サマスタ選手 コンテスト

27歳・元チア部がパワフルかつ艶やかな肉体で魅せる 「“筋肉中心”と言えるほど熱意を持って筋トレしています」

小杉春佳(こすぎ・はるか/27)さんは筋トレへの情熱と努力、高校から続けているチア部で培ったパワフルな肉体美でベストボディジャパンのフィットネスモデル部門で日本一に輝き、「常勝選手」として名を馳せた。しかし、2025年6月14日に開催された『サマースタイルアワード名古屋予選大会』で、ビキニモデル部門新人戦5位、身長別本戦で2位という結果に終わり、初めて「負け」を味わった。

【写真】小杉春佳さんの艶やかな肉体

「日本一を獲った時点で、コンテストをきれいにやめる選択肢もあった。でも、自分の中では実力で勝ち取ったという自信がなかった。実績が実力を超えてしまった気がして、どこまでやれるか試したかった」

サマースタイルアワードへの出場を決意し、挑戦を一から始めた背景には、自身の限界に挑む強い意志があった。

プレッシャーと多忙が生み出す「減量の壁」に直面

今大会への挑戦は、会社員からデザイナーとして独立して仕事に追われる生活とともに、「ベストボディジャパン日本一」として周囲からの期待と視線が重くのしかかったという。

「どんなに忙しくてもトレーニングには、“筋肉中心”と言えるほど熱意を日々持っていて、最適なマシンがあるジムまで足を運ぶほど頑張ったので筋肥大は上手く行きました。でも、最大の試練は減量でした。『理論上、絶対に痩せる食事』をしていたのに、2カ月間全く体重が減らなかった。『ストレスと疲労があると痩せない』という噂を肌で実感しました」

心身ともに追い詰められた小杉さんは、トレーニング中に涙がこぼれることもあった。「趣味でやっていることだから、減量がきついなんて愚痴は言いたくなかった。でも、心は悲鳴を上げていた」と、葛藤を明かす。それでも、弱音を吐かず、自分を奮い立たせ続けた。

2位でも「過去最高の身体」、リベンジを誓う

辛く厳しい一年を乗り越えた小杉さんが得たのは、勝利以上の財産だった。

「食事もトレーニングも、自分の限界を超えたと胸を張って言えます。2位だけど、過去最高の身体だったと自信を持っています。成績以上の成長を実感できたことが、何よりの経験になりました」

大会での悔しさは残るものの、自身を「自分に勝った」と誇らしく感じているという。「ただ、悔しい気持ちはあるので今年またどこかでリベンジしたい」と力強く語った。

肉体造形に限らず、ときに人生は順風満帆よりも、挫折と逆境が人を大きく成長させる。小杉さんの苦しみながらの挑戦で得た自負心は、苦境に立ち向かうことでしか得られない生命の高揚を思い出させてくれた。

【SSAアンチドーピング活動】SUMMER STYLE AWARD(サマースタイルアワード)はJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)とアンチドーピング活動について連携を図って協力団体となり、独自にドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト団体である。全ての選手登録者はアンチドーピング講習の受講を必須としており、SSAから指名された場合はドーピング検査を受けなければならない。

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取材:にしかわ花 撮影:上村倫代

執筆者:にしかわ花
『IRONMAN』『FITNESS LOVE』『月刊ボディビルディング』寄稿。広告・コピーライティング・SNS運用。ジュラシックアカデミーでボディメイクに奮闘している。

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