アーノルド・シュワルツェネッガーがまだ若かった頃、彼の最大の弱点はカーフだった。彼はそれを改善するために膨大な時間をかけ、カーフを見事な部位へと作り上げていったのである。今回は疎かにされがちがカーフの鍛え方について解説したい。
文:William Litz 翻訳:ゴンズプロダクション
カーフが弱点という人は少なくない。よほど遺伝的に恵まれた人以外はカーフの発達に悩んでいたりする。なぜ素質に恵まれなければ、カーフは発達しにくいのか。それは、カーフという部位が刺激に対して頑固だからだ。遺伝的に恵まれている人は、極端な話、何もしなくても立派なカーフをすでに持っていたりする。しかし、ほとんどの人にとってカーフはやっかいな部位なのだ。カーフが発達しない原因の一つに、トレーニング量の少なさが挙げられる。自分ではかなりやっているつもりでも、カーフを刺激する量が足りていないことが多いのだ。
カーフに関しては、他の部位ほどオーバートレーニングを心配する必要はない。カーフはもともと持久力に優れていて、疲労しにくい部位なのだ。というのも、カーフは毎日私たちの体重を支え、歩いたり、走ったり、階段を上ったりする日常的な動きの中で刺激を受け続けている。そのため、カーフレイズ種目を他の部位と同じくらい行ったところで、発達を起こすほどの刺激にはならないのである。
ならば毎日、高重量を使い、十分な量のカーフワークアウトを行えばいいのだろうか。そこまでやればさすがのカーフもオーバートレーニングに陥るだろう。そこで試していただきたいのが、ヒラメ筋と腓腹筋を毎回交互にワークアウトするという方法だ。厳密に言えば、ヒラメ筋と腓腹筋を完全に分離して刺激するのは不可能なのだが、それでも、選択する種目によってどちらか一方をより強調して刺激することは可能である。
カーフを構成しているのはヒラメ筋と腓腹筋で、下腿の裏側に位置している。それに対して下腿の正面、すなわちスネの位置には前脛骨筋という筋肉がある。表も裏も刺激して筋力バランスを整えることはケガの予防にもつながる。また、表も裏も筋発達させることで理想的な厚みを持つ完璧な下腿を作り上げることができるので、ぜひ前脛骨筋の存在も忘れないでほしい。
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