「子どもの頃は太っていて、脚が遅くて運動神経もない。体育の成績もいつも『2』。自分のことが大嫌いでした」
そう話すのは、2024年『サマースタイルアワード BODY MAKE CUP』に出場した岡田明子(おかだ・あきこ/37)さん。今では引き締まった健康的な身体だが、ここまでの道のりは決して順風満帆ではなかった。
【写真】岡田明子さんの引き締まったメリハリボディ(ステージ&トレーニングショット)

「冷え性を治すため」から始まった筋トレ人生
子どものころの記憶から、『痩せていること、体重が少ないことが正義』という価値観になった岡田さん。社会人となり、仕事の忙しさから手軽に食べられる菓子パン中心の食生活が続いたという。栄養バランスが崩れて偏食が続くと、自然と体重は減り、見た目は痩せているように見えたが、実際はやつれた状態。筋肉がないため冷え性に悩まされるようになったという。
「そんなとき、筋トレ好きの友人に『運動したら冷え性治るかも』と誘われて、市民館のジムへ行きました。最初は怖くて走るだけ。でもある日、試しに腹筋をしてみたら、痩せていたこともあってすぐに割れたんです。『筋トレって身体が変わるんだ!』って感動してしまって(笑)」
それからは24時間ジムに通い始め、すっかり筋トレ中心の生活に。食事もPFCバランス(タンパク質・脂質・炭水化物)を意識しながら整えるようになった。トレーニングを続けるうちに、周囲からの言葉も変わった。
「以前は『細いですね』と言われていたのが、『引き締まっていますね』に変わりました。特に買い物先の店員さんにどんな運動しているのか聞かれた時は本当にうれしかったです」
それは、数字ではなく中身が変わった証。体重よりも健康と自信を手に入れた瞬間だった。
出場の理由は「人生の証を残したかった」
かつて運動が嫌いだった自分が、毎日ジムに通うようになった。その変化に驚き、「自分の人生の証を残したい」という想いから『サマースタイルアワード BODY MAKE CUP』への出場を決意したという。
「大会は結果を求めるというより記念でした。苦手を克服してきた自分へのご褒美でもあります」
そんな岡田さんの得意部位は肩。メイン種目はダンベルショルダープレスだが、負荷がしっかり入っているかどうかを判断する方法がユニークだ。
「肩に熱が入ってるかどうか、ほっぺたをくっつけて確認します(笑)。熱を感じると、『あ、今日も肩が反応してる!』と分かるんです。苦手な種目は胸です。フォームが崩れやすく、手首の向きが内側になる癖から右肘を痛めたこともあります。今後は手首の方向を意識して、丁寧にプッシュ動作を見直していきます」
トレーニングをすることで日常生活の習慣も変わってきた。
「私は早起きが得意なので、基本は朝トレです。朝が一番集中できるし、仕事前にやることで一日が整うんです」
仕事後のトレーニングも試したが、疲れで集中できず「仕事も筋トレも中途半端になる」と気づいたという。
「だから『朝にトレーニング→日中は仕事→仕事終わりはフリータイム』の順でルーティンを固定しています。忙しい日でも、出張先などで最寄りの店舗を探して20〜30分だけでもジムへ行くように心がけています。短時間でも身体を動かすと心も身体もリセットできるんです」
筋トレを続けて最も感動したのは、外見の変化よりも内面の変化。
「筋トレに夢中になっていて、ふと気づいたら冷え性が完全に治っていたんです。トレーニングって身体の内側も変えられるんだと実感しました」
また食の好みも変化し、甘い物中心の生活から、肉や魚をしっかり取る食事へ変わっていった。
「あれだけ菓子パンばかり食べていたのに、今ではゆで卵が好物になっています。特にトレーニング後に食べるゆで卵は格別!それが一日の密かな幸せです(笑)」
運動が苦手で、体育の時間が嫌いだった子ども時代。
それでも、筋トレを通して身体を変え、心を変え、人生を変えた。
「トレーニングは心も身体も、人生も豊かにしてくれます。お金では買えない健康と自信が手に入ります。何歳からでも遅くありません。トレーニングで人生に彩りを添えてみてください」
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取材・文:柳瀬康宏 写真提供:岡田明子
執筆者:柳瀬康宏
『月刊ボディビルディング』『IRONMAN』FITNESS LOVE』などを中心に取材・執筆。保有資格は、NSCA-CPT,NSCA-CSCS,NASM-CES,BESJピラティスマット、リフォーマー。メディカルフィットネスジムでトレーナーとして活動もしており、2019年よりJBBF、マッスルゲート、サマースタイルアワードなどのボディコンテストに毎年挑戦している。










