は、フリーポーズの練習を見てもらいながら一から習ったので、大会では初心者にしてはそれなりにポーズを取ることができたと思います。
初めて大会に出る方は、とにかく大会経験者にいろいろと質問をするのが良いかと思います。ポージングで言えば、ボディビルは7ポーズしか規定ポーズがないので、鏡を見ながら一人で練習していると、なんとなくポーズが上手く取れていて良い感じに見えるかと思います。
ただ、みんながすごいと思っているトップ選手は、何時間も人と並んだりしながらポージング練習をして、ポーズを研究しているのが事実です。つまり、7つのポーズの中に勝つための技術というのがいっぱいあるということです。なので、初心者のうちは自分のイメージだけでポージング練習をするのではなく、経験者の選手にアドバイスを聞いて、いろいろなことを吸収して大会に臨んでもらうことが、勝つためのポイントになると思います。


よしおか・まさてる
1995年8月15日生まれ(26歳)、身長164cm、体重:67㎏(オン)80㎏(オフ)、パーソナルトレーナー。トレーニング以外の趣味は映画鑑賞。
初大会と結果●神奈川県ジュニアボディビル選手権2位
主な戦績●2017年日本ジュニア選手権3位、2019年神奈川県選手権優勝、2021年日本クラス別選手権65㎏以下級優勝、日本選手権12位

◀トップページに戻る


-トレーニング, mens
-, , ,