2022年東京選手権ボディフィットネス、オールジャパンマスターズボディフィットネス35歳以上45歳未満160cm超級の2大大会で準優勝し、惜しくも優勝を逃した河村ちなみ選手。2021年のオールジャパンまで2年間ビキニフィットネス選手としてステージに上がっていたが、理想の違いからボディフィットネスへ転向した。
河村選手はトレーニングを始める前はパティシエをしていた。そこでは試作という理由で作ったものを食べ、仕事終わりには食事に行く。これをしばらくの間繰り返していたところ、気づいたら太ってしまったそうだ。そしてここでダイエットを決意、初めてジムに行くことに。
「これはヤバイと思い、近くにあったジムに入会しました。でも、一人では絶対に通わなくなると思ったので、初回からパーソナルをお願いして、強制的にジムに行くような習慣をつけました」
トレーニングをしていくにつれて物足りなくなり、同じジムに来ているマッチョたちにトレーニングの内容を聞いて、少しずつ自身のメニューを増やした。そのころにはトレーニングが大好きになっていたという。
東京に引っ越すことになり、新たな仕事を探すにあたり、大好きなトレーニングに関わる仕事をしたいと思った。そして、そのトレーニング好きが高じて今はトレーニングジムのスタッフとして勤務している。
「パティシエからトレーニングジムで働く自分の姿なんて思いもしませんでした」
昨年ボディフィットネスに転向したことにより、ビキニフィットネスにはない発見、課題が見つかったという。また、2つの競技特性の違いに違和感も覚えた。
「サイドポーズをとったときに、上半身の厚みのなさが課題でした。胸のトレーニングメニューを細かく決めてもらい、重量を伸ばしつつ丁寧に動作を行っています。私はビキニフィットネスで大会デビューしましたが、私がなりたい身体と求められる身体が違うと感じ、ボディフィットネスへ転向しました。転向して本当によかったと思っています」
今年も大会へ出場する河村選手。まずは昨年の自分を超えていくことえを目標としている。
「自分の理想の身体に近づけるべく、トレーニングを続けていきたいです。大会も大事ですが、まずは楽しくトレーニングをすることです。トレーニングの楽しさ、食事の大切さなどを発信できたらと思っています」
まだ選手としてのキャリアも多くはないが、これからの伸びしろが非常に楽しみな選手である。
取材:FITNESS LOVE編集部 撮影:中島康介(大会) 写真提供:河村ちなみ
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