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「キングオブエクササイズ」バーベルスクワットの基本と応用をトップボディビルダーが解説

筋トレの王道『BIG3種目』。正しいフォームで行っているだろうか? 根拠なく避けてはいないだろうか? そもそも必要なのか? ここではよくあるBIG3のボディメイク目的で行う際の疑問を加藤直之さんにお答えいただいた。今回はベンチプレスだ。

文:藤本かずまさ、木村卓二 監修:加藤直之 撮影:北岡一浩

Q:スクワットとはそもそも何?

A:スクワットは「キング・オブ・エクササイズ」と呼ばれるだけあり、多くの効果を得られる種目です。重いバーを担いでバランスを取らなくてはいけないので、脚だけはなく、身体の軸をつくるのにも有効です。また脚をメインとして、全身の筋肉を使うので、減量中も行った方が良い種目です。しかし、フォームの習得が難しい種目でもあります。まずは可動域。大腿部のつけ根が膝上部より低くなる位置を目安として下ろすようにします。そのとき、腰部の過度な反りや丸まりがないように注意してください。
初心者の方は自分の体重と同等の重量を10 回上げることを目標に、メインセット8~10 回を3セット。関節に硬さがある場合は無理にしゃがまずに、できるところまで。ストレッチで足関節、股関節の柔軟性を高めつつ、少しずつ可動域を広げていきましょう。

Q:スクワットのバーの担ぎ方は?

A:手幅はなるべく狭くしましょう。バーの下に潜り込みながら肩甲骨を寄せて、背中を極力タイトにして構えましょう。このとき、僧帽筋と三角筋後部が盛り上がるので、その盛り上がった部分にバーを乗せます。

Q:スクワットのセーフティーラックの高さは?

 

A:セーフティーラックの高さは大腿部の中央あたりにしましょう。脚の付け根と膝の中間ほどの位置にセットしてください。しっかりとしゃがみこんでもバーがラックに当たらず、つぶれたときも低すぎない位置になります。

A:スクワットの足幅によって何が変わりますか?

A:スタンスは大きく分けて3種類あります。ノーマル、ワイド、ナローです。基準となるノーマルスタンスは腰幅から肩幅の間。つま先は30度ほど外側に向けてください。ワイドスタンスは肩幅よりやや広い足幅で立ちます。つま先もノーマルよりやや外側に向けてください。内転筋群への作用が強くなります。腰幅程度の足幅で立つナロースタンスは、大腿四頭筋への作用が強くなります。

Q:スクワットのローバーとハイバーの違いは?

A:大腿四頭筋、ハムストリング、殿筋などに効くスクワットですが、ハイバーで担ぐと大腿四頭筋への負荷が強くなります。大腿四頭筋を狙いたい場合はハイバーで担ぎ、かつナロースタンスにしましょう。


加藤直之(かとう・なおゆき)1981年生まれ、埼玉県出身。身長161㎝、体重69~71kg(オン)74~75kg(オフ)。トレーニング以外の趣味:子どもの寝顔を見ること。「親バカです(笑)」
主な戦績:
2005年千葉県ボディビル選手権優勝/2008年関東クラス別選手権75kg級優勝/2011年関東ボディビル選手権優勝/2012年ジャパンオープン選手権優勝/2013年日本選手権9位/2014年日本選手権11位、日本クラス別選手権70kg級優勝/2019年日本選手権3位、日本クラス別選手権70kg級3位、2021年日本クラス別選手権優勝、日本選手権4位、IFBB世界選手権40ー44歳80㎏以下級3位


執筆者:藤本かずまさ
IRONMAN等を中心にトレーニング系メディア、書籍で執筆・編集活動を展開中。好きな言葉は「血中アミノ酸濃度」「同化作用」。株式会社プッシュアップ代表。


執筆者:木村卓二
TVディレクター、記者として活動。複数言語に通じ、「究極のトレーニング」を求め、研究と取材に勤しむ。有資格パーソナルトレーナーとして、格闘家などへの指導も行う。

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