企業の社長さんやエグゼクティブな人たちにとって、「トレーニング」「運動」は今や成功のための必須アイテムとされています。押し出しのいい見た目をキープする目的はもちろんですが、体を動かすことが自身の脳にとってどれだけポジティブな変化をもたらすか、もっと端的に言えば「運動によっていかに頭が冴え、回るか」が分かったから、多忙な1日のスケジュールにしっかり組み込んでいるのでしょう。
文:IM編集部
デキる人ほどトレーニングを欠かさないその理由
運動は私たちの脳に好影響を与えてくれます。例えば、体を動かすことで私たちの脳の血流はより活発になります。心臓から脳に送られる血液の量が増えると、脳に十分な酸素や糖が送り込まれますから、脳の「神経細胞」も活性化することになります。
神経細胞はニューロンとも言いますが、電気信号を発して情報処理や情報伝達を行う細胞ですので、「頭の冴える、冴えない」はこの神経細胞の活性化いかんによると言っていいでしょう。
また、脳をより働かせるためには「神経伝達物質」という物質もとても重要だと言われており、これも運動によって増加することがすでに分かっています。神経伝達物質は喜怒哀楽などさまざまな感情が浮かんだときや考え事をしているときに行き交う物質ですから、これも増加するほど脳が活性化されるのです。
ここまで運動によって神経細胞や神経伝達物質が活性化すると解説しましたが、脳内で情報をキャッチし、情報処理や伝達ができるということは、逆に運動能力の向上にもつながっていきます。つまり、脳の血流アップは「頭の冴え」とともに「体や動作のキレ」も促すのです。
血流の活性化に関して、加圧トレーニングはかなり高い効果が報告されています。ここで、加圧トレーニングのシステムを再度確認しておきましょう。
加圧トレーニングとは、腕や脚の基部(付け根)を専用ベルトで加圧し、血流制限をした状態で行う筋力トレーニングです。その最大の特徴は、「超軽量負荷、短時間、短期間」で、効率的、効果的に成長ホルモンを獲得することができることです。実施の際、加圧・除圧を繰り返すことで、血管の拡張=加圧、収縮=除圧を促すことから、血管内の内圧が高まり、ふだん使用されていない末梢血管、毛細血管まで血流が流れることにより、多くの神経が活性化されるわけです。
脳の血流アップで複合的なトレーニングも難なくできる?
脳から「○○の部位を動かすぞ!」という命令(信号)が神経を伝っていき、目的の部位にその命令信号が到達したときに初めて動作が引き起こされる。これが人間が体を動かすメカニズムです。つまり、いくら筋力トレーニングをして筋力をつけたとしても、命令の伝達がうまくできなければ体を思うように動かすことはできず、せっかく時間と並々ならぬ努力でつけた筋肉も単なる飾りになってしまいます。
ちなみに、人間はひとつの筋肉だけでなく、全身のあらゆる筋肉や関節が連動して一つの運動動作を可能にしています。それらの動作は、一般的に体の矢状(しじょう)面・前額面・水平面という3つの面の上で引き起こされるとされています。
おさらいすると、「矢状面」は前後の動きで、トレーニング種目ではスクワットやデッドリフト、クランチ、アームカールなどがこれにあたります。対して、「前額面」は横方向の動きです。トレーニングで言えばショルダープレス、ラットプルダウンなど。3つ目の「水平面」は押す・引くや回旋(ひねり)動作を表しますから、ケーブルツイストなどは水平面の動作と言えます。
トレーニングの際は単一的なトレーニングを繰り返し行っても、実際の動作やパフォーマンス力の向上は期待できません。脳の処理能力、伝達能力を駆使し、3つの面をバランスよく発揮するメニューや競技に即して組み合わせたトレーニングを行うことが、パフォーマンスアップの近道です。逆にこの伝達がうまくいかないと、動作が遅くなったり、ぎくしゃくした動きになったり︙テレビで〝運動神経のにぶい〟芸人さんが笑いを取る、ちょうどあのような動きになります。この伝達をよくするには、それぞれのトレーニングやスポーツに必要な動作を繰り返し練習して、脳の神経回路を増やせばいいわけです。
加圧トレーニングとそれぞれの競技に合ったトレーニングを併用すると、さらに効果的です。その競技に必要な部位の血管内で内圧が高まり、乳酸が溜まることで新たな血管が増えます。すると、ふだん使われていなかった神経細胞も増え、筋肉をイメージした通りに、スムーズに動かすことができる。その結果、競技のパフォーマンスを飛躍的に向上させることができるのです。加圧トレーニングと競技に合ったトレーニングを同時に行うのは難しく感じられるかもしれませんが、実はとてもシンプル。通常の競技トレーニングを行う際に、必要部分に加圧ベルトを巻き、血流を制限するだけです。
新型ウイルス襲来で注目免疫力アップに最適な方法は
最近のニュースと加圧トレーニングの関わりについても触れておきましょう。
新たな年、2020年を迎えて早々「新型コロナウイルス」の猛威が世界規模で広がり、それとともに改めて私たちが有する「免疫力」にも注目が集まっています。免疫力とはご存知の通り、体内に発生するがんなどの異常細胞や、外敵であるウイルス、病原菌などから私たちを守る自己防衛システムのことです。
免疫力を向上させるには、食事や睡眠を含め生活習慣を見直すこと、また体全体の代謝を上げる、自立神経にメリハリをつけるといった方法が一般的でしょう。では、より手軽に、効果的に免疫力を高めるには? そこでおすすめしたいのは、やはり加圧トレーニングです。
加圧トレーニングを実施すると血流制限により心肺機能が向上することで、血流の流れがよくなり、代謝が向上してきます。また、交感神経と副交感神経のバランスを整える効果もあります。免疫力は一朝一夕に向上するものではなく、日ごろからの継続したアプローチが「細菌に負けない体」を作ります。加圧トレーニングは運動パフォーマンス向上を目的に実施したとしても、自然に免疫力向上にも寄与するメソッド。今後ますます必要とされるかもしれませんね。
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