【ゴールドジムアドバンストレーナー加藤直之選手の回答】
全身の使い方、連動のさせ方、バランスなど、基本的な身体の使い方を習得できるのでBIG3(スクワット、ベンチプレス、デッドリフト)は行ったほうがいいです。
【写真】加藤直之選手の2022年日本選手権で魅せた丸々と盛り上がった筋肉美
ある程度やり込んだ上でルーティーンから外すのはいいと思いますが、行っていただいた方が良い種目です。全身の使い方、連動のさせ方、バランスなど、基本的な身体の使い方を習得できるからです。初心者の方でしたら、まずはマシンでトレーニングができるようになってからBIG3に取り組んでください。中級者以上でしたら目的に合わせて取り組むといいでしょう。
筋力メインに考えている場合は第一種目として、筋力維持と考えている場合は最終種目として行うことをおすすめします。その中で、基本的なフォームができていて、目的によって可動域をハーフやクウォーターに変えていくのはいいと思います。例えば、デッドリフトの場合、フルレンジだとハムストリングや殿部、脊柱起立筋が大きく関与します。そういった効かせたい筋肉の、使い分けができていればいいと思います。
スクワットが「キングオブエクササイズ」と呼ばれているのはご存知の方もいるかと思います。下半身をメインとした全身種目で、心肺機能強化、そのキツさゆえに精神面の強化ができると言われ、トレーニングの全ての要素が網羅されているためです。
BIG3が正しくできるということは、身体がうまく協調し合っているわけですから、ケガの防止にもつながります。トレーニングを生涯長く続けていくためにも、アスリートから一般トレーニーまでBIG3は行うべきと考えます。動きの補強、ボディメイク、全てに共通する全身運動がBIG3です。
加藤直之(かとう・なおゆき)
1981年生まれ、埼玉県出身。身長161㎝、体重69~71㎏(オン)74~75㎏(オフ)。ゴールドジムアドバンストレーナー。2016・2021年と日本クラス別ボディビル選手権大会70㎏級優勝、2019年日本選手権ではトップ3に輝いた日本のトップビルダー。2022年には世界マスターズ選手権で2位となった。
取材:藤本かずまさ 撮影:岡部みつる