もし背中が弱点であるなら、期間を限定して以下のようなスケジュールで全身を分割してみよう。 背中を克服するために、できる限りのエネルギーを注ぎたい場合にはとても有効なので参考にしてほしい。
文: William Litz
翻訳:ゴンズプロダクション
全身の分割法
●月曜日:背中、上腕二頭筋
●火曜日:胸、肩、上腕三頭筋
●水曜日:休日
●木曜日:脚
●金曜日:パンプ重視のワークアウト(上半身)
●土曜日:パンプ重視のワークアウト(下半身)
●日曜日:休日
月曜日は、その前日が休養日なので心身ともに新鮮な状態のはずだ。だからこそ、この日に背中をトレーニングしたい。また、見てのとおり月、火、木曜日の3日間で全身を1回ずつワークアウトするが、金曜日と土曜日はパンプ重視のワークアウトになっている。
このパンプ重視のワークアウトは、あくまでも補助的なものであり、筋量や筋力を伸ばすためのものではない。すでに週の前半で刺激した部位の疲労回復を促すことが目的なので、血流量をできるだけ増やし、栄養をしっかり補給し、疲労物質を確実に押し流すためのものだ。パンプ重視のワークアウトでは、対象となる部位を追い込むことはしない。しかし、だからといって軽重量にこだわる必要はない。追い込まないことだけを守ってほしい。
また、パンプ重視のワークアウトは上半身と下半身に分けてあるが、どうしても週末を休日にしたいなら、金曜日に全身のパンプ重視のワークアウトを行ってもいいだろう。その場合、運動量が多くなりすぎないように、各部位に選択する種目は1種目に限定しよう。もちろん、ここで選択する種目はPOF法に従う必要はない。
パンプ重視のワークアウトの目的は疲労回復を促すためだ。上部胸筋が弱いならインクラインダンベルプレスを選択すればいいし、大腿四頭筋の大腿直筋を強調したいならフロントスクワットを選択すればいい。当たり前のことだが、種目の選択にもきちんとした意味があることを覚えておいていただきたい。パンプ重視のワークアウトでは、種目間やセット間の休憩時間は長く取らないようにしよう。できるだけ素早く次のセット、次の種目を開始することで、心肺機能を高める効果も期待できる。
各部位に行うのは2セットを限度とし、それ以上行う必要はない。
ただし、背中の弱点克服を目的としている期間中は、背中には4セットまで行ってかまわない。
また、種目数が多くなりすぎるようなら腕の種目は省いてもいい。 腕は背中や胸、肩などの種目でも 十分に血流量が増すので、パンプ重視のワークアウトでは、小筋群である腕のような部位をダイレクトに刺激する必要はないのである。
背中のためのパンプ重視のワークアウトでは、広背筋のための1種目、中背部のための1種目を選択し、それぞれに2セットずつ行うようにしてみよう。
例えば広背筋にはワイドグリップ・チンアップ、中背部にはロウ イング系の種目を選択するといいだろう。この2種目は、それぞれ2セットずつを行ってもいいし、1セットずつ連続して行うスーパーセット法を採用するのもいいだろう。
種目の選択肢としては、ラットプルダウンとTバーロウイング、チンニングとケーブルロウイング、 リバースグリップ・プルダウンと インクラインベンチロウイングなどがある。繰り返し述べるが、パンプ重視のワークアウトでは、決して筋肉を追い込まないこと。血流量を増やし、疲労回復を促すことが目的であることを忘れないようにしてほしい。
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