食べること、お酒が大好きで飲み会の機会も多かった篠原奈緒美さん（47）がダイエットを始めたのは2018年から。年々過去最高体重を更新していくことを自覚しながらも、鏡を見たら瞬間的にお腹を引っ込め、痩せて見える角度で自分を見たり、太っていることから目を背けていた。そんな篠原さんが『太っている』という事実を受け止めたのは、保育士からカラーセラピストに転身してから10年が経った頃だった。
【アフター写真あり】太っていた過去と13kg減の現在の見違える変化
「セラピストに転身してから一日中イスに座ってクライアントさんのお話を聞くというほとんど動かない毎日を過ごす日々の中で、気づけば体重は10kg増。ゆとりがあったはずの手持ちのワンピースのファスナーがどれも閉まらなくなったときにやっと太っている現実を思い知り、ジムで運動して痩せるしかないと思い立ちました（Before写真：身長153cm／体重54kg／体脂肪率35％）」
これまで仕事が忙しいことを言い訳に全く運動せず、歩くことすらできるだけ避けてきた。そんな篠原さんの人生初のジム体験は、新鮮なものだった。
「キツいし辛いイメージしかなかった筋トレですが、初めてマシントレーニングを教わると、楽しくなり毎日のように通うようになっていました。約１時間の筋トレとスタジオプログラム、どちらも楽しみながら『せっかくこんなに動いたんだし』と食事にも気をつけるようになりました」
昼食をしっかり食べて、夜は野菜中心で主食を減らすようにした。たくさん飲んでいたお酒もほとんど飲まなくなった結果、ジム通いから３カ月で体重は6kg落ちていた。
「“いつか痩せられたらいいな”というフワッとした望みではなく、目的をはっきりと持つことが大切だと思います。具体的なイメージを持つと、結果はどうであれ、そこに向かって運動も食事も改善するモチベーションが続きます。あとはこまめに全身写真を撮ってみると、現実が写るので、自分のことを贔屓目で見なくなりました」
体重は54kgから41kgに、35％あった体脂肪率は19％にまで落とすことができた現在は大会出場のためにトレーニングを継続中。週１回はパーソナルトレーニングを受けて、フォームなどをチェックしてもらったり、弱点部位をカバーするメニューを組んでもらっているという。そうして週５〜６回でジムに通うために、時間の確保にはかなり工夫をしているようだ。
「ゆっくり湯船に浸かる時間やストレッチをする時間、睡眠時間などジムの時間だけでなく疲労回復のための時間をしっかり確保することが大変でした。家事をまとめて行う日を作って、数日分の食事をまとめて作り置きしています。基本的に食べることは大好きなのでしっかり食べますが、PFCバランスに気をつけながら、発酵食品やもち麦を中心としたクリーンな食事を心がけています。食事を作り置きするようになってからは、思いつきでハイカロリーなものを買って食べることがなくなりました」
やる気が起きないときはストイックになりすぎないことも重要だと話す篠原さん。トレーニングを続けることによって、日々変化していく身体や心の変化にも敏感に対処できるようになったようだ。
「更年期特有のホルモンバランスの乱れで食欲が爆発することや気持ちのアップダウンに振り回されることもあるので、ストイックになりすぎず自分のやる気が続くように、自分と向き合うことを心がけています。やる気が起きないときはトレーナーさんのパーソナルトレーニングを受けてやる気を取り戻してみたり、少しおやつを食べたりしながらも、なりたい自分のイメージを持ち続けています」
歩くことも避けてきたほどの“運動嫌い”だった篠原さん。身体だけでなく生活にもメリハリができたとトレーニングの効果を実感している。ジム通いをやめてしまう人もいる中、2018年からずっと続けている篠原さんにとって、自分と向き合える居場所がジムだという。
「ジムに通うようになり自分だけの時間ができて、自分軸でいることが前よりスムーズにできるようになり、生活にオンとオフのメリハリがつきました。ジムで出会う方は前向きで明るくポジティブな方ばかりで、会うだけでこちらも元気になります。お互いに刺激し合いながらそれぞれが目標に向かっていく毎日は最高に楽しいです。私にとってジムにいる時間は肩書きや年齢関係なく、自分自身に戻れる大切な時間なので、今後もジム通いはずっと続けていきます。いずれもっと筋肉量を増やして、マッスルゲートのドリームモデルに挑戦してみたいです」
取材：FITNESSLOVE編集部
