コンテスト

筋トレの停滞期は何をすればいい?プラトーからの抜け出すための5つのコツ

プラトー脱出のための5つの方法

その1:フォームを見直す

皆さんはどの種目も正しいフォームで行えていると自信を持って言えるだろうか? フォームの崩れに気づかずにいると、いつの間にか対象筋に十分な刺激を与えられなくなってしまう。つまり、間違ったフォームでの運動はエネルギーと時間を無駄に浪費するだけなのだ。どうして間違ったフォームでの動作は無駄なのか。まず第一に、間違ったフォームでは対象筋への刺激を分散させている可能性が高い。本来、対象筋をメインにしてその種目の動作を行うべきなのに、間違ったフォームで行えば他の筋肉が余計に参加してしまい、刺激が分散されてしまう。当然、そんなトレーニングをどれだけ行っても対象筋の発達は望めない。つまり、時間とエネルギーを無駄に浪費するだけに終わってしまうというわけだ。

また、間違ったフォームで種目を行うと、それがケガの原因になることもある。間違ったフォームに慣れてしまうと、動作に変な癖がついて筋力のアンバランスが起きやすくなる。その結果、弱いまま放置されてしまった部位はケガをしやすい状態になってしまっているのだ。

一般的に、使用重量が重くなればなるほどフォームは崩れやすい。もしかしたら自分のフォームは崩れているかもしれないという心当たりのある人は、ぜひ次の事柄を確認して正しいフォームを身につけよう。
●信頼できるサイトで種目の動画を見て動きを確認してみる。
●鏡の前でウエイトを持たずに種目の動作を行ってみて、動画で見た動作と一致しているかどうかを確認する。
●自分の動作を動画に撮って自己診断をしたり、できればトレーナーやコーチなど、トレーニングの専門家に確認してもらう。
●信頼できるトレーナーの指導を仰ぐ。
●トレーニング歴が長く、知識のあるジム仲間と一緒にトレーニングをさせてもらう。

正確なフォームをマスターするには反復練習が必要だ。その場合は使用重量を軽くする必要があるが、そのステップを踏んででも正確なフォームを身体にしっかり覚え込ませたほうがいい。それが今後の向上につながるはずだ。
フォームの矯正段階で、筋力などが一時的に後退したとしても、先々の大きな進歩につながることなので、ぜひ早い段階で正確なフォームをマスターしよう。

その2:漸増負荷抵抗を再確認する

正確なフォームがマスターできたら、あとは適切な負荷をかけて対象筋を的確に刺激していくだけだ。だらだらと長く運動を続ける必要はない。必要なのは確実に対象筋を刺激することである。確実に対象筋を伸ばしていくためには、行っている運動が筋肉にとって刺激にならなければならない。つまり、正確なフォームを維持できる範囲での高重量を扱い、対象筋を追い込むことが必要になる。そういうトレーニングを続けていくことで必ず筋力は伸びる。筋力が伸びればさらに使用重量を増やしていけるわけで、そのタイミングをできるだけ逃さないようにしよう。

前回のトレーニングと同じ重量、同じレップ数でやってみて、少しでも楽に行えれば、それは筋力が伸びている証拠である。次回から使用重量を増やして、筋肉にとって「刺激」になるようにしよう。動作(トレーニング)を「刺激」にするには以下のやり方がある。
●使用重量を増やす。
●セット内で行うレップ数を増やす。
●トレーニング頻度を増やす。
●セット間の休憩時間を短く制限する。
●前記した4項目の中から2つ、3つ選んで組み合わせる。

ワークアウトのたびに少しずつ負荷を強めていく方法の中で、一番手っ取り早いのは使用重量を増やすやり方だ。しかし、どこまでも際限なく増やしていけるわけではない。ある程度のレベルまでいくと、それ以上は増やせなくなる。

では、重量を増やせなくなったらどうすればいいのか。次に管理しやすいのはセット数を増やすことだ。今まで10~12レップ×3セットを行っていたなら、10~12レップ×4セットにしてみる。ただし、セット数を増やすなら多関節種目のみに限定したほうがいいだろう。

トレーニング頻度を増やすというのも負荷を強めるための手段である。週1回のジム通いで筋発達を望むのは難しい。複数の部位を組み合わせてワークアウト頻度を週2回にするなど、トレーニング頻度を増やせるようなスケジュールを組むことも、個々の部位への刺激度を高めることになるので試してみよう。

セット間の休憩時間を短くすると、ワークアウトの内容が凝縮されるため、これもまた強度を高めることになる。ジムでトレーニングしている人の中には1セット終えるごとにスマホを長々と眺めている人もいるようだが、セット間の休憩時間を短くし、息が整ったらすぐに次のセットを開始するようにすれば運動強度を高めることができるので試してほしい。

筋肥大に適したセット間の休憩時間は30~90秒以内であるという科学的な検証結果もある。筋力向上を優先しているなら、高重量を扱ってセット間休憩を長くとるのが一般的だが、筋肥大が今の目的ならセット間休憩を短く制限して行ってみよう。

その3:限界まで追い込む

筋発達を起こすには強い刺激が必要になる。楽なトレーニングをいくら続けても筋肥大は起きない。限界まで追い込むほど強度を高めたやり方は猛烈な苦しさを伴うが、結果につながりやすい。

では、この「限界まで追い込む」とはどういうことか。これについては人によって捉え方がまちまちだが、大まかに分けるなら以下の2つではないだろうか。
●これ以上1ミリもウエイトを動かせない状態まで動作を続けること。
●正確なフォームを維持しながら、あと1レップやるのは困難だという状態まで続けること。

皆さんにはぜひ後者の解釈で限界まで追い込んでほしい。

限界まで追い込むやり方にはいくつかの高強度テクニックがあるので、それをワークアウトの中で実践してみよう。ただし、全種目の全セットに高強度テクニックを使うわけではない。第一、そんなことは不可能だし、仮にそれができたとしても体は疲労困憊してしまい、次回のワークアウトまでに十分な回復が望めなくなってしまう。

高強度テクニックを取り入れるのは、種目の最後のセットのみで十分である。高強度テクニックの乱用は中枢神経まで過度に疲労させることになり、そのタイプの疲労はワークアウト効果を著しく損なうことになるので注意が必要だ。

高強度テクニックを選択した種目の最後のセットのみに行うことで、対象筋に強烈なアナボリック作用をもたらすことができる。高強度テクニックを覚えるとついつい多用してしまいがちだが、強烈な刺激を与えすぎれば逆効果になるということを忘れないようにしてほしい。

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佐藤奈々子選手
佐藤奈々子選手