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バク宙するボディビルダーかつパワーリフティング日本王者「アブローラーの成果でスクワットの記録が伸びました」

今年3月12、13日に鹿児島県で開催された第26回ジャパンクラシックパワーリフティング(JCP)選手権大会の一般男子66㎏級で優勝した牛山恭太選手(BURST LIMIT)。スクワット230㎏ 、ベンチプレス167.5㎏ 、デッドリフト 280.5㎏(日本記録)、トータル 678㎏(日本記録)を叩き出し、日本一の座を手に入れた。6月に世界大会を控える牛山は、ボディビル大会の頂点も目指す二刀流で、今、注目を浴びている。そんな彼が顕著に数字を伸ばしてきたのが、アブローラーの成果だという。その秘密の一端を明かしてくれた。

取材・文:松井孝夫 撮影:坂井亨輔 取材協力:IRON GYM

――今年3月に開催されたジャパンクラシックパワー(JCP)の優勝おめでとうございます。日本記録を作っての優勝となりましたが、意外にもSNSではあまり喜んでいる感じではなかったですね。
牛山 うれしいというよりも、やっとという感情がありました。というのもJCPは、前々から獲れる自信があったんですが、コロナの影響で大会が中止になったこともあって3年ぶりの出場だったんです。日本一になれたというよりも、やっと目標が達成できたというのが正直な感想でした。

――まさに満を持してという活躍でしたが、前回のJCPのときに手応えを感じていたのでしょうか。
牛山 前回の2019年JCPはJrで3位、一般は6位、トータルで582・5㎏でしたので、そのときは優勝を狙える位置にはいませんでした。

――では、ここ数年で意識が変わっていったのですね。
牛山 そうです。それまで500後半の数字で止まっていたんですが、練習内容を見つめ直して取り組んできたところ、特にここ1年で急激に伸び続けています。

――1年で一気に成長したと。
牛山 はい、パワーリフティングを広めるためにYouTubeを始めたんですが、魅力的な動画を発信するためにも、他国の選手の試技動画を観て学んだり、フォームや練習方法を見つめ直す時間にあてました。それまではガムシャラにトレーニングをやっていたんですが、これまで以上に考えるようになったのが数字が伸びたひとつの要因です。

――内容を変えただけで、大幅な記録の伸びを得られたわけですか。
牛山 あとは中学校のとき、腰椎分離症になったことがあるんですが、これが3年前に再発して1年間、痛みとの戦いに苦しんでいました。そのときに腹圧(呼吸)の大切さを学んだんです。それが今回の取材で公開した腹筋を鍛えるためのアブローラーの練習法で、腰痛予防になるだけではなく、全般的な技術向上にもつながりました。筋トレする全ての人が習得するべき技術だと思っています。

(続きはIRONMAN2022年6月号《5月12日発売》でお楽しみください)

2021年マッスルゲート札幌で牛山選手がみせたバク宙

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