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トレーニングの効果を最大化するために!ボディビル現役日本王者相澤隼人選手が身体作りの基礎を解説

今年のマッスルゲート川崎セミナーには現役王者の相澤隼人選手も登壇。「トレーニングの効果を最大化するための基礎」をテーマに、身体作りのベースとなる部分を解説した。東京選手権で優勝した2019年より改めて基礎を見つめ直し、2年間で5㎏のバルクアップに成功した相澤選手。ここでは、セミナーで語られた内容を紹介!

取材:藤本かずまさ 撮影:舟橋 賢、北岡一浩

身体作りの3要素

◆運動(トレーニング)

◆栄養

◆休養

上記の3要素から押さえておくべき原理原則

◆トレーニングの3原理
・過負荷の原理…負荷を上げていかなければならない。ずっと同じ重さでやっていても筋肉は太くはならない
・可逆性の原理…トレーニングによって得ることができた効果はトレーニングをやめると元のパフォーマンスに戻ってしまう
・特異性の原理…それぞれの目的にあったトレーニング内容を行うことにより、その目的に沿った身体へと変化していく

◆トレーニングの5原則
・漸進性の原則…筋断面積の肥大を望む場合は負荷を徐々に上げていく必要がある
・全面性の原則…全身の筋肉をまんべんなく、バランスよく鍛える必要がある
・意識性の原則…トレーニングは目的を達成するための手段である
・反復性の原則…継続的に同じ動作を反復する必要がある
・個別性の原則…個々の体力レベルや技術力に見合ったトレーニングを行う必要がある

トレーニングにおけるパフォーマンスピラミッド

◆スキル:ボディビルの場合はポージングなど競技動作に近いもの

◆ファンクショナルパフォーマンス:トレーニングのパフォーマンス。筋肉発揮する力、筋持久力など

◆ファンクショナルムーブメント:機能的な動作、姿勢、筋肉の柔軟性など。トレーニングのパフォーマンスを上げるためには、この土台をしっかりしておく必要がある

そもそもトレーニングとは?

◆解剖学・・・解剖学的に正しい動作になっているか。基本は「筋肉の起始と停止を近づける」

◆生理学・・・筋肥大に必要な要素と回数の設定、インターバル設定など。要素は「筋肉に大きな力をかける」「筋肉に損傷を起こさせる」「筋肉中に乳酸を蓄積させる」「筋肉中の血液循環を制限する」の4つ

◆力学・・・バーベルなどの物体がどの方向に働いているか。力のかかる方向に対して拮抗するかたちになっているか

解剖学の視点で相澤選手が意識している6つのポイント

◆足底・重心・股関節・胸椎・グリップ・目線

実例「目線は人間の身体を操作するので、例えば目線が右を向けば身体も右を向きやすくなります。なので目標物を決めることが、動作を安定させるために重要になります。スクワットをやるときは胸の前傾角度、例えばローバーで担ぐと股関節は少し屈曲位になり、目線が自然と下に下がります。なので鏡に映った自分のおへその位置を見るようになります。自分は去年からフロントスクワットをやるようになったのですが、この種目は身体が前傾するとバーが落ちてしまうので、胸椎の伸展位をずっと保っておかなければなりませ。なので目線は必然的に自分の顔よりも上になり、鏡の中の自分の後ろのほうを見るかたちになります」


相澤隼人(あいざわ・はやと)
1999年10月21日生まれ、神奈川県相模原市出身。身長164㎝、体重75㎏(オン)85㎏(オフ)。
主な戦績:
2015~2017年 全国高校生選手権優勝
2017年 日本ジュニア選手権優勝
世界ジュニア選手権75㎏級5位
2018年 全日本学生選手権優勝
2019年 東京選手権優勝
全日本学生選手権優勝
2021年 日本クラス別選手権80kg級優勝 
日本選手権優勝


執筆者:藤本かずまさ
IRONMAN等を中心にトレーニング系メディア、書籍で執筆・編集活動を展開中。好きな言葉は「血中アミノ酸濃度」「同化作用」。株式会社プッシュアップ代表。

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