腹筋を割りたいなら覚えておきたいこと

本格的にトレーニングをやっている人ならもちろん、ごく普通のサラリーマンだって引き締まって絞れた腹筋を作りたいと願っている。シックスパックに割れた腹筋。鋼の板のような腹筋。弾丸をもはじき返しそうな頑強な腹筋。理想の腹筋に対する憧れは果てしないものだ。

text by IRONMAN


これから鍛えようとする部位の構造を大まかに知っておくことがここでの目的だ。筋肉の基本的な知識、例えば刺激を受けている筋肉がどこにあって、その筋肉の筋線維はどの方向に流れているのか、その程度のことは最低限、覚えておこう。

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腹部を構成する4つの筋肉

腹部は複数の筋肉によって構成されている。表層部に位置している筋肉もあるが、深層部にある筋肉はどれだけ刺激を与えても手で触ったり目で見たりすることはできない。ただし、見えないし形も分からないような筋肉は鍛えても意味がないと思うのは間違いだ。表層部、深層部にかかわらず全てをバランスよく刺激し、強化していかなければ、理想の腹筋には手が届かないということを肝に銘じておこう。腹部を構成する4つの筋肉についてひとつずつ解説する。

腹直筋

腹筋という言葉から連想されると呼ばれる部分のことだろう。実はそれこそが腹直筋である。表層面にある筋肉で、体脂肪をそぎ落とすことで表面に浮かび上がってくる。しっかり筋発達していればボコボコと隆起した感じに見える。ひとつひとつの塊は小さいが、6つ(人によっては8つ)の塊で構成されている腹直筋は、本来は長くて平らな板状の筋肉だ。この板状の筋肉の上に白線(縦線)と腱画(横線)が乗っており、それが筋肉を押しつけて6つ(場合によっては8つ)の塊を浮かび上がらせている。腹直筋は、肋骨低部から恥骨まで垂直に伸びている。つまり、収縮すれば上体が前方に丸まり、伸展すれば上体が後方に反る形になる。

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外腹斜筋

外腹斜筋も表面から見える筋肉だ。ただ、外腹斜筋は腹直筋と違い、体の真正面ではなく左右外側にある筋肉で、腹直筋を外側から指を揃えた手のひらで包み込むような形をしている。彫刻像のようなVシェイプの上半身を作るなら、外腹斜筋をしっかり刺激して引き締めておくことが不可欠になる。必ず外腹斜筋をダイレクトに刺激する種目を選択してワークアウトに組み込もう。

内腹斜筋

腹斜筋という名前から分かるように、体の正面にある筋肉ではない。内腹斜筋は外腹斜筋の深部にある筋肉で、外腹斜筋とともに働き、捻る動作や側屈、脊柱の屈曲、胴部の引き締めなどに関与している

腹横筋

腹部を構成する筋肉の中で最も深部にあるのが腹横筋だ。腹横筋は、体の前面から背面までぐるりと帯を巻き付けたように位置している筋肉で、肋骨低部から恥骨までの幅で、帯状になっている。その形から「体内ガードル」などとも呼ばれていて、その名前のとおりの役割を果たす筋肉だ。つまり、体幹部を締め付けて固定し、それによって腹圧を高めることができる。また腹式呼吸にも関与している。これらのことは、いずれも高重量のリフティングを行うときに不可欠な要素なのである。深部に位置しているので見せ場はないが、下背部を保護し、高重量のリフティングを支え、体幹部を引き締める役割を担っているので、決しておろそかにはできない筋肉なのだ。

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