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スクワットやデッドリフトの重量を伸ばすコアを鍛える種目4選

腹筋を含むコアを強化することは、どんな競技を行うアスリートにも不可欠なことだ。もちろん、ウエイトトレーニングに励むトレーニーにとっても、デッドリフトやスクワットの使用重量を増やすために強いコアは欠かせないわけだが、自宅でも強いコア作りはできるのだろうか。今回は自宅でできるコア部を強化するための方法を紹介してきたい。

取材・文:Adam Clark, CPT 翻訳:ゴンズプロダクション

コアには腹筋も含まれるが「腹筋=コア」ではない。コアとは肩から膝上までの範囲を示すもので、しかも表、裏、側部もあるため広い範囲にわたっている。ちなみに、コアは核という意味を示す単語だ。核を強化することは、すなわち全身の競技能力を高めることになる。このことは誰もが理解できるはずだ。

誰にとっても重要なコアの強化だが、幸いにしてコアを鍛えるのに器具はいらない。自重を負荷にした運動を行うだけでコアを強くしていくことができるので、ホームトレーニーであっても器具が揃っていないことを嘆く必要はない。

お勧めしたいのは4種目。これだけでコアをすべての角度から刺激して強化することができる。今日からでも早速行ってみよう。

プランク

プランクは腹部だけでなく臀部や大腿四頭筋、ハムストリングス、肩、胸など複数の筋肉をひとつの姿勢の中で刺激し、強化することができる。必要な負荷は自重のみ。脚を伸ばして横になるスペースがあれば十分に行うことができる。

やり方

①プッシュアップ(腕立て伏せ)の姿勢を作る。ただし、床には手をつけるのではなく、肘を曲げて前腕を付ける。前腕と足のつま先で身体を支えるようにする。肘は直角に曲げ、肩の真下に肘がくるようにする。後頭部、肩、腰、脚が一直線に伸びて同じ面上になっていることを確認しよう。腰が落ちてしまったり、背中が丸まっていないかチェックし、問題がなければカウントダウンを開始する。
②プランクには動作はない。作った姿勢をできるだけ長く保つことによってコア部の筋肉がギュッと緊張するのだ。動きがないので本当に効果があるのか疑問に思えるかもしれないが、試してみればわかる。これがきついのだ。目安にするなら30秒×2セットだ。30秒がとても長く感じられるはずだ。ただし、そのうち筋力がついてくると通常のプランクでは物足りなくなってくる。その場合は重心を前後にゆっくり移動してみる。もちろんこのときも身体は一本に伸びた状態に保たれていなければならない。

サイドプランク

サイドプランクは身体を真横にして行うプランクのことで、コアの側部全体に強い刺激が行き渡る。先に解説したプランクと同様に動作はないが、姿勢を保持することで身体の側部全面に強烈なバーンが得られるはずだ。

やり方

①まず身体の右側を下にし、左側を天井に向けてプランクの姿勢を作るわけだが、肘を曲げた状態の右前腕と、右足のつま先を床につけて身体を支えるようにする。このとき、右側の脇の下、腰、脚が一直線上になっていなければならない。腰が落ちていないかを必ず確認すること。
②このプランクの姿勢を指定時間保持するようにする。目標は20秒×2セットだ。これを左右それぞれに行う。

ブリッジ

シックスパックが浮かび上がる腹筋には誰もが憧れる。だから夏が近づくにつれて毎日何百レップスものクランチを行う人もいるようだが、クランチで腹筋は割れない。シックスパックを作りたいなら、肝心なことは食事を調整することだ。では何のために運動を行うのか?それは腹部を含めた胴部の機能を高めるためである。

コアの機能向上、つまり姿勢を維持するための筋力を伸ばすなら、ブリッジに勝る種目はない。ブリッジは下背部や臀筋、ハムストリングスまでの背面の筋肉を連結させるため、安定した姿勢を保つ力をしっかり養ってくれるのだ。

やり方

①床に仰向けになり、膝を立て、膝の真下に両足が来るようにし、しっかり足裏を床につける。
②腰を天井に向けて持ち上げ、膝、腰、肩が直線上に並ぶようにする。この姿勢がブリッジである。
③この姿勢を45秒間保持し、2セット行う。
※難易度を上げたい場合は片脚でのブリッジに挑戦しよう。姿勢を保つために浮かせた側の脚は真っ直ぐ伸ばしておく。

オブリーククランチ

先に紹介した3種目でコアの正面、側面、背面を刺激することができるわけだが、いずれも動きはなく、姿勢を保つやり方で行われる。最後に紹介するのはオブリーククランチで、この種目ではローテーション動作を行う。

ローテーション動作、すなわち回転運動は日常的に私たちが無意識のうちに行っている動作だ。この動作を種目として行うことで日常に役立つ強いコアを作ることができ、同時に競技能力の向上にもつなげていくことができる。

やり方

①床に仰向けになって膝を曲げる。両手は頭の下におく。
②肩甲骨を床から浮かせて上体を対角線上に捻る。右肩は左膝方向に、左肩は右膝方向に左右交互に行う。
③片側にそれぞれ12レップス×2セットを行う。
※動作する際は、中背部より下の部分は浮かせずに床につけておく。浮かすのは肩甲骨がある上背部のみである。
※捻る動作を行うときに、対角線上の骨盤が床から浮いてしまわないようにする。
※捻る動作を行うときに、対角線上の膝を肩に近づけようとしない。
※難易度を上げたい場合は、腕と脚を伸ばし、床に尻だけをつけて動作を行ってみよう。対角線上の腕と脚を近づけるようにして捻る動作を繰り返す。捻ったときに左手と右足のつま先、右手と左足のつま先が触れるようにすること。

まとめ

強いコアはジムで行う種目、特定の競技種目、日常生活の動きを安定させてくれるし、レベルアップしていくためにも不可欠だ。自宅でもできる今回の4種目は、負荷は自重だけなので誰でも行うことができる。日頃からコア部の強化を意識して、大きな目標のためのステップアップに役立てていこう。

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