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EZバーとストレート―バーはどっちが上腕二頭筋に効果的なのか

上腕二頭筋のワークアウトが好きだという人は多い。中でも特に人気なのはバイセップスカールだ。 この種目はバーベルを使って行われることが多いのだが、ストレートバーを用いる人もいれば、W字にわん曲したEZバーを用いる人もいる。実際のところ、どちらがより効率よく上腕二頭筋を刺激し、筋発達を促してくれるのだろうか。今回はストレートバーとEZカールバーの特徴や使い分けについて解説していきたい。

文:Sarah L Chadwell, NASM-CPT 翻訳:ゴンズプロダクション

上腕二頭筋の構造

上腕二頭筋は文字どおり2つの筋肉で構成されている。ひとつは長頭で、肩甲骨関節上結節と呼ばれる肩甲骨上部に始点を持ち、上腕骨骨頭をまたいで橈骨に終点している。もうひとつの短頭は、肩甲骨上部の烏口突起から始まり、長頭と同じ腱を共有して橈骨に終点している。

終点部の腱は肘関節をまたいでいるため、肘の曲げ伸ばしによって上腕二頭筋の長頭と短頭は収縮したり伸びたりする。そのため、バイセップスカールの動作はまさに上腕二頭筋を刺激する種目なのだ。

カールの動き

カール動作を細かく見てみよう。
①スタート地点では伸びていた肘関節が、動作の開始とともに少しずつ屈曲していく。
②肘の屈曲に伴って前腕が肩方向に引き上げられ、上腕二頭筋が収縮する。こうして肘が完全に屈曲すると、上腕二頭筋は完全に収縮する。
③上腕二頭筋が収縮することで、いわゆる力こぶが作られる。
④上腕二頭筋の完全収縮地点から、少しずつ肘関節を伸ばしてスタート地点に戻る。前腕の位置が完全にスタート地点まで戻ると、上腕二頭筋は伸展された状態になる。
カールの動作はこの①~④を連続して行ってセットを完了させる。

上腕二頭筋を収縮させるもうひとつの動作

先に解説したカールの動作は上腕二頭筋を収縮・伸展させるものだが、もうひとつ、上腕二頭筋を収縮させる動きがある。それは手首を外旋させることだ。例えば次のような動作を行ってみるとわかりやすいはずだ。
①両腕を体の横にまっすぐ伸ばし、腕と床が水平になるようにする。このとき、手のひらは下に向けておく。
②腕を真横にまっすぐ伸ばしたまま、手首をひねって手のひらを上に向ける。これが手首の外旋である。
③手首を外旋させることで上腕二頭筋は収縮する。つまり、肘を伸ばしたままでも手首の外旋動作によって上腕二頭筋を収縮させることができるのだ。

カールで比較するストレートバーとEZバーの違い

EZバーでカールを行うと、手首はわずかに回内するので、手のひらがやや内側に向いた状態での動作になる。その理由は、EZバーの形状がW字になっているからだ。一方、ストレートバーでカールを行うと、フィニッシュでは手のひらは完全に上(手前)を向く。ストレートバーとEZバーとでは、バーを握ったときの状態が異なることをまずは確認しておこう。

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