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歩行困難までに陥った女性が伝説の男のコーチングで日本一のビキニアスリートに

2021、22年とオールジャパンマスターズのビキニ部門で優勝した小林尚美選手。華やかな笑顔を見せる表情と素晴らしい筋肉の仕上がり、トータルパッケージで魅了する日本のトップビキニアスリートの一人である。小林選手はもともとマラソンやボクシングをやっていたそうだが、ケガがきっかけでトレーニングと出会うこととなった。

【写真】華奢ながら筋肉のメリハリが強い小林選手の身体

小林選手はトレーニングをする以前は、水泳やマラソンやボクシングを行うスポーツウーマンだったが、あるときマラソンでケガを負う。
「マラソンのケガで、股関節唇損傷を患ってしまい、歩行困難となってしまったんです。そのリハビリで始めたのが筋トレでした」

そしていざトレーニングを始めると、みるみるうちにのめり込んでいった。ふとした瞬間に今までなかった筋肉の盛り上がりを発見したり、挙がらなかった重量がいつの間にか挙げられるようになっていくのが嬉しくなっていったという。
「最近は視線や重心等で変わってくる感覚の違いを試行錯誤することも、楽しいと感じられるようになってきました。また、同じトレーニングで同じように意識してるつもりでも、日によって感覚が違ったりするので、難しくもあり奥深くて面白いなと日々感じています」

トレーニングでは最近、日本ボディビル界の“伝説”とも言われる須江正尋選手に指導を受けるシーンを、自身のSNSで公開している。現在は苦手意識のある肩を週2回、フロントメインとリアメインで分けて取り組み、下半身、背中・腕・胸、お尻の日に分割している。

幼少期から続けていた水泳の影響なのか、小林選手は背中の筋力が強く、肩甲骨周りをよく動かしていたこともあり背中に関しては苦手意識のない部位だという。

「昨年は肩とお尻が課題として残りました。肩については、昨年からの取り組みで引き続き、今までやってこなかった補助を入れてもらったりして強化しています。お尻は、下半身とは別の日にお尻だけの日を設けるようにしました。また、やみくもに重りを挙げ下げをするのでなく、対象筋の収縮で関節が動き、重りの挙げ下げをするというイメージを持つようにしています。神経伝達というか、感覚に敏感になれるよう心がけています」

今年の大会目標はマスターズのクラスで世界選手権で入賞することだという。また、フィットモデルへの出場も考えているそうだ。

トレーニングそのものへの目標もあり、筋肉に対する神経、マッスルコントロールの精度を高めていきたいと意気込む。
「須江さんのパーソナルを通じて感じるのが、一つひとつの筋肉に対する神経、意識の差が大事だということ。説明が上手くても、自分には分からない感覚で、ポカーンとなってしまい度々困らせてしまっています。ざっくり、この辺の筋肉を使ってるという感覚から、小さなこの筋肉だけを使うという意識を少しでも近づけられたらと思っています」

須江選手の指導でどんどん進化を遂げる小林選手。この先どんな選手に仕上がっていくのか楽しみである。

取材:FITNESS LOVE編集部 撮影:中島康介 写真提供:小林尚美

【写真】華奢ながら筋肉のメリハリが強い小林選手の身体

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