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脂肪を落とす6つのコツと太る原因を排除する3つの方法

脂肪を落とすにはさまざまな方法があり、自分にどれが適しているか試してみるまで分からない。それでも、どの方法を試すかを選ぶ際に、少しでも減量についての知識があれば、無数にあるダイエット法をふるいにかけ、絞っていくことができるはずだ。「難しいことは分からないし、科学とか解剖学は苦手だ……」そう言いたくなるのも分かる。しかし、せめて身体について基本的なことを理解し、脂肪を落とすことで身体の中で何が起こっているのかという理屈ぐらいは知っておいたほうがいいはずだ。なぜなら、基本的なことだけでも理解しておけば、ダイエット中に壁にぶつかったときや微調整が必要になったときに、冷静かつ正しく対処することができるからだ。そして、それこそが減量をゴールに導くことになるのである。

文:James Patrick, RD 翻訳:ゴンズプロダクション

誰にでも共通する体の働き

体に備わっている機能は皆同じかもしれないが、能力については個人差がある。能力に個人差があることを理解した上で、まずは共通した働き、役割、反応を確認しておこう。

喉が渇いた感覚と空腹感の違い

実は「喉の渇き」と「空腹感」については混同してしまうことが多い。これは誰もがそうなのであり、特別なことではない。しかし、だとすればこれを逆手に取ることができる。つまり、空腹だと感じたら、まずは水を飲んでみる。水を飲むことで空腹感が消える可能性は高いのだ。これは減量期間中に食事制限をしているときに役立つことである。

夜間の食事

夜はできるだけ小食にしたほうがいい。夜間に高カロリー食を食べてしまうと、消費されないうちに寝ることになるので、寝ている間に不要なカロリーが脂肪細胞に貯蔵されやすいのだ。たとえ食べる量を制限したとしても、食べてから寝るまでの間隔が短ければ同じことだ。

極端なことはしない

強制的に何かをしようとすると、たいていはうまくいかないものだ。減量についても同様である。極端に食事量を減らしたりすると、体はそれを緊急事態だと判断し、できるだけ消費カロリーを節約しようとする。そうなると体温が落ち、代謝が落ち、限られた食事からできるだけカロリーを温存しようとするのだ。食事制限をしているだけなのに体は飢餓状態だと判断するため、このような防御反応が働いてしまうのである。当然のことながら、減量中にこの防御反応が働いてしまうのはマイナスだ。
以上の事柄は誰にでも共通して起こることだ。共通項はまだたくさんあるので、ぜひ体の機能に興味を持って情報を集めてみよう。

減量を促すために

世の中には無数の減量法があるが、中には全く結果が得られないやり方も数多く存在する。無闇に試す前に、まずはきちんと分析することが大切だ。少なくとも理屈を伴わないやり方はこの時点で排除する。運を天にまかせるような減量法は時間をムダにするだけだ。

炭水化物を選択する

減量期間中に摂取する炭水化物は全粒穀物を選ぶようにするといい。精製された炭水化物より全粒穀物のほうが少ないカロリーでも満腹感が得やすいからだ。しかも全粒穀物を食べることで得られる満腹感は長時間にわたり持続する。空腹感に負けて不必要に食べてしまうのを抑制することができるはずだ。

睡眠をたっぷりとる

減量中はできるだけしっかり睡眠を取るように心がけよう。寝ることは筋発達を促すだけでなく、減量促進にも役に立つ。つまり、良質の睡眠が十分に取れれば一石二鳥なのである。

楽な減量法などない

楽に減量できる人などいないし、楽な減量法もない。減量を成功させようと本気で思うなら、やるべきことはたくさんあるのだ。一番重要なのは食事だが、とりあえず空腹になったから食べるというような食生活ではダメだ。計画を立て、何を食べるかを吟味して食材を準備する。カロリー計算をしたり、食材を選んだりすることは減量を成功させるために必要なことだ。面倒なことを避けて減量を成功させようとしても無理な話なのである。
食事については、毎日準備するのは大変なので週単位で食材を準備し、調理したものを小分けにして冷凍しておこう。そこまで準備をしておけば1週間分の食事は時間がきたら温めて食べるだけで済む。こういった努力の積み重ねが最終的に減量を成功させることにつながるのだ。

コーチやトレーナーの指導を仰ぐ

減量をはじめようと思っても、一人では不安になることが多い。ゴールまでの道のりは遠いのに、誘惑に負けそうになって挫折してしまう人は無数にいるのだ。そんなとき、相談できるコーチやトレーナーがいると安心だ。自分はそんなに弱くない! と自負していても、客観的に物事が判断できなくなったりすることも少なくない。そんなときは少し修正したほうがいいのだが、それに気づかずに間違ったやり方をどんどん進めてしまったりする。そうなれば当然ゴールは離れていく。
コーチやトレーナーがいると、まずは相談ができるし、わずかな寄り道でも修正してもらえる。相談したりアドバイスが得られる状況は減量を成功させるためにとても重要なことだ。

ワークアウトに変化をつける

特に減量期間中は、意識してワークアウトにバリエーションを加えるようにしよう。例えば同じ種目でもグリップを変えたり、レップ数やセット数を変化させるだけでもいい。また、使用重量を軽めにして運動量を増やすようにすることも減量を成功に導いてくれるはずだ。

減量ためのコツを知っておく

フィットネスについての専門的な知識を持つ人たちは、減量を進めるためのちょっとしたコツを知っていたりする。例えば以下のような事柄はすぐにでも参考にできるはずだ。

インターバル法でカロリー消費を促す

有酸素運動はダラダラと行うのではなく、インターバル法を活用したほうがいい。HIIT(ハイインテンシティ・インターバル・トレーニング)は、全力を出し切るやり方と低強度のやり方を交互に繰り返すトレーニング法で、長時間の有酸素運動よりもカロリー消費量が大きいことが多くの実験で示されている。

ワークアウトは大筋群から

減量中はウエイトトレーニングでもできるだけたくさんのカロリーを消費したい。そのため、ワークアウトは特別な理由がない限り、大筋群を刺激する種目から開始するようにしよう。大筋群が刺激を受けるとより多くのカロリーが消費される。例えば大腿部の筋肉は大筋群なので、ランジやスクワットなどの種目は積極的に行うことが勧められる。

体のメンテナンスに気を配る

週1回程度、定期的にマッサージを受けるといい。トレーニングを最大限に行うことが体づくりに大切であると同じように、疲労した筋肉を最大限に回復させることもまた重要なのだ。マッサージは筋肉の疲労回復を促し、ケガを予防する効果もある。減量中でも効率よく筋発達を促すために、ぜひ体のメンテナンスに役立つことを積極的に行うようにしよう。

食事はゆっくり

食事にはできるだけ時間をかけよう。ゆっくり食べるとレプチンと呼ばれるホルモンの分泌が活発になる。このホルモンは満腹感をもたらすため、レプチンが分泌されるとその時点で食事量が制限されるのだ。食事を開始してから20分ほどでこのホルモンは分泌されるので、ゆっくり食べればこのホルモンの働きによって食事量を減らすことができるのだ。
毎回、食事のたびに食べ過ぎてしまう人は、食べるのが早すぎてこのホルモンの働きを十分に得ることができていないのかもしれない。減量中は特に食事量を制限したいので、十分に噛んで、ゆっくり食事をすることを心がけよう。

日常の生活行動を見直す

私たちの日常生活の中には運動に置き換えられることがたくさんある。例えばエレベーターやエスカレーターを使わずに階段を使ったり、車に乗らずに歩いたり、自転車で移動したり、座らずに立った姿勢で仕事をしたりするなどだ。静止状態をちょっとした動きに変えるだけでもカロリーの消費量は増加する。減量中はとにかく体を動かすこと。毎日の部屋の掃除も減量には役立つのである。

休日もアクティブに楽しむ

減量中は特に屋外活動を楽しもう。休日は家で過ごすより、外に出てハイキングに出かけるのもいい。仲間とバスケットボールをしたり、野球をしたりするのもいい。アクティブな趣味を持ち、できるだけ体を動かそう。こういったことは減量中の精神的なストレスを緩和し、健康づくりにもつながることである。

体重増加の原因を排除する

二歩前進しても三歩後退していては意味がない。大切なのは着実に前進すること。減量での後退とは、体重がわずかでも増加してしまうことだ。当然のことながら、減量中は体重増加を招くすべての原因を排除しなければならない。

食べてはいけないものは排除

精製された炭水化物食品は食べない。食パンも避ける。精製された炭水化物とは、栄養素を含まないのにカロリーだけはやたら高い食品である。エンプティカロリー食品などとも呼ばれていて、食べると満足感は得られるが、体に決していいものではない。減量中はこのような食べものは不要である。本気で減量をするなら、エンプティカロリー食品を目の前から排除しよう。

生活習慣を変える

いつもと同じパターンで生活していては減量は進まない。まずは現状を正確に把握し、その中で減量を邪魔する要素を探し出して省いていく。例えば毎日決まった時間にチョコレートを食べている人はすぐにやめる(せめて週1回くらいにする)。決まった時間にテレビを見るためにソファに横になっている人は、その時間を使って散歩に出かけたり、趣味のスポーツを楽しんだりする。動かずに過ごしている時間を少しでも短縮すること。仕事で座りっぱなしの人は、立ってその仕事をする時間を増やしてみるのもいい。自分の生活パターンを今一度見直して、必要なところは変えていこう。

健康診断を受ける

全く異常を感じていないなら問題ないかもしれないが、少しでも違和感や不快な症状があるという人は、減量を機に健康診断を受けてみよう。心配なことを抱えた状態では減量を成功させることはできない。減量は健康だからこそできることなのだ。

まとめ

減量を成功させるには前向きに計画を実行すること。そのための意欲を常に失わずに高めておくことだ。そのために、短期の目標を定め、それをひとつずつクリアしていくようにする。そのうち最大のゴールが目前に迫ってくるが、気を抜かずに集中してしっかり最後までやり遂げよう。減量を計画どおりに進めるにはできるだけたくさんの知識を得て、体について知ることが大切だ。学んだ減量知識の量が増えれば、体重は逆に軽くなっていくものである。

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