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本野式筋膜連鎖タイプⅡ清水恵理子「試合に出ること自体が仕上げ方の練習」

数多くのドラマが見られた昨年の日本選手権。選手たちはどのような思いで、あの日のあのステージに上がったのか。ここでは男子ボディビル、女子フィジークの各2位から12位までの選手を単独取材。感動の舞台裏に迫る。

取材:藤本かずまさ 撮影:中島康介

清水選手の究極肉体

▶雰囲気漂う肉体彫刻の最高峰に立つ清水選手の身体とは【写真】

2021年女子日本フィジーク選手権大会2位・清水恵理子「ジャパンカップで試してみたいことがあります」

私の中ではできる限りのことをやりました。その結果、2位という順位になって残念に思う部分もありますが、あとで写真などで見返すと澤田選手の身体との差を明確に感じました。「これでは1位にはなれないなぁ」と思いました。課題はミッドセクションです。最後のポーズダウンで澤田選手と並んだ写真を見て、明らかに腹筋で負けていると思いました。ミッドセクションは身体の中でも一番目立つ部分でもあるので、そこを改善しないと勝てないと考え、このオフは腹筋を強化していきます。
国内の主なタイトルのうち、獲得できていないのは日本選手権だけなので優勝したいです。今回の結果から、今の私にはまだ足らない部分があるということを受け止め、チャンピオンにふさわしい身体を作り上げていきたいです。ただ、例年と比べてコンディションはかなり良かったです。日本クラス別選手権よりも日本マスターズ選手権、日本マスターズ選手権よりも日本選手権と試合を重ねるときに仕上がりが良くなっていきました。

フランシス・ベンファットの雰囲気漂う

これは、昨年末にジャパンカップに出て、昨年1年間を丸々オフシーズンにしなかったのがよかったのかもしれません。ボディビルという競技は一度仕上げることで自分の状態を確認することができますし、試合に出ること自体が仕上げ方の練習にもなります。また、ジャパンカップから今シーズン初戦の日本クラス別選手権までのオフの間に体重を乗せ過ぎないようにしました。減量幅を3.5㎏くらいに留めたので、ある程度の仕上がりまで持っていくのは楽でした。目標体重に早い段階で到達することができ、そこからは元気にトレーニングができるラインを探りながら微調整することがで
きました。だから、振り返ってみればいいシーズンが過ごせたと思います。
仕上がりの感じとしては、今年は自己ベストを更新したという感覚はありました。ここからまだまだいけるのでは、とも思いました。そのために、試合の1週間の調整をどのようにするか、試合前のカーボアップではどういった食材を使うのか、どのようなタイミングで食べるのかとか、休みをどのタイミングで入れるかなど、試行錯誤していく必要があると思っています。
このようなことを実戦で試すのが大切だと思うので、今年もジャパンカップに出て、これまでやったことがなかったことを試してみたいと思っています。試合前はカーボアップをしていたのですが、今回は初めてオイルローディングをやってみます。先ほど「できる限りのことをやりました」とお話ししましたが、冷静に分析すれば、できることはまだまだあります。今までと違った調整をしてみて仕上がりがどのようになるのか。そうした実験をしてみたいと思います。

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