コンテスト

丸い三角筋を持つ日本トップのボディビルダー嶋田慶太が三角筋が弱点の王者相澤隼人に肩トレを指導

2022年4月26日、この日は2020年から20年にかけて連載して頂いた『ガチンコ トレーニングバトル』の復刻として、日本人離れした美しいプロポーション、丸い筋肉、硬い皮膚感、そしてなんと言ってもイケメンすぎる顔を武器にステージに立つ、嶋田慶太選手とガチンコトレーニングバトルを行った。
雑誌『月刊ボディビルディング』を手にしている方ならご存知であろう、嶋田慶太選手は今までのボディビルの形を新しく塗り替えてもおかしくないほどの身体を作り、嶋田選手が持つオーラは見るもの これでもかと魅了する。決して爆発的に筋肉量が多いという選手ではないが、嶋田選手 にしか表現できないあの独特な身体は、いかにして作られたのか。今回は私の弱点であり、 嶋田選手の得意部位でもある肩のトレーニングを行うことになった。
以下、この日に行ったトレーニングの後半の説明である。

スタンディングサイドレイズ

◆狙う部位:三角筋側部

プレス系2種目で三角筋前部を狙った後は、三角筋側部の種目へと移行する。ここで行うサイドレイズは特徴がある動作には見えなかったが、嶋田選手のこだわりが詰まっていた。
足幅は腰幅程度に設定し腹圧が抜けないように内転筋、腹部全体に自然に力が入るように構える。スタート時には肩甲骨を上方回旋し、フロントリラックスの様な姿勢を作る。これにより動作の支点を正中線から三角筋にズラす。動作は完全なサイドレイズではなく、若干ではあるがアップライトロウのような動きも混ざる。完全に肩関節のみでの動作を行うのではなく、股関節の伸展動作を肩関節に伝え、ダンベルを挙げていく。この時のポイントは、膝の動きを入れないという事であった。
ボトムでは、重心バランスを前6の後4のイメージで股関節をやや屈曲させ、重心を前5後5に移行して股関節を伸展させ肩関節に力を伝える。グリップは中指と薬指を中心にホールドする。
後半に行くにつれて、肩関節の外転動作から肩甲骨の挙上動作になってしまったが、ここでも嶋田選手は終始崩れる事なく動作を行っていた。

ケーブルサイドレイズ

◆狙う部位:三角筋側部

フリーウエイトで行うサイドレイズは、トップでの負荷が最大となり、ボトムではほとんど負荷が乗らないことから、ケーブルを用いてストレッチポジションでの負荷を狙ったサイドレイズを行う。
この種目は、ワンハンドで身体の後ろ側にケーブルがくるように設定する。それにより肩関節の内旋動作がなくなり、ストレッチポジションでも負荷を受けることが可能になる。実施する腕の方に重心を置き、逆の足は添えている程度、肩甲骨はサイドレイズと同じように、外に張り出し動作の支点を肩関節にする。グリップはあまり強く握りすぎず、指に引っ掛けるような感覚で行うと、三角筋の伸長がしやすくなるとのことであった。実施する側と逆の腕は、バーを軽く握るだけで留める。こちらのグリップが強くなりすぎると体幹側屈が入り、動作が安定しないからだ。
三角筋で上げることが難しくなってきたら、重心を置いている反対側の足(拇指寄り)で踏み、残り数回を行った。私は反対側のグリップの握りが強すぎてしまい、体幹がブレてしまいがちであったが、そこを指摘して頂き、的確に三角筋のストレッチを感じることができた。

マシンリアレイズ

◆狙う部位:三角筋後部

三角筋で行う最後の種目はマシンを用いたリアレイズである。嶋田選手自身、三角筋後部の感覚がかなり強く、あまり考えずに行っても発達を見込めるということで、後部の種目は1種目で抑え、前部と側部をメインに行っているとのことであった。
マシンの規格にもよるが、嶋田選手の身長であるとスタンディングで行うことが少し難しくなる。この日行ったマシンも、バーの位置が低いのでシーテッドで行った。しかし、べったりと座ってしまうと体幹の安定が難しくなる為、足でしっかりと地面を踏み、支えることが大切になる。
先に述べたように、嶋田選手自身が三角筋後部を得意としているため、円軌道で負荷のかかるマシンをチョイスし、伸長位から収縮位までしっかりと負荷をかけていく。グリップは手のひらよりも指先に近い部分で握るそうだが、私はそれで行うと上腕三頭筋に入る為、この日はいつも通り手のひらの真ん中より少し手首に近い位置で行った。グリップに関しては、体格により感覚が変わることが考えられるので、自身で試してみることをオススメする。


相澤隼人(あいざわ・はやと)1999年10月21日生まれ、神奈川県相模原市出身。身長164㎝、体重75㎏(オン)85㎏(オフ)
トレーニングを先にしていた双子の兄の影響から12歳でトレーニングをはじめ、非常に向上心があり、勉強熱心な性格と成長期が重なったこともあり、すさまじいスピードで成長が進行している若手No.1選手。若手と言いながらも、ボディビル歴8年というから驚きだ。2021年日本選手権優勝の快挙達成。
主な戦績:
2015~2017年 全国高校生選手権優勝、2017年 日本ジュニア選手権優勝 世界ジュニア選手権75㎏級5位、2018年 全日本学生選手権優勝、2019年 東京選手権優勝 日本クラス別選手権70㎏級4位、全日本学生選手権優勝、日本選手権9位、2021年日本クラス別選手権80㎏以下級優勝、日本選手権優勝


嶋田慶太(しまだ・けいた)
1985年7月31日生まれ、福岡県田川市出身。身長167cm、体重73kg(オン)77kg(オフ)ゴールドジム博多リバレインにてパーソナルトレーナーとして活動中。バランスの取れた芸術的な肉体で、2019年の日本選手権で初めて決勝に進出し、トップ選手の仲間入りとなった。
主な戦績:
2014年 西日本選手権大会4位、福岡県選手権大会男子優勝、福岡県選手権大会ルーキーズ優勝、福岡県クラス別選手権大会70kg超級&オーバーオール優勝、九州選手権大会優勝
2015年 西日本選手権大会優勝
2018年 中央・東アジア選手権75kg以下級&オーバーオール優勝
2019年 ジャパンオープン選手権優勝、日本クラス別選手権75kg級優勝、日本選手権11位
2020年 ゴールドジムJAPAN CUP・ボディビル75kg以下級2位
2021年 日本クラス別選手権75㎏以下級優勝、日本選手権6位

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佐藤奈々子選手
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