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スクワットと並ぶ万能トレーニング「デッドリフト」を正しく行う方法

筋トレの王道『BIG3種目』。正しいフォームで行っているだろうか? 根拠なく避けてはいないだろうか? そもそも必要なのか? ここではよくあるBIG3のボディメイク目的で行う際の疑問を加藤直之さんにお答えいただいた。今回はデッドリフトだ。

文:藤本かずまさ、木村卓二 監修:加藤直之 撮影:北岡一浩

Q:デッドリフトとはそもそも何?

 

A:デッドリフトは地味な種目ではありますが、背中、そして体幹の強化には欠かせない種目です。ワンハンドロウイング、ベントオーバーロウイングなどは、デッドリフトのフォームを介さないことには、その姿勢の維持はできません。安定したフォームで高重量を引けるようになると、背中のトレーニングの質が向上します。激しい動きが要求されるアスリートにとっては必須の種目と言えるでしょう。また、横隔膜や腹横筋、多裂筋などインナーユニットも鍛えられます。インナーユニットの強化は腰痛の予防にもつながります。
まずは床から引く。これが基本動作となります。物を拾ったり、荷物を持ち上げたり。デッドリフトの動作は日常生活でも多く見られます。強く、健康的な身体を維持するためにも、トレーニーの方以外にも実践していただきたいエクササイズです。

Q:デッドリフトの手幅はどうしたらいいのでしょうか?

A:手幅は肩幅の真下の位置で、腕を自然に下げた状態でバーを握りましょう。引き挙げる際に手の親指で大腿部を擦ってしまう場合は少し広くし、親指が大腿部に当たらないぎりぎりの手幅で握るようにします。

Q:デッドリフトの足幅はどうしたらいいのでしょうか?

A:足幅は腰幅程度のスタンスで、バーベルの前に立つようにしましょう。しゃがむと腰が曲がってしまい、脛が前に出るため、バーベルとは5cmほどの間隔を取ることをおすすめします。

Q:デッドリフトのバーの握り方を教えてください。

A:グリップはパワーグリップやストラップを使用するならば、オーバーグリップで握りましょう。使用しない場合は、強くバーをホールドできるサムアラウンドのオルタネイトグリップで。ただ、左右の手の向きが逆になった状態で引き上げるため、多少なりとも胸椎にねじれが起こる可能性があります。


加藤直之(かとう・なおゆき)1981年生まれ、埼玉県出身。身長161㎝、体重69~71kg(オン)74~75kg(オフ)。トレーニング以外の趣味:子どもの寝顔を見ること。「親バカです(笑)」
主な戦績:
2005年千葉県ボディビル選手権優勝/2008年関東クラス別選手権75kg級優勝/2011年関東ボディビル選手権優勝/2012年ジャパンオープン選手権優勝/2013年日本選手権9位/2014年日本選手権11位、日本クラス別選手権70kg級優勝/2019年日本選手権3位、日本クラス別選手権70kg級3位、2021年日本クラス別選手権優勝、日本選手権4位、IFBB世界選手権40ー44歳80㎏以下級3位


執筆者:藤本かずまさ
IRONMAN等を中心にトレーニング系メディア、書籍で執筆・編集活動を展開中。好きな言葉は「血中アミノ酸濃度」「同化作用」。株式会社プッシュアップ代表。


執筆者:木村卓二
TVディレクター、記者として活動。複数言語に通じ、「究極のトレーニング」を求め、研究と取材に勤しむ。有資格パーソナルトレーナーとして、格闘家などへの指導も行う。

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