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下半身がコンプレックスだったチアリーダーがシルエットの美しいビキニアスリートに

元チアリーダーとして活動していた吉住真衣選手は、2021年関西ビキニフィットネス選手権163cm超級優勝、昨年は関東ビキニフィットネス選手権35歳以下級で4位の成績を誇る。オールジャパンではエントリーの26人中9位に入り、決勝までもう少しという健闘を見せた。フロント、バックポーズのアウトライン(シルエット)が綺麗で、肩回りの仕上がりが目を引く。

【写真】引き締まった関節周りから丸く発達した吉住選手の筋肉美

「大学、社会人とチアリーディングを続けていました。引退後、また何かやりたいという気持ちがずっとある中で、コロナ禍になって仕事もテレワークになり、運動不足だったこともあり、ゴールドジムに入会しました」

学生時代からチアリーディングで身体を動かしてきた吉住選手は、引退後に動かなくなったことでジムに通い始める。同時に、8カ月後のビキニフィットネスの大会に出ることを決め、それに向けてのトレーニングを開始。そして8カ月後、いきなり優勝することができた。
「筋肉のコンテストなのに女性らしさも必要という、一見相容れない要素に惹かれました。ただの筋肉自慢コンテストではなく、丸みのある筋肉やポージングで女性らしさを表現するステージングを見て、奥深さを感じて自分もやってみたいと思ったことがきっかけです。私がチアリーディングを始めたのも見た目は普通の女子なのに人を飛ばしたり、肩の上に乗せたりできるんだという部分にも魅力を感じました。そんなフィジカルの強さへの憧れがずっとあるのかもしれません」

トレーニングで得られた効果は大きく、自身のコンプレックスも打ち消したという。吉住選手はもともと、下半身に脂肪が付きやすく、それに比べて上半身が華奢というアンバランスさがコンプレックスだった。食事でのダイエットだけでは上半身から痩せていく、下半身はなかなか脂肪が落ちない、という失敗を何度か経験してきた。しかし、トレーニングをメインとしたボディメイクをすることで、ある程度筋肉を付けたいところにつけることができ、自身の理想のボディバランスに近づくことができ、身体に対するコンプレックスがほとんどなくなったという。
「私はパーソナルトレーナーに付いてもらってトレーニングをしたことがなく、『自己流でいろいろ調べてマイペースにやってみる』というやり方が自分にはとても合っていました。初めての大会で優勝するという具体的な目標に向けてのトレーニングが楽しく、そこからトレーニングにハマっていきました」

また、心境の変化も感じられた。もともとネガティブな性格ではないが、トレーニングを始めてから一層気持ちがポジティブになっていった。
『「トレーニングがある生活そのものが楽しい』という感じなので、何もしていないときですら楽しいような前向きな気持ちが湧き上がってくる感じがして、トレーニングが自分の生活に良い効果を与えていることを実感しています」

昨シーズンに課題と感じたことはたくさんあるというが、中でもポージングでの柔軟性がさらに必要だと感じているという。規定のサイドポーズでは、胸椎回旋の動きに詰まりを感じたように思え、少々窮屈にポーズをとっていた印象があった。
「柔らかいポージングの動きで、力を抜くところは抜く、けれどもきちんと筋肉が強調されて見えることを目標にしています。昨年より柔軟性を上げるためにストレッチに力を入れるようにしています」

今年の目標については、昨年は9位だったオールジャパンで6位入賞を目指していくと意気込む。選手としてもまだ若く、これからというところで伸びしろの大きい吉住選手は、順調に成長した身体で今年の大一番に臨むだろう。

取材:FITNESS LOVE編集部 撮影:中島康介(大会) 写真提供:吉住真衣

【写真】引き締まった関節周りから丸く発達した吉住選手の筋肉美

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