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元彼からの「本当はお前なんかタイプじゃない」で奮起 28歳・北新地キャバクラ嬢がコンテスト日本TOP5に大躍進

忘れられない一言というのはある。良いものも悪いものも。

「当時、お付き合いしていた人と喧嘩したときに、『本当はお前なんかタイプじゃない。ああいう子のほうが好き』と言われました。その比較された子が、トレーニングをしてるスタイルの良い女の子でした」

【写真】軽部理佐さんのバランスよく造形された身体

軽部理佐(かるべ・りさ/28)さんのボディメイクとの出会いは、なかなかにハードだった。軽部さんは現在、ボディコンテスト『ベストボディ・ジャパン』の健康的なモデル体型を競う部門において日本のトップ5に入る躍進を見せるコンペティターだ。大阪・北新地でキャバクラ嬢をしながら、パーソナルトレーナーになるべく研修中である。

「私はそのとき158cmで41kgで、ひょろひょろしているけど体脂肪率は23%でなんだか締まりがない体型でした。もっと痩せればいいのかなと『30kg台になる!』と意気込んでジムに通い始めました」

しかし、筋トレを始めてあっという間に筋肉をつける楽しさに魅了されることとなる。「スタイルが良くなるのに必要なのは体重を落とすことではなく、筋肉を増やして体脂肪率を下げることだ」と気づいたという。

「トレーニングを頑張るのと同時に、食事を見直しました。ほぼ外食で仕事でもプライベートでもお酒が大好きで、締めのラーメンがさらに大好きという生活をしていました。それをガラッと変えて、炭水化物をさつまいもやかぼちゃなどの根菜類する、小麦をやめる、たんぱく質をお魚にしたところあっという間にぽにょぽにょした感じがなくなっていきました」

お客様との食事の付き合いにも、できる範囲で工夫をしたという。

「その場を全力で楽しむことが最優先なのは大前提として、お寿司ならシャリを少なめにするとか、仲の良いお客様には鍋や焼き鳥などヘルシーな食事でのお付き合いに変えてもらいました。そのころには大会に出ることを公言していたので、皆快く協力していただけました」

トレーニングと食事の改善により、体重はそのままに体脂肪率は23%から16%と変化、引き締まった身体となって初出場した地方戦では満点での優勝を飾った。コンテストの楽しさにのめり込み、全国戦である日本大会の18日前には交通事故で頭を6針縫いながらも登壇する闘志を見せ。高身長の選手が居並ぶ出場メンバーのなかで最も小柄ながらもバランスよく造形された身体で上位に食い込む活躍を見せた。

「今の目標は日本一になることです。元彼を見返すという目標は今はもうほとんどどうでも良くなってしまったんですが、5位では見返すことにはならないので1位を獲ることで『見返せたぞ』と思うことにします」

大会で頑張った成果を認められたことで、ボロボロになった自己肯定感は回復するとともに前よりも自信がついたと語る。悔しさをバネにより高く羽ばたいた軽部さんは、今日も北新地の夜を美しく舞っている。

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取材:にしかわ花 写真提供:軽部理佐

執筆者:にしかわ花
『IRONMAN』『FITNESS LOVE』『月刊ボディビルディング』寄稿。広告・コピーライティング・SNS運用も行うマルチライター。ジュラシックアカデミーでボディメイクに奮闘している。

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