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勉強も運動も苦手だった女性が、自分の可能性を信じて日本トップになるまでの軌跡

佐野愛実選手昨年のJBBFスポルテックカップ優勝、オールジャパン2位、グランドチャンピオンシップス4位とビキニ競技で日本のトップ選手として活躍する佐野愛美(さの・まなみ/34)選手に、「自分のことが少し好きになれた」というトレーニングを通じての経験やこだわりをインタビューした。

【写真】佐野選手が魅せる日本トップクラスのバックポーズ

今やビキニフィットネスのカテゴリーで、日本トップクラスの背中を武器に活躍する佐野選手。意外にも競技を始める前までは得意と呼べるものはなかったという。

「ずっと勉強も運動も苦手で、今まで生きて来て胸を張って得意と言えることが一つもありませんでした。そんな私が趣味の一環で筋トレを始めると、ジムにいる周りの人から声をかけてもらえるようになり、可能性を信じてくれる人たちに勧められ後押しされて競技を始めました。今までは何かで順位がつくような人間ではなかったので、頑張れば頑張るほど自分が思ってる以上に身体が変化していったり、周りから褒めて頂いたり、大会で評価して頂けることに喜びと同時に驚きと戸惑いも感じていました」

きっかけは周りの人たちの後押しだった。さらに競技にのめり込んでいくにつれ、佐野さん自身もポジティブになっていったという。

「今の自分がいるのは周りが私を押し上げてくれたおかげです。自分以上に周りの方達が私のことを信じてくれたおかげで、自分はこんなに頑張ることができるんだ!と気がつくことができました。ひたすら努力することができるのも才能のひとつだよと言われて、それから小さな取り柄に気がついた気がして、自分のことが少し好きになれました。高望みせずにコツコツとトレーニングを継続することで段々と自分のメンタルもコントロールできるようになり、精神的にも強くなったと思います」

自分の才能に気づき、精神的にも競技を始めたことで大きく成長した佐野選手。トレーニングを行う上でのこだわりとは。

「常に負荷を乗せたまま、粘りのあるスローペースでの動作を心がけています。個人的に頭の中では餅つきのような感じをイメージしています。あとは狙っている部位ををしっかりと細やかにイメージし、効かせられるようにする事。これが今まで意外と苦手だったので大味な身体だったのだと思います。今は意識しやすい種目に絞って、ネチネチとやり込むようにしています」

餅つきをイメージしながらトレーニングを行うとは非常にユニークである。その豊かな感性は、身体をさらにアップデートしていく上で必要な要素なのかもしれない。佐藤選手が掲げる今年の取り組みと今後の展望とは。

「少し過度に筋肉量がついている上半身を退化させずに評価されるパッケージに仕上げるために高重量はやめています。また、絞ると臀筋のボリュームが不足がちになるので、今年は高さのあるヒップを目指してトレーニングしています。また、今後は去年よりも良いパッケージ、良い順位を目指したいです」

強くてかっこよく、その中に華やかで女性らしさもあるという点に魅力を感じ競技を続ける佐野選手。ビキニフィットネスとの出会いが、人生を大きく変えた。

【写真】佐野選手が魅せる日本トップクラスのバックポーズ

取材:FITNESSLOVE編集部 写真:中島康介

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