昨年のグランドチャンピオンシップス・ボディフィットネスは新潟の大谷美咲選手が2連覇。準優勝は兵庫の渡利寛子選手、3位には安定したステージングを披露した東京の金子真紀子選手が輝いた。表彰台に上がった3人の中で、前年の6位から大きく順位を上げて成長を見せたのが渡利選手であった。優勝の大谷選手とポイント差はあったものの、前年とは明らかにブラッシュアップした身体でステーションに登場。見る者に強いインパクトを与えた。
渡利選手は競技を始める前、ダイエットを“食べない”という方法で行っていたが、それでは健康のためには駄目だと地元兵庫の『マックスジム』に入会。
「どうせするなら途中で逃げないようにガチジムと思いました(笑)」
健康のため管理で週1回のペースでパーソナルトレーニングを始めた渡利選手だが、その後、フィットネス競技を知り「どうせするなら目標が合った方が良い」と思うように。さらに、なりたい身体ではなく「とにかく勝てる身体と」勝ちにこだわったため、プレッシャーからトレーニングへの楽しさがなくなり、トレーニングを止めたいと感じたこともあったという。
しかし、それではトレーニングを始めたことが無駄になってしまうと考え、もう一度と自分と向き合い、トレーニングの延長線に“大会”というお披露目会があると思うようにしてから、身体のちょっとした変化を純粋に楽しめるようになり、トレーニングを極めたいと思うようになっていったという。
「得意部位とは別ですが、肩と胸は褒めていただけます。バランス重視と言われますが、ステージに出てきた瞬間インパクトがあるのは得だと感じています。強みもとことん伸ばしたいので妥協せずに取り組んでいます」
渡利選手自身は肩を得意部位としては挙げていないが、それが大きな強みとなっているのは間違いない。渡利選手の肩は筋腹面積が大きく全方向に発達しているため、どこから見てもインパクトを感じる肩だ。
反面、今課題として挙げてる部位は脚や全体的な厚みだという。
「昨年やっと、脚が成長したと、いろんな方から言っていただけたのですが、やはり課題は脚。大腿四頭筋とハムストリング、お尻を分けてトレーニングをやり始めました。反応が良いので続けていきたいと思っています」
昨年大きく飛躍した渡利選手は、明確な課題を持って今年の成長も期待できる。
「昨年のオールジャパン階級別優勝とグランドチャンピオンシップス準優勝が私の過去最高順位になります。上を目指したいと言いたいところですが、今の順位を下げないように今年も頑張ります」
取材:FITNESS LOVE編集部 撮影:中島康介
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