「先生!日本代表に選ばれたので行ってきます」。
8月25日に開催された『JBBF日本ジュニア選手権』、9月6日~9日で開催された『IFBB東アジア選手権』でどちらも優勝に輝いた「18歳の女子高生ビキニ選手」の小池星蓮(こいけ・せれん/18)選手。小池選手は12月16日~19日に東京・有明コロシアムにて開催される『IFBB世界女子選手権』の日本代表選手に選出された。38年振りに日本で開催される記念すべき世界選手権へ残すところ約1カ月となった小池選手へ、日本代表としての意気込みを伺った。
2連戦での疲れも……「せっかく東京で開催されるし、頑張ろう!」
8月末の日本ジュニア選手権の約1週間後の東アジア選手権。短期間での2連戦を終えた小池選手は、心身ともに疲れ切ってしまっていた。
「東アジア選手権が終わってひと段落したとき、体調を崩してしまって。それまでの疲労が出てきて、心身ともに疲れてしまいました。トレーニングはしたいのに、身体がついてこずにジムにも行けなかったりとかで、9月はまるまるお休みしていたんです」
9月時点では、3カ月後に迫った世界選手権へ出場できるのかどうか、それまでに心身のコンディションを持ち直せるかどうか不安だったと話した小池選手。ただ9月の終わりに、日本開催となる世界選手権への出場を正式に決めてからは気持ちを切り替えられたようだ。
「せっかく東京で開催されるし、頑張ろう!と持ち直しました。それからは、出場できるコンディションに持っていくためにトレーニングを再開しました。それを機にトレーニングメニューも一新して、『新しい種目をやってみたい!』と楽しみながらトレーニングを続けています」
世界の猛者たちと戦うための秘訣は「私にしか出せない雰囲気」
世界選手権では、海外のジュニア世代のビキニ選手たちと戦うことになる。
「昨年の世界選手権も見ていましたが、世界のビキニ選手はジュニア年代であってもシニア(一般)の階級で活躍している選手も多いです。海外の選手たちはバランスがとにかくすごくて、元の骨格ではなかなか勝てない部分はあります」
確かに、世界のビキニ選手は若くして活躍している選手が多い。昨年の世界選手権ではビキニフィットネスのオーバーオール優勝(総合優勝)にエストニア代表の21歳が輝いている。そんな世界のジュニア世代の猛者たちに挑む小池選手の戦略とは?
「確かに海外の選手たちには華があります。そこで私は、日本人にしか、もっと言えば私にしか出せない雰囲気って何だろうと考えたところ、『フレッシュさ、元気さ』なんです。さらには当日着用するビキニの色に合ったヘアメイクなど、色々と戦略は練っています」
大会が行われる12月16日(月)~19日(木)は平日。学校の先生には「先生!日本代表に選ばれたので行ってきます!」と伝え、先生から「おめでとう!」と言葉をかけられたと話してくれた小池選手。最後に、残り約1カ月に迫った世界選手権への意気込みを聞いた。
「初めての世界選手権ということもあり色々と予測できない部分はあるのですが、日本のジュニアの代表として挑戦するので、少しでもインパクトを残してこれるように頑張ります!」
日本代表として世界に挑む、18歳の女子校生・小池星蓮選手。小池選手にとって「最も熱い冬」が幕を開けようとしている。
【JBBFアンチドーピング活動】JBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)はJADA(公益財団法人日本アンチ・ドーピング機構)と連携してドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト団体で、JBBFに選手登録をする人はアンチドーピンク講習会を受講する義務があり、指名された場合にドーピング検査を受けなければならない。また、2023年からは、より多くの選手を検査するため連盟主導で簡易ドーピング検査を実施している。
取材:FITNESS LOVE編集部 撮影:中島康介(大会写真)、岡 暁(制服写真)