「3人目の出産以降、全く体重が落ちなくなり万年ダイエット状態でした。知人に『丸くなったね』と面と向かって指摘され、本格的にボディメイクをするふんぎりがつきました」
【写真】竹之内有希さんのすらりとしたウエストと引き上がったお尻
すらりとしたウエストラインと引き上がったお尻でステージに立つ姿からは想像のできない過去を話すのは、竹之内有希(たけのうち・ゆうき/40)さん。竹之内さんは12月22日(日)に開催された『ゴールドジムジャパンカップ2024』にて、ビキニフィットネス35歳以上160cm以下級で2位となった。
「7年前に友人に誘われてジムに通い始めてからも、体型は今一歩理想には近づけませんでした。そんななかで『ウーマンズシェイプ』(女性向けフィットネス雑誌)の撮影に参加させてもらう機会があり、ボディメイクの選手ばかりの場で皆さんの美しさに衝撃を受けたのが大会出場を目指したきっかけです」
ビキニ選手の鍛え上げられ、絞り込んだ身体はまさに自分が理想とする姿だったという。こんな身体になりたいという一心でステージに立つことを決意した。竹之内さんには競技に取り組む上で大切にしている信念がある。
「理想の身体になるために必死の努力はもちろん必要ですが、それを苦しそうだ・辛そうだと周りに感じさせたら負けだと思っています。私は競技を通してポジティブな気持ちで物事に取り組めるようになりましたし、人前で緊張して笑えなくなってしまうような過去の自分から精神的に強くなりました。元気に楽しんでいる姿を皆に見てもらうことで、競技への理解を深めていきたいと思っています」
介護士として勤めるかたわら、3児の母として慌ただしい毎日を送りながら、日々トレーニングに向かう。ジムに通うのは勤務後、家事育児を全て終わらせてからというハードさだが、「どうせやるなら徹底的に取り組んで」という家族からの応援と、競技を通じて出会った仲間との絆が竹之内さんの支えだ。
「この歳になって目標とするものがあること、新しい出会いに巡り会えたことが嬉しいです。今後はJBBF(日本ボディビル・フィットネス連盟/JOC加盟のフィットネス競技団体)のビギナーズフィットネスでいつの日か優勝したいです。自分一人ではここまでやろうと思えなかったので、支えてくれた人たちに感謝しかないです」
理想にひた進む姿からは、もう万年ダイエットに苦しんでいた過去は見えない。信念に共感し障壁をともに乗り越える仲間の存在は、停滞した自分を飛躍的に引き上げてくれる。同じ志で人生に挑む仲間という日常を送るだけでは得がたい存在を見つけられるのも、目標を持つことの大きな魅力である。
【マッスルゲートアンチドーピング活動】
マッスルゲートはJBBF(公益社団法人日本ボディビル・フィットネス連盟)とアンチドーピング活動について連携を図って協力団体となり、独自にドーピング検査を実施している日本のボディコンテスト大会である。
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取材:にしかわ花 撮影:IRONMAN編集部
『IRONMAN』『FITNESS LOVE』『月刊ボディビルディング』寄稿。広告・コピーライティング・SNS運用も行うマルチライター。ジュラシックアカデミーでボディメイクに奮闘している。