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【新刊書籍】千葉真一氏と「柳生の武術“ 新陰流”」との知られざる深い関わり。『柳生十兵衛と千葉真一』が発売

昨年8月に亡くなった俳優の千葉真一氏。その千葉氏は、数多くの作品に出演されたが、中でも映画「柳生一族の陰謀」や「魔界転生」をはじめとする数々の作品にて演じた隻眼の剣豪・柳生十兵衛は生涯の当たり役といえるものとなった。

実際、千葉氏の演じる十兵衛は、剣士としての強靭さと深い人間性をともにそなえた人物として、世界中の人を魅了した。ハリウッドのスティーブン・セガールやサミュエル・L・ジャクソンなどは、千葉・十兵衛の熱心なファンとして有名である。そして、千葉氏といえば、極真空手や少林寺拳法を学んでいることはよく知られているが、それだけでなく長年において十兵衛を演じつつ、実在の柳生十兵衛ならびに彼が修めた武術・新陰流についての稽古・研究にも取り組んでいた。

今回の書籍『柳生十兵衛と千葉真一』では、千葉真一氏が、柳生十兵衛という人物、そして新陰流という武術から何を学び、その上で何を伝えていたのか、ということを多彩な切り口で語っている。

まずは、巻頭においては、「柳生十兵衛を演じきることのできるただ一人の男」と称せられる千葉氏ならではの、柳生十兵衛や新陰流に対しての思いや見解について語った生前のロングインタビューを掲載。どのような経緯で柳生十兵衛という剣豪の存在を知ったのか、というところからはじまり、その上で、十兵衛の武術である新陰流が目指すもの、ならびにその上での特徴について話は展開していく。

そうした中では、千葉氏の見解として、柳生十兵衛が著した兵法書『月之抄』を精読した上で、その中にある「切らず、取らず、勝たず、負けざる」(相手と対した時は、相手を斬ること、相手の刀を取ること、さらには相手と勝負をしよう、などと考えない)という言葉が、新陰流の実技の上でも、精神の上でも真髄につながるものであると述べられている他、実際に千葉氏が新陰流の実技の稽古に取り組んだ際の実感なども語られている。

そして、ロングインタビューに続き、千葉氏の生前において武道を通じて知り合い、千葉氏から柳生十兵衛や新陰流に対する思いや見解なども数多く聞いてきた新陰流協会師範の小山将生があらためて新陰流武術について平易に解説。さらに千葉氏が新陰流から学び得ていた信念や哲学を紹介している。

また今回、柔道三段の武道経験者であり、テレビ時代劇『柳生あばれ旅』にて千葉氏とともにW主演(柳生十兵衛の弟・柳生又十郎役)をつとめた俳優・勝野洋氏に特別インタビューを行ない、十兵衛役の千葉氏との共演の中でのエピソード、ならびに刀の使い方をはじめとする千葉氏から学んだことなどが語られている。

これまであまり知られることのなかった千葉真一氏と柳生の武術“ 新陰流” との深い関わりについて知ることのできる一冊となっている。

[書籍情報]
『柳生十兵衛と千葉真一』
著者:小山将生
発行:体育とスポーツ出版社
価格:1,650 円(税込)
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