24時間、週7日、ホームトレーニーはもちろん近所のジムに通っている人でも、自分の都合に合わせて好きな時間にワークアウトできるのが現代である。しかし、好きな時間にワークアウトすると言っても、自分にとって本当にベストのタイミングなのだろうか。トレーニングを行うのに理想的な時間帯というものは存在するのだろうか?今回は最適なトレーニング時間について検証してみたい。
文:Jon Johnson
翻訳:ゴンズプロダクション
「タイミング」を管理する体内時計
1日の中のどの時間帯にワークアウトを行うのがベストなのか。科学的な検証結果から言うと、トレーニングに最適な時間帯は、どんな種類の運動を行うかによって異なるようだ。
私たちの体の中には体内時計というものが備わっている。夜型の人でも朝型の人でも、私たちは体内時計による支配を受けているのだ。体内時計が脳に最適な寝るための時間を指示し、最適な食事時間、血流を増加させたり減少させるタイミングをコントロールしているのである。
体内時計について記された『ザ・サーカイディアン・コード』という著書がある。著者のサッチン・パンダ氏によると、体内時計は24時間の中でリズムを刻み、ほぼ全ての体内ホルモン、脳内物質、消化酵素などの管理をしているのだそうだ。また、管理されている体内物質は、体内時計によって1日のうちでどの時間帯に最も分泌量を増やすのかがあらかじめプログラムされていて、それ以外の時間帯では一定のリズムで分泌されるように決められているということだ。
体内時計とホルモン分泌
ホルモンの生成や分泌が体内時計によって管理されているのだとしたら、さまざまな行動は必要なホルモンが最も多く分泌される時間帯に合わせて行うのが最も適していると言える。例えば「眠る」ことは、メラトニンの分泌が最も活発なタイミングが理想だ。なぜなら、メラトニンが分泌されると体は眠る準備を整え始めるからだ。
体作りに励むアスリートにとって、コルチゾールホルモンは天敵であるとよく言われる。なぜなら、コルチゾールは筋肉に同化されているタンパク質を分解する異化ホルモンであり、さらに体脂肪の貯蔵を促す働きまでもがあるからだ。このコルチゾールの分泌が最も高まるのは起床後の2時間だ。ところが、筋肉作りに作用するテストステロンもまた、朝のうちに分泌量が最も高まることが知られている。筋発達にはテストステロンが有用だ。しかし、起床して2時間以内はコルチゾールの分泌が高まっている。どうすればいいのか。
ウエイトトレーニングは朝がいいか?午後がいいか?
筋量を増やすためのウエイトトレーニングを行う人は、エネルギーレベルが十分に高まった状態でワークアウトを開始することが重要だ。理想から言うと、ワークアウトを行う前に2回以上の食事を取るようにしたい。また、体内時計は体温も調節していて、実際のところ1日の間で私たちの体温は変動している。多くの場合、体温が最も低いのは起床前後の数時間だ。逆に体温が最も高くなるのは午後の遅い時間帯である。ちなみに、筋発達に理想なのは体温が高いときだ。
テストステロンは朝に多く分泌されるが、体温は夜のほうが高い。筋発達を優先させるなら、朝と晩のどちらにトレーニングを行うのが有利なのか。体内時計によると、筋発達のためのトレーニングなら、どうやら午後のほうがよさそうだ。もちろん、朝に比べたらテストステロンレベルは少しは落ちるが、午後であっても適度なレベルを維持しているし、午後までには食事も数回は取っているはずなのでエネルギーレベルも高まっている。また、体温は午後になると上昇していく。個々の要素は決してベストではないかもしれないが、総合的に見ると、筋発達のためのワークアウトは午後の時間帯に組み込むのがよさそうだ。
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