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「週3日でも十分」社会人トレーニーに贈る!多忙を極めてきた木澤大祐が考える筋トレと仕事の両立とは

以前は医療廃棄物の回収業務に従事するボディビルダーとして、木澤大祐選手は平日の火曜日と金曜日は深夜2時半、それ以外の日は早朝6時半に出勤する生活を送っていた。多忙な毎日を過ごしながらもトップ戦線で活躍し続ける木澤選手に、社会人になってもトレーニングを継続するための方法論を聞いた。(IRONMAN2016年5月号から引用)

取材:藤本かずまさ 写真:岡部みつる、マッスルメディアジャパン

➀土日、休日を有効に使え

平日にあまりトレーニングできないようであれば、仕事が休みの日を有効に活用すればいいんです。例えば土日にダブルスプリットでトレーニングすると、その2日間で4回トレーニングできる。1日に2回トレーニングしたとしても、そこまで疲れることはないです。平日に4回トレーニングして土日を遊びに使うよりも、平日は仕事に集中して、土日に4回トレーニングしたほうがいいと思います。トレーニングは無理やりやらされているものではない。好きだからやっているはずです。休日に遊びたいのならば遊べばいいですが、トレーニングが好きなのであれば、ジムに行くことを選択してもいいと思います。

②週3回でも十分

これは今になって言えることなんですが、あくまで僕の感触としては、ボディビルで県大会レベルの大会ならば週3回のトレーニングで成績を残せると思います。土日に各1回、平日に1回トレーニングすれば、週3回トレーニングしたことになる。週3回しっかりとトレーニングをやれば、かなりの体ができあがります。分割としては『脚』『胸』『背中』を軸にして、そこに他の部位を付け加えていく。または『胸+背中』『肩+腕』『脚』ですね。そこは自分の取り組みやすい組み方でいいと思います。同じ種目をやっても、ルーティンの組み方によってはキツく感じることもあるし、逆にすごくラクに感じることもある。これは精神的なものですが『この部位とこの部位を組み合わせるのはつらい』とか『この種目のあとにこれをやるのは億劫だ』とか、みんなそれぞれあると思います。そこはストレスを感じない組み方でやっていいと思います。
僕の場合、『A』『B』『C』という組み方をしたとすると、もし『A』の日にジムに行けなかったら、次にジムに行った日に『B』ではなく『A』のメニューを行います。ルーティンは崩しません。『何曜日は胸の日』と曜日で決めず、あくまで『A→B→C』の順番で行うことをお勧めします。

③短時間で強度を上げろ

週3回トレーニングできるとしたら、そこで何をやるべきか。種目を的確に選択して、短時間で強度を上げることが大事になってきます。インターバルを短くしてセットを次々にこなすことを『強度を上げる』ことだと思っている人もいると思いますが、『強度』というのは『1セットのなかでどこまで追い込むか』ということです。また、『追い込む』対象となるのは精神ではなく、あくまで筋肉です。レストポーズやドロップセットは大事なテクニックです。それらのテクニックを使って、ねちっこくレップを行って力を出し切ることが重要です。これは減量中にも有効な手段です。ここでは、ねちっこく行ってもフォームが崩れない種目を選べばいいと思います。フォームが崩れると、追い込んでいる気にはなっても、筋肉に的確な負荷はかかっていません。またドロップセットは、マシンを使ったほうが取り組みやすいです。

④食事はストイックになりすぎるな

ストイックさも大事ですが、ストイックになりすぎるのはよくないです。もちろん適当すぎてもダメなんですが、そこの見極めは重要です。僕の場合は、ツナ缶だけは携帯しています。社会人になるとツナ缶は活躍しますね。減量に入るのはだいたい夏場からなので、ゆで卵だと注意が必要になる。ツナ缶は気温が高くても腐らないし、日持ちもします。ツナ缶とオニギリがあれば、最低限の昼食にはなります。食事のタイミングがずれたとしても気にはしません。セミナーなどで忙しい日は、一日中何も食べないというときもあります。そういう日があってもいいかなと思っているので、全然気にしないです。

⑤サプリメントを有効に使え

優先順位で一番上にくるのはプロテインです。まずはプロテインだけで十分です。僕は20代後半までサプリメントはほとんど取っていませんでした。今ではタンパク質としてはツナ缶のほうが高くついてしまうかもしれないので、オニギリとプロテインで十分な昼食になります。減量もそれでいけると思います。今のホエイプロテインはBCAAも豊富で、吸収も早いですから。


木澤大祐(キザワ ダイスケ)
1975年1月9日生まれ、愛知県名古屋市出身。身長170cm、体重82㎏(オン)、オフ(89㎏)医療廃棄物の回収という肉体労働をしながら大会出場を続けていたが、2017年2月にJURASSIC ACADEMYをオープン。2019年4月には独立してオーナーに。爆発的な筋量を誇り「ジュラシック木澤」「東海の恐竜」の異名で多くのファンを持つ。2020年7月7日からJURASSIC KIZAWACHANNEL(YouTube)を開設。登録者数4.6万人。一男二女の父。
主な戦績:1995年 日本ジュニア選手権優勝、2003年 ジャパンオープン選手権優勝、2008・2019年 日本選手権4位、2014・2015・2019年 日本クラス別選手権85㎏級優勝、2021年  日本選手権2位


岡部みつる(おかべ・みつる)昭和の終焉に渡米。'93 年、米マスキュラーデベロップメント誌のチーフフォトグラファーとして年間契約。'96 年からMOCVIDEO を設立「オリンピアへの道」をはじめロニーコールマン、ジェイカトラーなどトッププロビルダーのDVDを制作。'08年に会社を売却し帰国。マッスルメディアジャパンと協力し「Mr.日本への道」をはじめ鈴木雅、田代誠、合戸孝二、ジュラシック木澤といった日本のトップビルダーの撮影や編集に携わる。標高634m の鹿、不如帰、ヒグラシに囲まれた山中にワイフと愛犬サチとの3人暮らし。YouTube『ミッツTV』で撮影裏話など配信中。'92NPC-Mr.L.A. ライト級優勝。

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