昨年の女子日本フィジーク選手権で4回目の優勝を果たし、韓国で開催された世界女子フィットネス選手権では2度目のオーバーオール3位の座に付くなど、日本女王の風格を見せつけた澤田めぐみ選手。今年はゴールドジムトレーナーとして最高ランクの『アドバンストレーナー』に昇格。トレーナー、選手としてますます成長していく澤田選手は今年、5度目の日本選手権優勝、さらには世界選手権でのさらなる活躍が期待される。そんな澤田選手の筋トレとの出会いは、一人娘の親離れだった。
澤田選手が初めて大会に出場したのが2012年。ベストボディ・ジャパンの大会で優勝する。その後JBBFの女子ボディビル(現女子フィジーク)へ転向すると、出場する大会で次々とタイトルを獲得し一躍トップ選手に。
トレーニングを始める理由となったのが、一人娘のアメリカ留学だった。
「時間ができたので、その空いた時間を自分の時間に変えていきました。朝はジョギング1時間。夜は筋トレ……、といずれ子離れ親離れしたときに、母親だけで終わるのではなく、1人の“人”=澤田めぐみとしての居場所作り、生き甲斐を見つけることをしよう思ったことから始まりました」
トレーニングを始めた当初は、澤田選手1人でトレーニングに打ち込んでいた。それが大会出場をきっかけに恩師と出会い、今の澤田選手になるまでに至った。その人物が“筋肥大職人”の異名を持つ本野卓士トレーナーだった。
「本野トレーナーと出会い、現在までその指導のおかげで身体は変わり普通の主婦から現在の位置を築けたと思っています(笑)。心の面でも、目標を持ちそれに向かって夢中に取り組むことがこんなにも楽しいとは、大袈裟かもしれませんが、人生っていくつからでもスタートできるんだと、皆さまに伝えたいです」
最近、澤田選手はトップサイドデッドリフトで250㎏の挙上に成功。もちろん、得意な部位は背中である。重い重りを挙げてこそ、今の澤田選手の背中の立体感(凹凸感)、完成度ができていると思うと、高重量を持ち挙げることはボディビル、ボディメイク競技に必須なことだと感じる。
「背中は自分の強みの一つなので、毎日チンニングをウォーミングアップの一つとしてやっています。『今年はこんな背中にしたい』と、いろいろと変えながら取り入れています」
そして今年、澤田選手は念願のゴールドジムアドバンストレーナーとなった。澤田選手はゴールドジムに入社する際、「黄色のシャツを着ることが夢です」と答えたそうだ。
「本当に心からありがとうございますの一言です。アドバンストレーナーは、私の入社したときからの目標でした。アドバンストレーナーの重圧をプラスの意味で感じています。選手として、トレーナーとして、スキルアップしていきます」
毎年進化を続け目標に向かって進む澤田選手の、その行く先を追っていきたい。
取材:FITNESS LOVE編集部 撮影:中島康介
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