マッスルゲート選手 コンテスト

42歳・2児の母、リバウンドを乗り越えビキニフィットネス初挑戦で2冠 「このままじゃダメ」と挑んだ再出発 

2月28日(土)、高槻城公園芸術劇場で開催された『マッスルゲート高槻大阪大会』で、高無あゆみ(こうむ・あゆみ/43)さんがビキニフィットネスマスターズ部門、ビキニフィットネス一般の部の2カテゴリーでともに優勝に輝いた。高無さんは昨年の『サマースタイルアワード(以下サマスタ)関西新人類』でビューティーフィットネスモデル・マスターズ部門で優勝となる一方、『サマスタ大阪予選』では思うような結果を残せなかったという。そこから一度は競技をやめるつもりだったが、リバウンドと向き合った先で、再びステージに戻ってきた。

【写真】高無あゆみさんの立体感あるお尻と背中が美しいバックポーズ

高無あゆみさん

悔しさとリバウンドからの再出発

「まずは無事元気にステージに立ててホッとしました。今回は減量期間4カ月の間、心身ともにつらく落ち込んでしまって、何度も諦めかけました。そんな中でもたくさんの方々に応援していただき、支えてもらいながらなんとかステージに立つことができました。良い評価をいただけてとても光栄です」

高無さんは昨年、サマスタのステージを経験している。しかし、今年あえてマッスルゲートに挑戦した背景には、悔しさとリバウンドという現実があった。

「昨年7月のサマースタイルアワード大阪予選では結果を残すことができず、選手として大会に出ることをやめるつもりでいました。忙しいことを言い訳にしてトレーニング頻度も減り、食生活も乱れ、ストレスをためてお酒を飲んで……気付いたらとんでもないリバウンドをしていました。一瞬で体型も体調も変わってしまったんです」

結果が出なかった直後に気持ちが切れてしまうのは、競技経験のある人に限らず、ボディメイクに取り組む多くの人に起こり得ることだ。高無さん自身も、今振り返れば感情の整理ができていなかったと語る。

「今考えると、大会で結果を出せなかった自分に対して完全に不貞腐れていたんだと思います(笑)。でも、ふとこのままじゃダメになると我に返ったとき、地元で開催されるマッスルゲートがあるな、と思いたったんです。もともと0か100かの極端な性格なので、真剣にボディメイクをするには明確な目標を作りたくて、結果的にまた競技に挑戦することになりました」

家族との時間との向き合い方も問われた冬の減量

今回の挑戦で高無さんが強く感じたのは、冬の減量ならではの難しさだった。昨年10月後半から減量を始めたため、クリスマス、年末年始といったイベントの時期と重なったのである。

「イベントごとを食で満喫したいタイプなので、メンタル的に本当にしんどかったです。できるだけまわりに気を遣わせないようにとは思っていましたが、家族と一緒に同じものを食べて楽しむことができなかったのは寂しかったです。特に子どもたちには寂しい思いをさせてしまったかもしれない、と思いました」

脂肪が落ちるにつれて寒さが厳しくなっていくのも、冬の減量の難しいところだ。身体づくりは見た目だけでなく、日常生活そのものに影響する。

「減量で脂肪が減っていくにつれて気温も下がっていったので、寒さに耐えるのが大変でした。感染症にも気を張って過ごさないといけなかったですし、夏よりも今回の減量のほうが、いろいろとしんどいことが多かったです」

一方で、高無さんは今回初めてマッスルゲートのステージに立ち、競技団体ごとの空気の違いも実感したという。サマースタイルアワードについては、初心者でも入口が分かりやすく、華やかなステージを味わえる魅力があったと振り返る。

「サマスタは、ファミリー感が強いと感じました。ポージング講師が決まっているので、どこに習いにいけば良いかの判断がしやすいのは初心者にはありがたかったです。普段なかなかできない、スポットライトを浴びてキラキラしたステージに立てたのは本当に最高の経験でした」

そのうえで、マッスルゲートにはまた別の魅力があったという。

「マッスルゲートは『誰でも気軽に挑戦できる』というテーマその通りだなぁと感じました。競技は本番のステージを評価されるもので、過程を考慮されるものではないとは分かっていますが、選手の努力の過程を大切にしてくれているような配慮を感じました。エンターテイメント性や派手さはありませんが、選手に寄りそった運営が素晴らしく、また何度も出たいと思える大会でした」

今回、高無さんはビキニフィットネスでマスターズ、一般の両方を制し、ビキニカテゴリーでの初挑戦を最高の形で終えた。結果だけを見れば華々しい2冠だが、その裏には一度崩れた生活を立て直し、自分の感情と向き合いながら少しずつ積み上げてきた時間がある。完璧に進められない時期があっても、立て直すきっかけさえつかめれば、身体は再び変えられる。

【マッスルゲートアンチドーピング活動】
マッスルゲートはJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)とアンチドーピング活動について連携を図って協力団体となり、独自にドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト大会である。

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取材・文:柳瀬康宏 写真撮影:岡暁

執筆者:柳瀬康宏
『月刊ボディビルディング』『IRONMAN』FITNESS LOVE』などを中心に取材・執筆。保有資格は、NSCA-CPT,NSCA-CSCS,NASM-CES,BESJピラティスマット、リフォーマー。メディカルフィットネスジムでトレーナーとして活動もしており、2019年よりJBBF、マッスルゲート、サマースタイルアワードなどのボディコンテストに毎年挑戦している。

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