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石垣島出身の消防士のボディメイクのこだわりは“食事内容をグラム単位で記録すること”【筋肉道Vol.67】

外間義人さんトレーニングの取り組み方は十人十色、始めたきっかけや目的ももちろん違う。ここでは、トレーニングに励む愛好家達の軌跡を辿ってみよう。今回紹介するのは、石垣島出身沖縄本島在住の消防士、外間義士さん(35)。そのトレーニングライフを辿りつつ、コンテストデビューから数年で日本のトップクラスの選手に上り詰めたその秘訣を探った。

【写真】マッスル消防士・外間義士さんの見事な腹筋

外間さんは小学校から大学までバスケットボールをするスポーツ少年だったという。高校では国体に、大学では学生選抜に選ばれるほどの実力だった。2018年にバスケの試合中に左膝の前十字靭帯断裂を負ったことで、ボディメイクの道を歩み始めることになる。
「怪我のリハビリのために、半年間筋力トレーニングを行うようになりました。そのうちボディメイクにも興味が湧いて自然とその方向に進むようになりました」

弟の博也さんを応援するためにボディコンテストに初めて足を運んだ際、ステージでポージングを取っている選手たちの姿に憧れを抱き、外間さん自身もボディコンテスト出場を決めた。当時、博也さんはベストボディ・ジャパンで日本一を獲るほどの選手になっており、弟の姿をみて「素直にすごい」と感じたという。

コンペティターとして先を歩く博也さんにアドバイスをもらいながら、自身の減量法を確立していったという外間さん。
「博也とは兄弟なので似たような身体、体質をしていました。なので、糖質のタイミングや量などを聞くことで非常に参考になりました」

外間さんは2019年にコンテストデビューを果たし、2021年にはJBBF(日本ボディビル・フィットネス連盟)の西日本フィットネス選手権で2位、オールジャパン選手権9位という成績を残す。

コンテストデビューから数年で日本トップレベルの選手に上り詰めたが、消防士として働きながらボディメイクと両立するのには苦労もあったという。
「現場をしっかりとこなすことが一番重要です。減量の際は、身体のコンディションを保ちながら精神状態を保つのが大変でした。また、出動が続くときは長時間、食事が取れないこともあり、そこも苦労した部分です。ただ、結果が伴ってくると同じ消防の仲間も『追い込んでいてすごい』など言葉をかけてくれるようになり、頑張ることができました。さらに昨年4月からは通信指令センターに配属が変わり、日勤と夜勤に分かれた勤務体系に変更となりました。そのため昨年は週4~5日、1回2時間のトレーニングを確保することができ、より成長することができたシーズンになりました」

外間さんのボディメイクでのこだわりは食事をグラム単位で計りながら準備すること。
「炭水化物、脂質、タンパク質の量をしっかりと計って記録を取っています。そこに体重の変化なども加えてデータとして蓄積。変化があったときの良かった方法、悪かった方法を知ることで栄養摂取法をブラッシュアップしています。最初はデータを取ることがストレスになるような気がしていたのですが、今では悪い変化が訪れた際に原因不明になることのほうがストレスに感じるので、データを取ることの重要性を認識しつつ、楽しく情報を収集できています」

これは仕事にも生きているようだ。
「仕事でも些細なこともメモを取るようにしており、アクシデントが生じた際には振り返るようにしています。しっかりと原因を見定めることができるようになりました」

最後に外間さんにボディメイク継続のコツを聞いた。
「トレーニングを楽しむために、頑張ったあとのご褒美を設けると継続しやすいと思います。痩せたい、筋肉がほしいだけではなく、理想の自分を想像して何がしたいのか、より具体的な先の目標を考えると続けられると思います」

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取材:FITNESS LOVE編集部 撮影:中島康介

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