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ベンチプレス220㎏!?ハリウッドアクション俳優なみのデカい肉体とパワーを持つ28歳の教師

永井雄太選手のBIG3

2月13日(日)神奈川県川崎市・カルッツかわさきにて、「マッスルゲートパワーコンテスト」が行われた。今年で4年連続カルッツかわさきで開催されているパワーコンテスト。誰でも参加できるということもあり、パワーリフティングのベテラン選手から初出場の選手まで幅広いエントリーがあった。そして今大会、とんでもなくすごい記録を打ち立てた28歳の男が現れた。その名は永井雄太。今大会ベンチプレスチャレンジ100㎏超級で202.5㎏の挙上に成功。また、BIG3チャレンジ100㎏超級では3種目合計780㎏を挙げ、誰よりも高みへ立った。そんな永井選手の強さはいったい何が起因しているのか。爆発力は何なのか?それを取材した。

取材・文:FITNESS LOVE編集部 撮影:中島康介 

ベンチプレスチャレンジ100kg超級・BIG3チャレンジ100kg超級優勝 永井雄太選手

ーーまず、優勝の感想はいかがでしょうか。

永井 この度、コロナ渦の中での開催に際しまして、皆様方には心より感謝申し上げます。ありがとうございました。優勝する気マンマンで今回のパワーコンテストに出場しましたが、予想を上回る強者揃いの中でなんとか競り勝つことができました。この経験を活かし、さらなる高みを目指して頑張って行こうと思います。

ーーなぜパワーリフティング競技を始めたのでしょうか?

永井 私は幼いころ、とても細く小さな子どもでした。非力な自分は絵描きに情熱を注ぐ少年となり、漫画やイラストを描き続ける毎日を送っていました。そして中学2年生の夏ごろ、両親と買い物に行った先で人生を大きく変える運命的な出会いをしました。

それは、両親が日用品を買いに行っている間、私は一人で書店に向かいました。アニメやホビーの雑誌を一通り見たあと、横に設置されていたスポーツ雑誌コーナーにも目を向けたのですが、そこで『IRONMAN』というボディビル・トレーニング雑誌に出会ったのです。海外ボディビルダーの特集が組まれており、アニメの世界でしか見たことがない、はち切れんばかりの大きな筋肉を搭載している人たちがそこにはいました。その中でも一際輝いていたのがロニー・コールマンで、私の憧れの存在となりました。「鍛え上げたら人はこんなにも強く逞しくなれるのか!」と、その日から私の筋力トレーニングは始まり、その日から14年のときが過ぎました。ほとんど休みなく鍛え続けていたため、当時やっていた水球と筋力トレーニングを繰り返すこととなり、有酸素運動と無酸素運動の両立の難しさに歯痒い思いをしながら頑張っていました。大学4年生のとき、全日本選手権(水球)に優勝し、同じ時期にパワーリフティングという競技があることを知ったんです。

水球競技に一区切り着いたこと、筋力トレーニングが大好きでこれからも鍛え続けて行きたいという思いがあったこともあり、大学を卒業したら水球選手からパワーリフターに転向しようと考えました。そして、今となっては『自分の成長を噛み締めるため』に、パワーリフティングを続けています。

ーー永井選手自身、ケガに対する予防法や対処法は何を行っているのでしょうか?

永井 まず、僕がやっているケガの予防はトレーニング前に筋肉の温度をあげることと、トレーニング後に軽めのストレッチや冷水に浸かったりすることですね。ケガをしてしまってからの対処としては、食事量を増やし、睡眠時間を1時間伸ばすということをしています。

ーー高重量を挙げるコツ・アドバイスとは。

永井 何よりも土台作りを疎かにしないことです。最近は情報化社会が進み、YouTubeSNSで様々なトレーニングに関する動画を見ることもできます。ネットに流れている情報は間違いが多いと言われますが、多いというより人それぞれに合った方法があるので『合う場合と合わない場合がある』というのが正しい答えになると思います。一つだけ言えることは、身体に障害が特にない場合『可動域を制限しないこと』が重量アップに繋がります。無理に高重量を背負い、スクワットのしゃがむ深さが浅くなるようでは脚腰尻全体を偏りなく鍛え上げることは困難になります。全可動域を扱える重量に設定し、その上で追い込んで行くことが近道になると私は思います。

ーー競技をすることで得られた変化は何かあったのでしょうか。

永井 自分の成長を数字で的確に感じ取れるので、やりがいが大きく自分に自信を持てるようになってきます。

ーー仕事と競技の両立についてはいかがでしょうか。

永井 これは、それぞれのお仕事で話が変わってくると思いますが、私はトレーニングに生き甲斐を感じているので、いついかなるときもそれができるよう家にジムを作りました。休みの日などはゴールドジムや近くの個人営業のジムなどにお邪魔することもあります。

ーー練習、食事に対するこだわりとは。

永井 特にありません。そのときそのときに合わせて柔軟に対応するのがベストです。

ーー永井選手が思う、パワーリフティング競技の魅力とは?

永井 先程も述べましたが、自分の成長が数字で見て取れるというのが良いですね。前は挙げられなかったものが今では挙がるという、強くなった実感を得られるところとか。地面から重たいものを持ち上げるなんて最高に楽しいですよ!

ーー最後に、今後の目標は何でしょうか。

永井 大会としては、3月に行われるジャパンクラシックパワーリフティング選手権大会に優勝して、Totalの日本記録を樹立することが目標です。社会人としては、様々な競技のウエイトトレーニングコーチとしても活動していますが、筋力トレーニングの素晴らしさや正しい知識等を皆様に伝えていけたらいいなと思っています。

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