昨年のオールジャパン選手権ビキニフィットネスでは、女王安井友梨が6連覇を達成。また、ダンシあずさ、小谷野彩香など、グランドチャンピオンシップスのトップ3たちが女王に君臨するなど、その勢いは決して収まることはない。
そんな中、昨年初めてオールジャパンにて優勝を果たし、世界選手権にまでコマを進め、さらには新競技のフィットモデルでも注目すべき選手を一人紹介しよう。
「ゴツいイメージにつながる部位に筋肉を付けないように気を付けています」
その名は小林尚美。もともとはマラソン競技に取り組んでいたが、6年前にマラソンでのケガをきっかけに、リハビリとしてトレーニングを開始。
「マラソンでもそれなりに結果を出し始めていた途中であったということもあり、また、表彰台に立ちたいと思っていたところ、フィットネスビキニ(現ビキニフィットネス)という競技があると友人が紹介してくれたのがきっかけで、本格的にトレーニングを始めたんです」
その小林は2018年にビキニフィットネスにデビュー。関東フィットネスビキニ選手権では、強豪のいる中3位に入るなど、デビュー当時からポテンシャルの強さを見せている。
現在のトレーニングについては、「大きく分けて肩・脚・ハムストリング&お尻・背中で、腕と胸は肩や背中の日に入れいてます。トレーニングでこだわっていることは、対象筋をしっかり意識して効かせつつも、感覚がにぶらない範囲でしっかり重量を挙げていくことを意識しています」
「ビキニフィットネスというカテゴリーとして、全体のバランスや付けるとゴツいイメージにつながる部位に筋肉を付けないように気を付けています。例えば、得意部位の筋肉ばかり発達してしまったりしないようにしたり、僧帽筋や背中下部の過度な発達や腕が太くならないように種目の選択や頻度に気を付けています」
と、トレーニングにおける小林自身の考えを話した。続けて、なぜビキニフィットネスに取り組んでいるかという質問に対して、
「自分の骨格的に一番結果を出しやすいだろうと思ったこと、絞りや筋量の度合いが競技で求められる基準とは関係なく自分がなりたい身体に近いから」
と語った。
小林の身体は、筋肉量は決して多い方ではないが、仕上がりとトータルパッケージのアウトライン、ポージングは非常に上手く、どのような進化をしいくのかに注目したいところである。
また、今年の目標について、
「オールジャパンで優勝、グランドチャンピオンシップスでトップ6に入ること」
続けて今後については、
「ステージ上どのタイミングを写真に撮られても綺麗だと思ってもらえるよう、身体づくりはもちろんのこと、ウォーキング、ムービング、ポージングの細部まで意識を配り(ビキニフィットネスを)体現できるようにすること」
と抱負を語った。今年の初戦に期待がかかる小林である。
(取材・文:FITNESS LOVE編集部)