トレーニングなど始めることも考えられなかった。学生時代は運動音痴で運動嫌いの女性が昨年、オールジャパンビキニフィットネスで5位に入賞を果たす。バランス、プロポーションが素晴らしい阿蘇品彩選手は、整った表情も美しい。
阿蘇品選手はもともと運動嫌いだったこともあり、スポーツ経験はなかった。社会人になり2年目のとき、出会いはやってくる。仕事のストレス解消とダイエット目的で、自宅と職場の道中にあるゴールドジムに入会したのだった。
彼女はゴールドジムであれば大嫌いな運動も続けられるのではないかと、自分を変えたいという一心で意を決して入会した。
「初めはランニングマシンで歩くだけでしたが、初心者講習会などで教わる内にトレーニングの楽しさに気が付いて、気がついたらハマってしまいました」
「学生時代は50m走も持久力テストもほぼクラス最下位、球技大会の練習ではボールを受け取れず突き指をする程の運動音痴で、運動嫌いだったので周囲からは驚かれました……(苦笑)」
今は週に5日トレーニングするまでに。弱点と感じる部位は週2日取り組んいるという。
「今は週半分程度がトレーナーさんとのパーソナルトレーニングですが、一人でトレーニングをするときも質、ボリュームを落とさないことを心がけています。狙っている部位への当たりを確かめながら、強度を上げていくようにしています。私の考えるビキニフィットネスとは、マッシブさはないですが筋肉による丸みのある身体、そして気品溢れる表現力が必要と思っています。理想のビキニフィットネス選手になれるよう、心身ともに精進の日々です」
阿蘇品選手は現在のビキニフィットネスに出会う前、サマースタイルアワードに出場して結果を出していた。
「2019年にサマースタイルアワードのビキニ部門で一度優勝をしてから、現職のスタートアップ企業のマーケティング担当として転職をしたり、キャリアも山場を迎えていきました。そこで一度フィットネス競技に一区切りを付けました」
忙しい中競技から離れた阿蘇品選手であったが、心の中で燻っていたものがあったのか、再び競技熱が再燃する。
「たまたまSNSでビキニフィットネスのロシア選手権を観たことがあったんです。その選手たちの美しさに魅了されて、ビキニフィットネス競技に挑戦したいと思いました」
そして昨年は東京選手権で優勝し、オールジャパンでは5位に入賞。今年はオールジャパンで、昨年叶わなかったトップ3に入ることを目指し、年内最終戦である『グランドチャンピオンシップス』で成績を残すことを目標としている。
「ビキニフィットネス競技に出会ってから身体も心も大きく成長し、仕事や生活にも良い影響をもたらしています。引き続き一生懸命取り組み、毎シーズン大きくインプルーブできる選手になります」
取材:FITNESS LOVE編集部 撮影:中島康介
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