ベストボディ選手 コンテスト

「ゆるキャラに似ている」と言われた40歳が奮起しコンテスト3位「筋トレは爽快感や達成感を得られる!」

8月2日(日)に八王子芸術文化会館(東京都・八王子市)で『ベストボディ・ジャパン 2026 東日本大会』が開催された。猪野沙苗(いの・さなえ/40)さんは、フィットネスモデル部門レディースクラス(35歳~49歳)で3位に入賞。「次の課題がたくさん見つかったので、早速改善すべく毎日を過ごしています」と今から前向きだ。トレーニング開始前は自己肯定感が低かったという猪野さんは、どのようにして身体も心も鍛えたのだろうか。

【写真】猪野沙苗さんの割れた腹筋がかっこいいポージングを含む5枚

 

トレーニーであり、トレーナーでもある夫の頑張りを見てトレーニングを決意!

お菓子が大好きで、運動が大嫌いだった猪野さん。トレーニング前の体脂肪率は32%で、丸いフォルムのゆるキャラ「ひこにゃん」に似ていると言われることもあった。
※体脂肪率は市販の体組成計で計測

そんな猪野さんを変えたのは夫の存在だ。夫の晃生(こうき)さんは現役トレーニーであり、千葉市の『ZEEKジム』でキックボクシングを、市川市の『SURGE GYM』でトレーニングを教えているトレーナーでもある。そんな晃生さんが2024年開催の『ベストボディ・ジャパン 君津大会』に向けて日々励んでいるのを横で見ていたことから、猪野さんもトレーニングに興味を持った。

「『私なんか』『どうせ』と卑下してしまう癖がなかなか治らなくて。大会に出たら変われるような気がしたんです」

ハードなメニューの最中は悩む隙間なんてない!

トレーニング1年目、まずは体脂肪率を19%まで落とすことを目標にした。初めの頃はキックボクシングとフリーウエイトでのBIG3(ベンチプレス・デッドリフト・スクワット)に取り組んだ。

「トレーニングを始めた頃も、ネガティブな気持ちがぬぐえませんでした。ところが始めて半年が過ぎた頃、夫に撮影してもらった自身の引き締まった背中を見て、気持ちが晴れました。日々の努力で、自分のイメージ通り身体を変えられる。そこから一気にトレーニングに夢中になりました!」

徐々にフリーウエイトのフォームが安定し始め、重量が増えていくことに楽しみを覚えた。しかし、身体の厚みは増したが広がりがないことに気付き、ラットプルダウンやアブダクションなども取り入れるようになる。

トレーニングを始める前はゆるキャラ扱いだったが、「運動が好きな人だよね?」と言われることが増え、そんな周囲からの評価もモチベーションになっていた。そして、ハードなトレーニングは弱かったメンタルをも変えた。

「高重量のスクワットやデッドリフトなど、命の危機を感じるメニューに取り組むときは呼吸に集中するしかありません。だから、頭が空っぽになって爽快感が得られるし、ベストを更新できれば達成感を味わえます。悩んでいたことを忘れられ、何より気持ちを切り替えられるようになりました」

ボディメイクに必要なのは根性論

人生初の食事制限では、晃生さんの「ボディメイクは根性論から」を信じて臨んだ。

主なたんぱく質源は魚と鶏卵で、時々牛肉の赤身を摂取。炭水化物はもち粉から団子を作って食べていた。食事はともかく、大好物のチョコレートやアイスなどのお菓子を食べられないことはストレスになった。

「食べないと決めたものは食べない、カロリー摂取も例外を作らず、PFCを毎日厳守するといったルールを徹底しました。初めは本当につらく、毎晩泣きながら寝ていましたね」

しかし、晃生さんから掛けられる言葉や、ストイックにトレーニングや食事制限に取り組む姿に励まされ、目標としていた体脂肪率を達成。

「この経験から、自分をコントロールできるという自信が付きました。今は、私の日常にお菓子は存在しません。だから、大会出場のための減量も苦しむことなく取り組めました」

晃生さんは良い手本であり、心の支えになったが、トレーニングメニューや食事、ポージングは基本的に猪野さんが一人で決めたと言い、「自分の決めたことを実行することで自信が付いた」と話す。

流した涙は努力の証拠

2年間のボディメイクの成果を発揮するために参加した今大会。3位という結果を受け入れられず、思わず涙があふれた。

「それまでは、自信が持てずにいろいろなことを諦め続けてきました。でも、本気でボディメイクを頑張り続けてきたからこそ、悔しくて涙があふれたんだと思います。ようやく自分で自分を認めてあげることができました」

大会の結果以上の経験を得られた猪野さん。悔しさをバネに、さらに心身を磨き続ける。

用語解説
フィットネスモデル部門:バランス良く筋肉の付いたスタイルやスポーティーな筋肉美が評価されるベストボディ・ジャパンの部門

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執筆者:増田洋子
編集・ライター。インタビューが好きで医療、ITなどを中心にさまざまなジャンルで執筆中。現在は週に4日、ジムでのんびり運動をしている。東京都在住。

取材・文:増田洋子 撮影:舟橋賢

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