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前人未到の快挙!ボディビル初挑戦にして横川尚隆、相澤隼人ら歴代王者が名を連ねるタイトルを獲得

東京でナンバーワンのボディビルダーを決する「東京ボディビルディング選手権大会」が去る8月13日、東京・北区の「北とぴあ」で行われた。今年で57回目の開催を数える同コンテスト。現日本王者の“令和のリアルモンスター”相澤隼人選手、テレビでも大活躍中の横川尚隆選手、2016年に世界王者となった鈴木雅選手、日本選手権14回優勝のレジェンド・小沼敏雄選手などそうそうたる顔ぶれが歴代王者に名を連ねる歴史ある大会であり、またトレーニング人口の多い東京の強豪ビルダーが集結するだけあり、闘いのレベルも極めて高い。

【写真】喜納穂高選手の見事な筋肉美

そんなビッグイベントで優勝を射止めたのは、沖縄出身の26歳、喜納穂高選手。驚くことに、なんとこれがボディビル初挑戦だという。試合直後、初挑戦にして優勝という前人未到の快挙を達成した喜納選手を直撃した。

「ボディビルのコンテストに出るのは初めてで、6位以内が自分の中での目標でした。ボディビルでの自分の立ち位置が全くわからないような状態だったので、それを知るための挑戦でもありました。まだ正直なところ(優勝したという)実感がありません」

喜納選手は2017年にメンズフィジークでコンテストデビュー。昨年はジャパンオープンのクラシックフィジーク選手権(現・日本クラシックフィジーク選手権)に出場し、175㎝以下級で優勝。しかし、その後のオーバーオール(無差別級)では五味原領選手に敗北。軸足をボディビルではなく、別競技のクラシックフィジークに置いている選手である。

「今シーズンは9月4日、金沢で行われる日本クラシックフィジーク選手権に照準を合わせていました。ただ、(メインの試合の前に)もう1試合出場したほうがコンディションを調整しやすいということがあり、日本クラシックフィジーク選手権の3週間前に開催される東京選手権にエントリーしました。もともとボディビルにも興味があったので、どうせならレベルの高い大会に挑戦しようと思いました」

本番前のチャレンジのつもりで出場したら、歴史と権威のある大会で優勝してしまった喜納選手。試合後もしばらくは驚きを隠せずにいた。

「昨年のクラシックフィジークでは五味原選手がオーバーオールで優勝しました。そのリベンジではないですが、今年は日本クラシックフィジーク選手権をメインに考えていたら、今回まさかの結果に(苦笑)。もちろん出るからには勝つつもりでいたんですが、自分でも驚いています」

これで9月4日の日本クラシックフィジーク選手権には東京のボディビル王者として臨むことに。打倒・五味原選手に向けても精神的にも弾みがついたのではなかろうか。それとも、重いものを背負ってしまった?

「どちらかと言えば後者です(苦笑)。でも、もちろんクラシックフィジークでも勝てるというところ見せたいという気持ちはあります。また、今日はボディビルの面白さを素直に感じました。このあとは日本クラシックフィジーク選手権に臨みますが、今日勝ったことで、いずれはボディビルの日本選手権のトップ12に入りたいという気持ちが少し強くなりました」

取材・文:藤本かずまさ 撮影:中島康介

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