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「筋肥大を得るために筋破壊を起こすには重さしかないと思う」筋肉主婦の高重量理論

今回は昨年の神奈川県女子フィジーク選手権優勝・石井さやかにトレーニングを始めたキッカケ、現在のトレーニングと自身の理論、今の目標などを聞いた。

取材・文:月刊ボディビルディング編集部 撮影:吉田真人(大会写真)、石井さやか

「刺激を入れるには身体が『危ない』と感じる重量を扱わないといけない」

出産をして自分の姿を客観視したときに、身体が緩んでいると感じたことが理由きっかでトレーニングを開始、それが2016年のことでした。職場でトレーニングをしている方にジムに一緒に連れていってもらい、いきなりBIG3から取り組みました。初めての種目はデッドリフトで、バーベルを挙げた翌日にものすごい筋肉通が来たのが印象的でした。
それから重いものを挙げることに快感を覚え、フィットネスクラブに入会してトレーニングを始めるようになっていきました。でも、最初に入会したフィットネスクラブにはパワーラックがなく、スミスマシンやダンベル、マシンでしばらくやっていました。しかし物足りなくなっていき、最終的にはゴールドジムに行きつきました(笑)。ゴールドジムに通うまでに他のフィットネスクラブも経由していますが、ジム内で開催されていたベンチプレス大会などにも参加したりしているうちに、より身体の変化を感じてきました。
その中でも背中はかなり変わった部位でもあります。背中を使う種目は重量の伸びも良く、感覚も良いんです。私自身背中を広くしたいと思っているので、それには重量を扱うことだろうと。パワーリフティング競技にも取り組んでいるので、とにかくBIG3ではどの種目も重量を挙げられるように練習しています。ボディメイク競技的にはよく、「BIG3ばかりやっているとウエストが太くなる」と言われていますが、私自身それを言われても曲げられない部分ですね(笑)。
現在のトレーニングは、週に一度の横浜マリントレーニングジムでの谷澤(一矢)会長のパーソナルを受けていて、自主トレではバーベル系のコンパウンド種目から始まります。また、日によって少しずつ内容に変化をつけています。トレーニングではノートに記録を書いて、重量を伸ばせるように取り組んでいます。分割は4分割で脚、背中、胸(プレス系種目全般)、肩です。
オフは基本設けません、疲れたら休むようにしています。コンテストシーズンに入ると弱点部位は毎日やるようになり、職場でも取り組んでいることも。そんな中でだんだんと身体が疲労してきて疲れを感じたらオフを取るようにします。だからなのか、細かいケガはしょっちゅうしています(苦笑)。なので最近はメンテナンスをするようにしています。以前よりはケガが少なくなったかもしれません……。
トレーニングにおいてのそれぞれのこだわりは、とにかく“重さ”です。それに尽きます。細かくやるのが苦手というのもありますが……(笑)。でも最近は、効かせるということにも意識を置き始めています。重さにこだわりを持つ理由は、単純に重い物を持つと大きな刺激が入る感じがするんです。効かせることも大事ですが、筋肥大を得るために筋破壊を起こすには、重さしかないと思うんです。深部に効くと言ったらいいんでしょうか、筋肉自体は皮膚の下にあるので、それに刺激を入れるには身体が「危ない」と感じる重量を扱わないといけないと思うんです。ただ、重量が全てではなく、筋肉の大きさなら高重量、密度や形なら中重量や低重量なのかなと実感しています。
私が女子フィジークとボディフィットネスに取り組んでいる理由は、「強く女性らしく大きく魅せたい」ということです。また、自分の納得のいく身体でステージに立ちたいです。そもそも大会に出るきっかけとなったのが、職場の方たちがコンテストに出るようになっていき、私もやってみようかなと思いました。初めて出場したのは19年の東京オープンのビギナーでした。それまでにはポージング練習などしっかり行えず納得できなかったこともあり、東京オープンを終えたあと、横浜マリンジムへポージングを習いにいき、同じ年の関東選手権で入賞することができました。
今年は次は女子フィジークで関東選手権優勝を狙っています!

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