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カラダの機能を底上げする呼吸とは? トレーニング前の呼吸トレはもはや常識?

シエカさん呼吸の乱れがココロとカラダの不調を招くことは広く知られています。でも、呼吸ってそもそも、なぜ乱れるの? また呼吸の乱れがボディメイクに及ぼす影響は?

フィットネストレーナーのShiecaさんに解説していただくとともに、身体の機能を底上げする呼吸改善のトレーニング方法も教えていただきました!(発売中の雑誌『Woman's SHAPE Vol.27』から一部抜粋)

【写真】呼吸の乱れを確認するチェックとエクササイズの一部を紹介!

あなたも吸い過ぎている? 現代人に特有の〝隠れ過呼吸〞

 ここ数年、ウエイトトレーニングの前に呼吸のトレーニングを入れている人をジムで見かける機会が増えてきました。遠回りに見えて、実は呼吸で一度身体をリセットしたほうが質の高いウエイトトレができる。そのことが徐々に知られるようになってきたのかもしれません。

ただ、普段から呼吸を意識する人は限られていて、乱れた呼吸に慣れて違和感を持たない人はとても多いんです。それどころか、長時間のデスクワークなどによる姿勢固定や姿勢不良で、私たちのほとんどは何らかの形で呼吸が乱れていると言い切れるほどです。なかでも現代人の多くが発症しているとされるのが"隠れ過呼吸”です。呼吸は本来「深く吐いて、吐いた分だけ吸う」のが自然ですが、猫背や前かがみの姿勢になりがちな現代人は呼吸が浅く、速くなり、吐くより吸うほうにフォーカスしがちです。また、「正しい呼吸は、たくさん息を吸うこと」と勘違いしている人も多いようです。

そもそも、呼吸は二酸化炭素を吐き出し、新鮮な酸素をバランスよく体内に取り込む作業。このバランスが乱れると、心身に様々な問題が発生してしまうのです。たとえば、体内に炎症が起きて肌荒れや内臓の不調を招く、脳に酸素が行き渡らずに集中力の低下やメンタルの不調が発症する、筋肉が酸欠状態で硬くなり、肩こりや首こり、トレーニングの質の低下が起きる、などなど。

それに、呼吸筋が硬くなれば、酸素を取り込むキャパも制限されて、さらに呼吸が浅くなって過呼吸になり…と、呼吸をめぐる"負のループ”に陥ってしまうのです。

呼吸筋のコンディションがボディメイクを大きく左右する!

 呼吸時に使う呼吸筋には横隔膜や肋間筋、腹横筋などがあるほか、これらの動きに伴い上下動する骨盤底筋群も関わってきます。いわゆる「インナーマッスル」といわれる部分ですね。ご存じのとおり、体幹まわりのインナーマッスルはボディメイクを大きく左右する部分でもあります。たとえば、インナーの柔軟性を高めることでウエストのくびれを作りやすくなりますし、息をしっかり吐き切ることで体幹が安定し、上向きの綺麗なヒップラインを作れます。

また、ヒップスラストなどヒップトレーニングの前に一度呼吸トレを入れると、背骨の硬さが取れてトレーニング効果のアップも期待できます。筋トレは姿勢固定で行う場合が多いですし、息を吸うほうに比重がかかり〝隠れ過呼吸〟になりがちです。そのリセットのためにも、呼吸のトレーニングと筋トレをうまく組み合わせることをオススメします。

『Woman's SHAPE Vol.27』には呼吸の乱れを確認する3つのチェックテストと6種目のエクササイズを掲載している。

次ページ:呼吸の乱れを確認するチェックとエクササイズの一部を紹介!

取材・文:藤村幸代  撮影:中原義史

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