「短時間で最高の効果」が得られるとして、加圧サイクルトレーニングの新型デバイス「KAATSU CYCLE2.0」が世界的に注目されています。気になるデバイスの中身、そして加圧サイクルトレーニングの効果とは?
文:IM編集部
加圧トレーニングが筋肥大に効く本当の理由とは?
加圧トレーニングとは、腕や脚の基部(付け根)の部分を専用のベルトで加圧除圧し、適切に血流制限をした状態で行う筋力トレーニングです。この血流制限をした状態で筋収縮を促す運動動作を加えた場合、体内でどんな変化が起こるのか。そのメカニズムを簡単に説明してみましょう。
この状態で運動動作を行うと大量の乳酸が発生し、血液中へと流れていきます。血管内には高濃度の乳酸が滞留することになり、アドレナリンや成長ホルモンの大量分泌を促します。また、血管内の圧力も高まるため、血液成分が血管壁を通じて絞り出されて、筋繊維間の水分量が急激に増えます。つまり、短時間で強烈なパンプアップ状態が生じているわけです。
通常の高負荷によるトレーニングでは、高炎症による血流阻害を伴うため、タンパク同化反応時に必要な栄養素が効率よく届かないという重大なロスが生じます。一方、加圧トレーニングでは、満たされた水分内には大量の栄養素が含まれているため、タンパク同化作用に必要な材料が十分に届いている状態で化学反応が進みます。
これが、加圧トレーニングによる筋肥大が短時間、短期間でスムーズとも分かっています。このように、体への負担を軽くしながら筋肥大する方法として、加圧サイクルトレーニングが非常に有効であることが分かっているのです。
加圧サイクルトレーニングでベンチプレスに挑戦!
加圧により血流制限をした状態でトレーニングを行うと、通常の5分の1、つまりほぼシャフトのみの重さでも大胸筋の動員が生じます。では、具体的な方法は? 簡単に説明してみましょう。
まず、腕の基部に専用ベルトを装着し、加圧除圧を繰り返している状態でハンドグリップを握り締める動作を数セット実施します。これは、前腕の筋群に血流が溜まりやすい状態を作るためです。さらにアームカールとトライセプスを加えて上腕二頭筋と三頭筋周辺の血中乳酸濃度を高めておけば、腕の筋疲労が促進し、ベンチプレスのときに腕のみで挙げられなくなる場面が早い段階で訪れます。
以上の準備運動を終えたら、いよいよスタートです。20%1RMの重量下でベンチプレスを実施していきます。
【1セット目】30~40回ほどの動作で継続が苦しくなる状態を感じたら、10秒から20秒のショートインターバルを取ります。この間も加圧サイクルは継続した状態です。
【2セット目】動作の継続が苦しくなるオールアウトの状態まで追い込み、10秒から20秒のショートインターバルを取ります。この間も加圧除圧は継続されています。
以上のパターンを繰り返し行うことで、反復回数が加速度的に減少し、渾身の力を振り絞ろうとしても筋収縮が生じない状態に達します。脳のセンサーには、高負荷トレーニングと同等、もしくはそれ以上の緊急事態と映り、修復作業の指令が出され、成長ホルモンが分泌されます。
こうした効果は、もちろん大胸筋だけではありません。例えば、2005年に発表された研究論文では、脚の加圧トレーニング状態でスクワット動作を実施したところ、腹筋と殿筋のタンパク合成が進んだというデータがあります。
また、脚への加圧トレーニング状態でスクワットを実施した後、アームカールを加圧なしで、50%1RMの負荷で実施したところ、上腕二頭筋の筋肥大が生じた例も報告されています。一般的に、最低でも65%1RMの負荷が必要というのが運動生理学の定説です。加圧トレーニングでは、他では考えられないこうした加圧トレーニング特有の状態を「効果の転移」と表現しています。
世界中で活躍する新型デバイス『Kaatsu Cycle2.0』
加圧トレーニングのデバイスは日進月歩で進化してきています。とくに最新型『Kaatsu Cycle2.0』は、「いつでも、どこでも、だれでも若返りホルモン=成長ホルモンを獲得できる」究極のデバイスとして世界で注目を集めています。
『Kaatsu Cycle2.0』の最大の特長は一目瞭然、その形状にあります。スマートフォンよりもコンパクトなサイズ感で気軽に持ち出せ、持ち歩けるようになりました。これまでの加圧トレーニングデバイスは運動時に身につけて行うことができませんでしたが、サイズと共に軽量化にも成功したことから、ポケットに入れて、あるいはベルトに装着して運動できます。
それに伴い、デバイスと専用ベルトをつなぐチューブも70㎝と大幅に改善され、より自由な動きができるようになりました。加えて、コンパクトなボディからは想像できないほどバッテリーも長持ちすること、いつでも、どこでも加圧サイクルトレーニングを実施することができるようになりました。
装着・操作が簡単なのも新型デバイスの注目ポイントです。装着ベルトは腕を通して片手で引っ張るだけのワンタッチ構造。素材もネオプレーンに変更しベルトの厚みが改善されたため、有酸素運動やスクワットなどのトレーニングがよりスムーズに行えます。
デバイスの操作はすべてボタンひとつでOK。側面にある「LOW・MIDDLE・HIGH」3つのボタンを押すだけで、自動的にプログラムがスタートし、80SKU(世界標準KAATSU単位)から400SKUまでのバリエーションに富んだ6段階の標準プログラムもボタンひとつで選択できます。簡単操作により、トップアスリートから高齢者の方まで、すべての方のサポートが可能となりました。
新型コロナ問題などでトレーニングに対する認識が変化している今、「短時間で最高の効果」が得られる方法として加圧サイクルトレーニングとそのデバイスの需要はますます高まっていきそうです。
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