トレーニングの取り組み方は十人十色、始めたきっかけや目的ももちろん違う。ここでは、トレーニングに励む愛好家達の軌跡を辿ってみよう。今回紹介するのは、9月11日(日)に開催された『マッスルゲート宮崎』ウーマンズレギンスで２冠（新人163㎝超級＆163㎝超級）を達成した平山理恵さん（42）。もともとは、ジムに入会しても続かないタイプだったという平山さん。36歳ときにダイエット目的でトレーニングを始めた際に行った体組成計の計測で筋量のなさに危機感を感じたことがきっかけでトレーニングを継続。
トレーニングを始めたのは６年前の2016年。友人たちと一緒に「ダイエット」をすることがきっかけだった。
「みんなでそれぞれ目標を設定し、罰ゲームありのダイエットを始め、それがきっかけでジムに通い始めました。ジム内で体組成計の計測をしたところ、36歳で体幹の筋量が「弱」と出たことに危機感を感じました。運動経験がほとんどなく、ジムも過去に何度か入会したことがありましたが全然続かないというよくあるパターンの人間でしたが、体組成計の計測での危機感からトレーニングを継続することができ、今では、筋トレが好きになりました」
もともとは継続力がなく「危機感」から再開したトレーニングは最初は辛かったが、次第に「辛い＝筋肥大している（＝うれしい）」とポジティブに思考が切り替わっていったという。
「特に尻トレ中は辛いことも多々ありますが『これが終わったらおにぎりが食べれる』と頑張ります。2017年から週１回、尻トレを行っていて、2021年に尻トレ専門トレーナーさんのパーソナルトレーニングを受けてから週２回、きちんと追い込むようになり、半年で４cmサイズアップしました。パーソナルでは『お尻』を上部中央、上部サイド、下部、サイドと４分割して細かく鍛えていきました」
普段は出版事業を行う会社の事務として働いている平山さん。仕事をしっかりとこなした上でトレーニングの時間を確保している。
「週２回の尻トレの他、脚、肩、背中、腕(加圧トレーニング)で分割して回しています。尻トレ以外は曜日は決めず調子をみて行っています。基本的に週6日、1日オフです。ヨガやピラティスもコンディショニングとして行っています。平日は17時までの勤務が終了したとともにジムに行っていて、休日は尻や脚など重いトレーニングを中心に行います。トレーニング中は『今、筋肉が伸びている』『今、筋肉が縮んでいる』とレップごとに筋肉の動きを意識し、レップ数は気にせず、該当部位にきちんと効かせてからバーン感があるまで行います」
仕事の日も時間を見つけて、週６回、トレーニングをやりこむことだけでも素晴らしい。さらに「全ては食べ物からできている」と普段の食事に対してもストイックさが感じられた。
「常にクリーンなものを食べるようにしています。野菜、魚、玄米中心です。摂取方法ではないですが、月1ファスティングも行い胃腸をお休みさせています。ファスティング中はPFC計算をし全て“水分”で栄養を摂取しています。お菓子はやめていた時期もありましたが、今は自分で作ったり、白砂糖や小麦粉不使用のものを選んで毎日食べています。トレーニングをしているだけでもある程度体調良く過ごせると思いますが、添加物不使用や質の良い脂質を選んだり、摂取する順番や時間帯による食事量（睡眠の質のために夕飯は少量）を考える、など全ては食べ物からできているので、日々気を使いたいと思っています」
“もともと継続力がなかった人”がここまでトレーニングに入り込めたのも、初めての大会（マッスルゲート宮崎）への出場がきっかけだったのだろう。
「大会へ出場を決める理由は人それぞれだと思います。私は今回初めての大会に出場しました。出場を決めた理由は、“勢い”でした。目標を定めたことによってマンネリ化していたトレーニングへのモチベーションが上がりました。減量やポージング練習も始まるので、目標に向かう過程がとても面白いと感じられました」
結果ばかりを求めず、その過程を楽しむことで自然と継続力が身につけられた平山さん。初大会では見事、ウーマンズレギンスで２冠を獲得。そして、今後のさらなる成長に向けて意気込んだ。
「体調万全で挑みましたが、アドレナリンが出ていたのか前日一睡もできず......徹夜明け状態で大会に挑むことになりました(笑)。そこが唯一の反省点だと思います。とにかく以前から緊張に対しての不安がありましたが、周りの方々に助けられたおかげで当日はそこまで緊張することなくステージに立つことができました。とっても楽しい大会でした！お世話になった方々、本当にありがとうございました。次の目標は筋量アップです。減量をし脂肪がなくなったことで下半身の筋量が全然なかったことに気づかされたので、脚のトーレニングを強化したいと思います」
