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「身体をフィギュア化することが理想」美しい筋肉のラインを魅せ最前線で闘うビキニアスリート

何度かビキニフィットネス選手を紹介しているが、今回登場するのは実力と可能性を持っている、いよいよ今年のステージでの結果に期待のかかる河野安佳里だ。河野は現在都内のフィットネスクラブでトレーナーを務めながら、オールジャパン選手権で優勝するためにトレーニングに励んでいる。課題に真摯に取り組む姿勢や、昨年のステージングから身体を客観視して、より完成度の高い身体を目指す姿には彼女の力強さを感じることができる。東京女王・河野の行きつく先とは。

取材・文:月刊ボディビルディング編集部 撮影:中島康介

「自分自身の肉体をフィギュア化できるところまで進化させることが理想」

スポーツ系の専門学校に入学したときにゼミ活動でトレーニングをすることになって、そこで始めたトレーニングが最初で18歳のときでした。当時はぬるい感じでやっていましたが、そのときから地元のジムでアルバイトを始めました。なのでトレーニングの頻度もそこそこあり、身体の変化はあったと思います。また、ジムの環境が良かったこともありました。
ただ、女性の選手がほとんどいなくて男性ばかりでした。それもあってか男性に負けたくないという気持ちがかなり強かったです。「筋肉モリモリには負けたくない」みたいな(笑)。気持ちの面でも同じで、この人たちよりも重いのを挙げてやるというものが心の中で燃えていました。
大会初出場は2019年で、長崎県で行われた長崎西海大会で優勝できましたが、しかし当時の身体を見返すと、「なんだこの身体は」と思うばかりです……。地元にいたときの周り方は私の当時の身体を知っているので、20年のゴールドジムジャパンカップのときの身体を見てびっくりされていました(笑)。
その後レベルアップを図るため20年1月に東京に転勤しました。ビキニ競技に取り組むにあたり、東京はレベルの高い選手が多いこともあり、強くなれるんじゃないかと思いました。19年のシーズンを終えてから20年までの間には大きな出会いがあって、福岡のジムで鈴木雅さんにセミナーで会う機会があり、トップボディビルの選手、トレーナーに教わりたいという思いでした。それからはトレーニングが大きく変化し、より身体も成長していくことができました。
腹圧のかけ方や骨盤の引き上げ、グリップの握り方、足の置き方などです。身体はそれに合わせて変化していき、ビキニ競技でもウエストが細くなったこともあり評価されるようになったと感じています。
今の課題は21年のオールジャパンまでを振り返って肩が弱くなったと感じました。20年が良かったというのもありますが……。東京選手権で優勝できて評価をされたのかなと思いましたが、私自身もっと仕上げたかったという思いが強かったです。
そのため肩を強化するために週2回に増やし、絶対に強くしたいと考えています。そのために取り組んでいる種目は、スミスマシンショルダープレス、ケーブルフロントレイズ、スタンディング&シーテッドサイドレイズ、インクラインサイドレイズ、ワンハンドサイドレイズ、リアデルトフライ、フェイスプルなどです。インクラインサイドレイズとワンハンドサイドレイズは、週2回の肩の日の中でどちらか1種目を交互に行っています。
サイドレイズのときはスタンディングは重いのを扱い10~15回で、シーテッドでは20回などの高回数で行います。昨年のシーズンが終わって鈴木さんに相談して、大きな変化ではありませんがフロントレイズがダンベルからケーブルに変わったり、頻度を多くしました。そして種目ひとつずつの質を上げることを意識しています。コンディショニングにも、もちろん丁寧に取り組んでいます。 
今年は3月から減量に入りました。例年は大会直前に仕上がる感じだったのですが、今年はさらに早めに仕上げていくつもりです。初戦は7月末のスポルテックカップになります。また、ありがたいことにポージングセミナーに出る機会もありますので、そこで脱げるくらいの身体になれるように早目早目に調整したいと思います。身体の調子も良いですし、見てもらえる立場なので頑張っていきます。
目標は、オールジャパンの優勝、そしてグランドチャンピオンシップスでトップ選手と並べるようになりたいです。さらには、自分自身の肉体をフィギュア化できるところまで進化させることが理想ですね。

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