小林菜夏さん

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女子大生がビキニで初優勝!柔道金メダリスト阿部詩も応援に駆け付ける【筋肉道Vol.95】

小林菜夏さんトレーニングを始めてわずか5カ月でマッスルゲート埼玉に初出場。自信溢れる笑顔でポージングを披露し、優勝を勝ち取ったのは大学生の小林菜夏さん(19)。ステージでの表情からは想像ができないが、小林さんがトレーニングを始めるきっかけを作ったのは、日体大柔道部時代の辛い経験だった。

【写真】女子大生・小林さんのその他10枚のポージング写真。阿部詩選手との2ショットも

「柔道部時代に鬱状態になりました。身体は痩せていき、部活前には過呼吸で倒れたこともあり、親には心配ばかりかけていました。柔道は大好きでしたが、別の環境で新しい挑戦をすることに決めました。すぐにでも自分を変えたいと思ったこと、そして、あっという間に終わってしまう大学4年間を大事にしたいと思ったのがきっかけでした」

もともと自分を磨くことが好きだという小林さんはすぐにトレーニングにのめりこみ、大会出場を目標にトレーニングに励んだ。

「まずは基礎的なトレーニングを先輩や先生に教えてもらいました。YouTubeも参考にさせてもらいましたが、あれもこれもといろいろな種目を取り入れるのではなく、基礎的でシンプルなものを繰り返し行いました」

小林さんは毎朝9時から始まる授業の前に、2〜3時間、学校近くのジムでトレーニングをし、夕方は塾でのアルバイトに行く。朝のトレーニングに行けなかった日は、授業が入っていない時間帯に大学のトレーニングセンターでトレーニングをし、メニューは背中の日、肩と胸の日、腕と腹筋の日、脚の日で部位を毎日変えて、背中と肩は週に2回行う。食事は「みんなが摂っている=良い」のではなく、自分に合っているものを自分で選んでいくことが大切だと話す。

「食事は好きな食べ物で、自分に合ったものから選ぶようにしています。筋トレをする人はタンパク質摂取のためによく鶏胸肉を食べていますが、私はアレルギーなので肌荒れをしてしまったり、お腹が張ってしまうため食べません。鶏の代わりに魚介などからタンパク質を摂取しています。みんなが選ぶからではなく、自分が試してみて合っているものを見つけるようにしています。減量中の一番の楽しみは、焼き芋でした。トレーニングから帰ったら焼き芋が食べれると考えると楽しみで、モチベーションにも繋がりました。スイーツなどダイエットに向かないものを考えるのではなく、食べられる好きなものを選ぶことが楽しく減量するコツです。おかげでストレスはかなり少なく、スムーズに行うことができました」

大会に向けて挫折せずにいられたのは、小林さんの先輩である東京オリンピック柔道女子(52kg級)金メダルの阿部詩選手や、日本体育大学体育学部教授の『バズーカ岡田』こと岡田隆先生の存在も大きかった。

左から、阿部詩選手、小林菜夏さん、岡田隆先生

阿部詩選手と岡田先生との1枚

「日体大柔道部の阿部詩先輩が大会へ応援に来てくださることになり、何カ月も前から嬉しくて諦めずにやりきることができました。他にも、顧問の岡田先生や部活の仲間、家族が応援に来てくれるということで、最後の追い込みまでやりきれました。また、トレーニングやポージングについてのYouTube動画はたくさん上がっているので、筋トレがうまくハマっている感じがしなくなったり、不安になったりしないように毎日観るようにしていました。そして、部活の仲間や先生にアドバイスをいただくことで助けられました。個人競技ですが、一人ではやっていけなかったと思います」

柔道部時代の仲間を含め、周囲への尊敬や感謝の気持ちを忘れない小林さん。目標に向かって挑戦し、何事も試しながらできないことは誠実に受け止めて周囲に頼ることができる、そんな小林さんの行動力は多くの大人が見習いたいはず。19歳という年齢で、大学生活を「あっという間」と感じることができ1日1日を大切に過ごす小林さんは、今後は日本最高峰の大会であるJBBFの オールジャパンを目指してトレーニングを続けていく。

「7月30日の『JBBF オールジャパン ジュニアフィットネスチャンピオンシップス 2023』のビキニフィットネスに出場したいです。まだこの競技を始めたばかりですが挑戦したいと思います。目標を決めて、なりたい自分をイメージすること、変化を心から楽しんでいます。減量して健康な食事を取ることで肌がきれいになったり、朝スッキリと起きることができるなど身体が健康になっていくことを実感できています。フィットネス競技は『垢抜け競技』だと思っています。数日で変わることはできませんが、身体がきれいになったり、かっこよくなったりできます。よく『ダイエット(減量)=辛いもの』と捉える人が多いですが、自分磨きできる最高に楽しいものと思ってもらいたいです。食欲については食べられない物を欲しがるのではなく、食べられるものの中で何を食べようかと考えると幸せになれると思います。私は焼き芋やエビ、米粉で作ったワッフルなどを食べていました。脚トレしたら、好きな和菓子を食べる、と自分にご褒美をつくってみるのも良いかもしれません」

取材:FITNESS LOVE編集部 撮影:中島康介

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佐藤奈々子選手
佐藤奈々子選手

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