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55歳・筋肥大職人がマッスルコンテストに挑戦!進化の鍵となった“筋膜のタイプ”に合ったトレーニング法とは?

本野卓士選手世界最大級のボディコンテストである「マッスルコンテスト」が2月19日(日)に神奈川・カルッツかわさきで開催される。日本で行われる「マッスルコンテストジャパン」は2019年に初上陸を果たし、2020年にも開催。そして今年、3年ぶりに催されることになった。本大会の注目選手の中から筋肥大職人として有名な本野卓士選手に意気込みを語ってもらった。

【写真】本野選手の筋骨隆々で美しいポージング

──女子フィジーク日本チャンピオンの山野内里子選手、澤田めぐみ選手などのトップ選手たちを育てたパーソナルトレーナーとしても有名な本野さんですが、ご自身のトレーニングのきっかけは何だったのですか。
本野 野生動物の勉強をするためにアメリカへ留学していた際、スーパーマーケットの雑誌コーナーでみつけたボディビルダーのショーン・レイ選手の表紙に惹かれたのが始まりです。

──最初はどのようなトレーニングから始めたのでしょうか?
本野 アーノルド・シュワルツェネッガー氏が身体づくりを解説する本『The New Encyclopedia of Modern Bodybuilding』を英語の勉強も兼ねて隅から隅まで読んで実践しました。トレーニングフォームだけでなく、筋肉を作る様々なことが記されていました。

──ボディビルのデビュー戦はいつだったのですか?
本野 トレーニングを始めてから4年ほど経った頃、日本へ帰国。帰国してすぐの1991年東京クラス別選手権に出場しました。当時、ボディビルブームで私の出場した70kg以下級は60名を越えており、その中でTOP10には残ることができました。入賞できなかった悔しさもありますが、今思うと甘い状態で出場していたので仕方ない結果だっと思います。

──その後は競技を続けられたのでしょうか?
本野 翌年も出場しましたが、その後、一旦お休みをして7年後に一度だけ復帰しました。そのあとは仕事に没頭しておりました。

──一昨年、マッスルゲートで22年ぶりに大会へ復帰します。
本野 私はパーソナルトレーナーをしています。クライアントでもあり、友人でもあった手塚修選手が急逝してしまい、お葬式で彼の奥様とも話して私がバトンを受け取って大会に出場しようと思いました。

──マッスルゲートに出場し始めたときはメンズタンクトップと着衣のカテゴリーでしたが、その後はメンズフィジーク、クラシックフィジークとカテゴリーを変えているのはなぜでしょうか。
本野 復帰当初から最終的にはクラシックフィジークを目指しており、その過程のなかで憧れのあった両競技にも出場したかったためです。

──昨年のマッスルゲート愛知のクラシックフィジーク175㎝以下級で優勝を果たしました。
本野 しっかりと減量し、優勝できてよかったです。ゴールドジムJAPAN CUPでは3位と負けてしまいましたが、着々とコンディションを上げることができています。

──本野さんと言えば、筋膜連鎖トレーニングXYⅡZですが、どのようなトレーニング法なんでしょうか。
本野 「筋膜連鎖」を利用して全身の筋肉をトレーニングすれば、「運動連鎖」を用いてトレーニングした場合よりも「より早くより的確に筋肥大するかもしれない」という考えのもと構築されたトレーニング法です。また、私の基本的な筋肥大に対する考え方であり、こだわりは「無理のない正しいフォームでしっかりと高重量を扱うこと」と「継続的な使用重量の伸び」です。それらを実現するトレーニング法になります。

──着々と結果を積み上げている理由には、効率の良いトレーニング法があるのですね。
本野 筋膜のタイプに合ったトレーニング法を取り入れることが重要です。YouTube動画で誰かの真似をしてもそれが自分に合うやり方とは限りません。自分のタイプを知って、それに対して的確な動きをすることがトレーニングで成果をあげる秘訣だと思います。

──ありがとうございます。マッスルコンテストでの目標を聞かせてください。
本野 自身初の2日間連戦となりますので、新たな調整方法の実験を目一杯楽しむことです。

【マッスルコンテストとは?】
「マッスルコンテスト」はボディビル・フィットネスのメッカであるアメリカ・カリフォルニアを中心に展開されてきた30年以上の歴史ある大会。現在は世界10カ国以上で行われているインターナショナルな大会となっている。「マッスルコンテストJAPAN」は2019年に日本初上陸を果たし、翌2020年に第2回大会を開催。今回は3年ぶりに2月19日、神奈川県・カルッツかわさきで開催されることになった。会場は約2000人収容の大ホールを使用し、国内最大規模のコンテストになる。また、前日の2月18日には2019年から毎年開催されている『マッスルコンテストTOKYO』も同会場にて行われる。

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取材:FITNESS LOVE編集部 撮影:北岡一浩

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