「オーバートレーニング」になりやすい人の特徴

アメリカンカレッジ・オブ・スポーツメディスンによると、トレーニングを行う人の多くがトレーニング中毒に陥る傾向が見られるのだそうだ。なぜなら、運動を行うとアドレナリン、ドーパミン、その他さまざまな物質が脳内から放出されるのだが、これらの物質は快感や達成感をもたらし、それがトレーニーをトレーニング中毒に陥れる可能性があるのだ。

文:Sarah L. Chadwell, NASM-CPT
翻訳:ゴンズプロダクション

オーバートレーニングとは

オーバートレーニングは「オーバートレーニング・シンドローム(OTS)」と呼ばれる症状を発症する。NCBI(ナショナル・センター・フォー・バイオロジー・インフォメーション:アメリカの国立生物工学情報センター)によると、OTSは「十分な休息を取らずに、過度な運動を行い続けたときにもたらされる体の不適応状態」なのだそうだ。また、NCBIによると「OTSでは複数の症状が組み合わされた状態で現れるのが普通である」とも定義している。アスリートの場合、筋肉に漸増的な負荷をかけ、少しずつ負荷が強くなるにつれて体はその強さに適応しようとより強く、より太く筋肉を発達させていく。ところが、この反応が永遠に続くわけではない。十分に回復するための休養や栄養が不足すると、体に少しずつ疲労が蓄積され、やがて疲労がピークに達したときにオーバートレーニングの症状が現れるのだ。トレーニングをしていない人でも、仕事のやりすぎによって慢性疲労の症状が起きるようになる。オーバートレーニングも慢性疲労も、特定の症状がひとつだけ現れるわけではなく、以下の要素に絡んで無数の症状が私たちを襲うのである。
●ホルモン系の異常
●栄養の異常
●精神の異常
●感情の異常
●筋肉の異常
●神経系の異常

オーバートレーニングになりやすい人

OTSはトレーニングが大好きな私たちの誰にでも起こり得ることであり、定期的にトレーニングを行う私たちはこの点を十分に理解し、注意しながらトレーニングを続けていくことが必要なのだ。ただ、OTSを恐れすぎるのも問題だ。幸いなことに高強度トレーニングを2〜3回程度連続して行ったとしてもOTSが起きることはない。確かにそのようなスケジュールをこなせば、体は怠くなるが、それはOTSによるものではなく筋肉痛がもたらしている反応である場合が多い。平均的なトレーニーの場合、毎回のトレーニングで追い込むようなワークアウトは行わない。多くの場合、さまざまなことを犠牲にしてまでジムに行くようなことはせず、週末だけトレーニングをしたり、気分転換にジムに行ったり、気持ちよく汗を流す程度のワークアウトを続けている。そのようなスケジュールでトレーニングをしている限り、トレーニーはOTSとは無縁である。

目的意識の強い人は要注意

OTSに陥りやすいのは目的があってトレーニングをし、その意識がとても強い人だ。そのような人はトレーニングを休むことをためらい、スケジュールどおりにこなせないことに罪悪感を持ってしまう。また、体調を顧みることなくトレーニングを行ってしまうので、いつの間にかOTSに陥ってしまっているのである。競技別に見ると、OTSに陥りやすいのは瞬発系競技より持久系競技を行っているアスリートのようだ。持久系競技アスリートは日々限界まで体を酷使する練習を続けていて、大会間際までそういうトレーニングを行ったりしていることが多い。そうして疲労がピークに達している状態で、何時間も続く競技大会に身を投じる。そうなると肉体だけでなく精神をも限界に追い込むことになり、このようなやり方はOTSに陥る大きな原因になる。

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