短時間「ＨＩＴ」で作り上げる究極の上腕三頭筋

Heavy Duty Training（ヘビーデューティートレーニング、以下ＨＤＴ）をご存知であろううか？　ＨＤＴとは1970年から80年代にかけて活躍していたマイク・メンツァーが確立したトレーニング理論である。そのマイク・メンツァーは現在、日本に多数のラインナップを揃えるノーチラスマシンの開発者、アーサー・ジョーンズと出会い、自らのトレーニング理論『ＨＤＴ』を確立させた。ＨＤＴはミスターオリンピアを６連覇したドリアン・イェーツが取り組んでいたトレーニングとしても知られている。　そんなＨＤＴの理論に影響されたのが、大阪市淀川区は塚本のジャングルジムスポーツの小川淳代表である。ジャングルジムスポーツでは主に古いタイプのノーチラスマシンを用いて、小川代表本人が指導を行なっている。小川代表は自身のトレーニングをHigh Intensity Training（ハイインテンシティトレーニング、以下ＨＩＴ）と呼んでいる。これはマイク・メンツァーが、自身のトレーニング以外はＨＤＴではないと言っていたことから、彼に敬意を払いＨＩＴとなったそうだ。実際のＨＤＴに基づいて独自のやり方を確立させ、この日はそのＨＩＴのやり方で全種目電子メトロノームを用いてリズムをとり胸、肩、三頭をメインに行った。今回はシリーズ最終回だ！

取材・文・トレーニング実施：相澤隼人　撮影：月刊ボディビルディング編集部

腕のトレーニングのはずなのに全身がパンプする相澤選手

上腕三頭筋を破壊！トライセプスエクステンション→ナローベンチプレスマシン

狙う部位：上腕三頭筋

トライセップスエクステンションからのナローベンチプレス

プレスダウンの後に2分間のインターバルを取り、トライセプスエクステンションとナローベンチプレスマシンのスーパーセットを行った。 この時すでに上腕三頭筋がパンパンになっており、力が入りづらかったのだが、そこからさらに追い討ちをかけていく。トライセプスエクステンションではマシンを用いる為、円軌道であっても負荷が抜けるポジションがなく、常に上腕三頭筋にテンションがかかり続ける。この種目で3ブロックを行った後に素早くマシンベンチプレスへ移動し、ナローグリップでベンチプレスを行う。上腕三頭筋の種目において、プレスダウンとトライセプスエクステンションはマニュアルの負荷がないが、最後のこの種目にきてマニュアルの負荷をかけていく。トップまで小川代表の力を借り押した後に、上から小川代表の体重を使いネガティブの負荷をかけていく。トライセプスエクステンション、ナローベンチ プレス共に動作は4秒ずつであり、ナローベンチプレスの時には耐えることしか出来ず、押す動作はほとんど小川代表の力を借りていたのではないか……。

ローププレスダウン